2015年3月5日木曜日

大手メデイアvs週刊新潮:川崎・中一殺害事件で実名、顔写真報道の是非

川崎・中一殺害事件もその詳細が段々浮き彫りになり、殺害原因、状況そして3人の少年がそれぞれ何をしたかが焦点となって来たようだが、ここに来て週刊新潮(2015.3.12)が主犯格の少年の顔写真と実名を公表したために少年法とも絡んでその是非が問題になりそうだ。

殺害された少年の良い(?)人物像が頻繁に報道される一方で、加害少年達についてはその人物像が今ひとつはっきりせず、かえって事件の不気味さをさらけ出している。

メデイアは少年法の関係もあって警察が流す情報に基づき事件の本質に迫ろうとしているがネットでは加害少年らの顔写真、実名などが出回り拡散中だという。

ところが今週号の週刊新潮、週刊文春で加害少年や被害少年の家族の情報も掲載したが顔写真、実名まで報道したことに朝日新聞(2015.3.5)が批判する(?)記事を掲載した。

それによると、週刊新潮は朝日新聞の取材に対して、事件の残虐性、社会に与える影響、主犯格の少年の経歴などを勘案し実名と顔写真を報道したようだ。

まだ購読していないが新聞の広告記事から恵まれない家族環境に育ったようだ。「子どもは親を選べない」とよく言われるが今回もそんな感じなのだろう。

今回の事件も少年達が育ってきた環境が大きく影響しているのだろう。それぞれ事情があるのだろうが、親は子育て、教育に80%の責任を果たしていないのだ。

週刊新潮は朝日新聞に対してしたコメントに同感だ。年齢的に少年であること、酒を飲んでの行為と言っても許される行為ではない。正気に返って「取り返しの付かないことをしてしまった」と言ったそうだが、就職して働いていればそれなりの責任があるはずだ。

殺害された少年の母親の気持ちは想像に絶する。

でも、あれだけのアザを作りながら笑顔だったためなのか、気にしなかった母親の気持ちが分からない。暴行された跡、学校を長期に休んでいること、夜遅くまで外で遊んでいることを考えると尋常な中学生の生活ではなく、しっかり問いただして学校や警察に相談出来なかったのか。
仕事が忙しい、時間が無いと親は言うがそれは責任逃れである。不幸にして葬儀などになると何日も仕事を休むことになる。

同じように仕事を休むのであれば、生きている間に子どもを助ける対策を打った方が良かったのではないか。

少年の間では情報が共有されていたようだがが、何故大人が入っていけなかったかが問題になっている。情報番組のコメンテーターも「学校は何をしていたのか」と言うが、学校の責任を追及する前に「親は何をしていたか」を検証すべきだ。その親がいい加減であれば救いようがない。

テレビの報道によると不良グループに入っていたが、抜けることが出来た少年がコメントしていた。抜けることが出来た少年らもいるのに、殺害された少年は何故自分から不良グループに入っていったのか。

良い子のように報道されているが、学校を長期に休んだり、夜遊び回ったりする子が良い子とは思えないが、強要された万引きを断ったりする勇気は立派なものだ。

親や学校、友達とのコミュニケーションがうまく動いていれば、こんな悲惨な事件は回避できた可能性が有り残念でならない。


【追記】
週刊新潮は顔写真、実名が出ているということでコンビニでは売り切れていたが、週刊文春で「川崎中一惨殺 「鬼畜」の素顔」」を読んでみた。

こういった少年の非行を防止するには、まず被害少年の親が声を挙げ、行動を起こす事が大事である。片親で子育てをすることの大変さは分かるが、「仕事で忙しい」、「時間がない」はやっぱり親の責任を回避していると思う。

一方で、こういった事件の多くは、加害者の親がわが子の行動に無責任であることだ。道徳観念のかけた人間が親になった事はどうしようもない不幸だが、これからの厳しい生活で償うしかないのだろう。




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