2015年3月9日月曜日

GPSのMEGA地震予測:こんなに予測的中、来年の初めぐらいまでに大きな地震の可能性

村井先生はリアルタイムなデータが必要なために自前で
GPSを設置するという
フジテレビ Mr.サンデー 2015.3.8 以下同じ
東大名誉教授の村井先生がやっているGPSによるMEGA地震予測が的中、来年の初めぐらいまでに大きな地震の可能性を指摘しているにもかかわらず国(気象庁?)は「個別の研究にはコメントせず」と知らん顔なのか。3.11東日本大震災からすでに4年、専門家は経験則からあの巨大地震の後は必ずM7~8クラスの巨大地震、火山噴火があるはずだという。

でも、アウターライズ地震などM5クラスの地震が発生し日本が揺れているが、M7~8クラスはまだ発生せず、2月17日には午前8時6分三陸沖を震源とするM6.9,最大震度4の
地震に次いで午後1時46分にもM5.7,最大震度5強の岩手県沖を震源とする地震が発生した。

同じ日に2回、震源域は離れていたが連続で発生、数日前に東北沖プレートでは3.11以降、既に震災前の水準に力がたまっているという報告があったばかりで3.11が頭を蘇ったはずだ。気象庁は3.11の余震だという。

火山噴火も阿蘇山、桜島、西之島などの噴火、八甲田山、駒ヶ岳、蔵王山、吾妻山、日光白根山、草津白根山などの火山活動に注目されているが、警戒されているのは富士山大噴火のようだ。御嶽山の噴火は行楽シーズンでもあったために多くの犠牲者を出し救助活動の困難さを見せつけたが噴火の規模はおおきくはないのだ。

そんな時、Mr.サンデー「緊急 巨大地震から命を守れ 地震予測スペシャル」(フジテレビ2015.3.8)の番組が目についた。

その内容は、GPS地震予測で次々ピタリ、首都圏直下地震の恐怖 世界初スパコン検証、都心「川跡」に警鐘とある。GPS地震予測と言えば最近週刊ポストで的中率を上げていると報道されている東大名誉教授の村井先生の仕事だ。

村井先生は、GPSのデータから「異常変動全国MAP2015」を公表し最警戒エリアを指定している(週刊ポスト2015.2.27)。全国の異常変動をピックアップして図示している。これだけあればどこかで的中するはずだと思う人も多いだろう。

地震予知は「何時」「どこで」「規模は」を当てなければならないのでこれは難しい。でも予測となればある程度は大目に見られるだろうが、村井先生は「予測することは非常に苦しい」と述懐されている。当たるときもあれば外れるときもあり苦しいものらしい。

でも、当たり外れは別として、その予測を公表する勇気は評価したい。

その村井先生も、GPSのデータをもっとリアルタイムに欲しいと言う。今、国土地理院は2週間後に発表しているので不便なのだ。そこで自前でGPSを全国100カ所に設置するという。

GPSデータから地殻変動を計測でき近くの異常を知ることが出来るのであるから地震予知には有用と思うのだが国はこの研究に「コメントできない」という。

しかし、国土地理院と東北大がGPSデータを集約し震源や規模を素早く特定する技術を開発し今年度から運用を始める。REGARDシステムという(朝日新聞デジタル2015.1.1)。

南海、東南海地方が要注意だ
基準点が動くことは地震の前兆なのだ。3.11東日本大震災でも異常な変動があったのだ。村井先生は、「来年の初めぐらいまでに大きな地震が起きる可能性がある」と恐れている。


高橋先生は昔、川跡だったところに
建つ構築物の倒壊が多いという
又、立命館大の高橋先生も考古学の先生だと思ったが、阪神大震災での倒壊した家屋、首都高の脱落箇所などの調査から昔「川跡」だった上に建設されていることが分かったという。川跡だから粘土層で出来ている。不思議なほど被害が一致するのだが、軟弱粘土層の上だから当然と言えば当然だ。

高橋先生は、東京駅は7300年前には海の上、渋谷は川底だという。首都直下地震での被害が心配だ。

そして、スーパーコンピューター「京」も南海トラフ地震津波予測、住民の避難行動などのシミュレーションに活用されている。

スーパーコンピューターの夜南海トラフ地震津波シミュレーション

【関連記事】
2015.1.5掲載
広がるGPSの地震予測への活用


4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

こんにちは。気になったのでコメントさせてください。

残念ですが、村井名誉教授の地震予測は、まったくのデタラメです。

この方はGPSは全くの専門外で、GPSデータに測位誤差が出てしまうことを全く知らないようなのです。つまり、データの誤差変動を、地殻変動と勘違いしておられるのです。

