安倍内閣閣僚の次から次への「政治とカネ」疑惑が発覚、当初からザル法と言われていたが、政治資金規正法第22条の三の6「知りながら」を逆手に「知らなかった」と抗弁する浅はかな閣僚に唖然とするばかりだ。
そう言ってしまえば、政治資金規制法にいう「政治資金の授受に当たっていやしくも国民の疑惑を招くことにないよう公明正大に行われなければならない」理念が蔑ろにされないか。
政治資金規制法では第22条の三(寄付の質的制限)で国から補助金、負担金、利子補給金その他の給付金の交付決定を受けた会社その他法人は交付金通知の日から1年経過の日まで政治活動に関する寄付をしてはならないと定められている。
そして、その6項に第1項、第2項の規定に違反してされる寄付であることを「知りながら」これを受けてはならないという。
該当する企業、法人が補助金を受けていることを隠して議員に寄付しても、議員が「知らなければ」違法ではないのだ(勿論企業、法人には罰則がある)。
だから知っていても「知らなかった」と言えばお咎めなしで、そこがザル法の所以だ。疑惑が指摘された閣僚は「知らなかった」と抗弁するも何故か返金したという。道義的責任を取ったのか、返金したのだからもう勘弁してくれとでも言うのだろうか。
次々に閣僚の疑惑が出て来て、ついに安倍総理にまで達した。
安倍総理は予算委員会で追及され、「実際には知らなかったわけで、これ以上言いようがない」とその場を切り抜けようとした。
言いようがないわけではない。ザル法と言われる政治資金規正法の改正に言及することも出来ただろうが、本人もさることながら自民党内にも反対が多い。
特に企業献金廃止には共産党、維新の党を除いては賛成する者はいないだろう。
だから今の時点で出来ることは「注意書きを添えること」になるらしい。企業が献金を持ってきても秘書が「補助金などの交付の有無」を聞きづらい点に配慮したのだろうが効果の程はどうか。
一層のこと補助金などの交付を廃止したらどうか。
わずかなカネをもらってその半分近くを政治献金している例があるが、それなら補助金など要らないのではないか。
わずかなカネで族議員、官僚の既得権益を維持しようとする魂胆が丸見えではないか。税金の無駄遣い排除を徹底し、政治活動の公明正大さが保てるのであれば一石二鳥だ。
「知っていたか」、「知らなかったか」、議員の認識で政治資金集めが合法になったり、違法になったりすることで本当に民主政治のために公明正大な活動が監視できるのか 。
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