大阪都は実現せず、「NO」は大阪都への判断か、それとも橋下さんに対する判断だったのか。今回の大阪都構想への大阪市民による住民投票は反対派が賛成派を上まるとは言いながら開票速報は接戦状態だったが結局は大阪都構想にNOとなった。
66.8%の高い投票率は注目の政策だったことは分かるが、賛成派と反対派の主張点は180度逆でどう信じて良いのか分からなかった。そして不利とみた橋下さんは攪乱戦法に出た。
大阪市民の判断は開票96%時点で賛成670540vs反対680141で大阪都構想は廃案になった。
今回の住民投票は政党でも複雑な動きを見せた。政権党である自民党は大阪府連が反対、自民党本部は府連の意向を尊重するが安倍官邸は好意的動きをした。その背景には維新の会が憲法改正に賛同していることがある。憲法改正したい安倍総理、菅官房長官は公明党に次いでで維新の会も巻き込みたいのだ。
だから今回の大阪都構想への住民投票は本当に「大阪都へ賛成か反対か」の争点になったか疑問が残る。
橋下さんは目的達成にはなりふり構わない「策のしすぎ」があったのではないか。弁護士活動であればそれでも良いが、政治の世界では選挙民を惑わすことになる。
これでは正当な判断は出来ない。
新聞では勝敗によっては橋下さんの国政進出か政界引退かが話題になっていた。地方政治が国政に影響を及ぼすのだ。
何か常に問題意識を持っていなければ存在価値がないと思う橋下さんは、「行列の出来る法律相談所」の延長線上で政治をやっていたのではないか。府知事の時、大阪の地盤沈下を憂い東京都と対等にならなければダメだということで当初大阪都構想が出たはずだ。それから大阪府と大阪市の無駄な二重行政をやめて大阪の経済地盤の向上にカネをかけようとなったと思う。
理想は良かったが午後10時37分、反対多数が確実になり大阪都構想は廃案になった。
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