詳しくは以下のサイトなどで、科学的に批判されています。

GPS測量の理論がデタラメなことについては
http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/47e78b9471e8cbc740b0c0efa0ef710a

実際に地震予測がまったく当たっていないことについては
http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/51b8dd178cae1a58be6cb9a3bf70c304

写真で、電子基準点を自前で設置されておられますが、この高さで電子基準点を設置している時点で、村井名誉教授にGPSの知識が全くないことが如実にわかります。国土地理院で接地するGPSは、全て地上5mほどにアンテナを設置します。地面からの電波反射がマルチパスになりノイズになるからです。それだけやっても、マルチパスによるノイズは全然消せないのです。つまり、こういったノイズ要因を、村井名誉教授は知らないのです。

実際、彼の地震予測の的中精度は、ほぼ出鱈目レベルです。彼の地震予測メルマガをみてみますと、毎週毎週日本全国に予測を出しています。これでは、あとになって「予想していた」と主張できるのは当たり前です。外れた予測を考慮すれば、的中率はデタラメ程度しかありません。

Unknown さんのコメント...

ちなみに、これまでの大地震の前にも、誤差を補正した結果の精度の高いGPSデータでは、地殻変動は観測されないことが分かっています。

GPSよりも更に数ケタ精度が高い傾斜計やひずみ計でも、地震の前には地殻変動が先行しないことがわかっています。

地震の前には地殻変動があるのではないか、という程度のことは、地震学では既に検討ずみなのです。そして、現在の測量技術で捉えられるような地殻変動はない(あの阪神淡路大震災の前でさえも)ことが、研究成果としてすでに分かっているのです。

その意味でも、村井名誉教授の研究内容は、あまりにも低レベルなのだと言えます。

真人 さんのコメント...

ご指摘の誤差などに関する疑問、GPSは地上の地殻変動を観測しているが地震は海底の地殻変動ではないかと言う指摘などがあるのも知っています。

でも今いろいろ言われている地震予測の技術たとえばFM電波異常、大気中のイオン濃度変化などが挙げられていますがその原理と地震発生メカニズムとの関連が実験推進者以外は疑問に思っているようです。

しかもどの予測技術も地域、時期、規模の情報を公開した事例では未だ的中していませんが、不思議なことに公開していない事例では良く的中していると言われています。

今の地震予測はその程度かもしれません。

専門家の間で認められている現象に地下水位や観測井戸の水位の変動があります。

数年前ですが、京大防災研が観測井戸の水位の上昇が止まったことを受けて、近いうちにこの辺で地震が発生すると学会で発表すると共に、京大防災研のHPに詳細な観測データ、解析結果を継続して公開していましたが、地震は今まで起こっていません。

そのうちにHPからデータも削除されました。

地震学会でも予知は不可能という人がいます。でもそれを言ってしまえば発展はありません。

否定するだけではなく、当たらずとも研究担当者の努力に敬意を評し見守っていく必要があるのではでしょうか。

私たちは何時発生するのか、明日か、一ヶ月先か、1年先か、10年先か、もっと先かと考えますが、長い地球の歴史からするとそんな誤差はほんの瞬間なのです。

そんなことを言っている内に首都直下地震が発生するかもしれません。

疑問点を挙げる人はたくさんいますが、温かく見守っていく必要もあるのではないでしょうか。




Unknown さんのコメント...

ご返答ありがとうございます。

>否定するだけではなく、当たらずとも研究担当者の努力に敬意を評し見守っていく必要があるのではでしょうか。

残念ですが、その御意見には反対です。

間違った科学は、後続する無駄な研究を発生させたり、騙されてお金を払うひとが出たりと、あきらかに科学の発展にも社会にも有害だからです。

研究の成果でないこと自体は、もちろん批判すべきではあありません。ただ村井氏の場合、成果が出ないデタラメで低レベルな研究であることを「隠蔽」して、有料サービスを継続しているという問題があるのです。

科学は相互批判で発展します。批判に耐えてはじめて理論が実証されるのです。

「否定するだけではなく、当たらずとも研究担当者の努力に敬意を評し見守っていく」という態度では、たとえばSTAP細胞に騙されたときのような間違いを、繰り返すことになります。