法案や公約の一括提案が行われるが、政権は国民にとって分かりやすい内容を表に出し、逆に余り知られたくない内容のものを隠す姑息な手法ではないか。今朝の読売新聞(2015.5.8)で自衛隊法など10本の現行法改正案を安保関連一括法案「平和安全法制整備法案」として14日の閣議決定を予定しているニュースが載った。
それと多国軍の後方支援の恒久法として「国際平和支持法案」を国会へ提出するらしい。
10本の法案を1本に一括するのだから国民が注目し、説明しやすい内容の法案を表に出し国会の委員会で審議し、余り知られたくない内容の法案を国民の目にさらしたくないのだろう。
それには、政権に好都合な内容、国民には厳しい内容、官庁にとっては当然に利権にかかわる内容が多いはずだ。
また、国会審議で明らかにされなかった内容には、委員会採択後に官僚が勝手に手を加えて法案の趣旨とは逆の内容に替えられたこともある。1行加えることにより官僚の得する内容に変貌するのだ。これが問題になった時、官僚は「いわゆる接続詞を加えた」と詭弁を言ったものだ。
最終的には事務次官会議で承認されればいいのだから官僚の小手先でいかようにもなるのだ。
そして、国会憲法審査会が会合を始めた。自民党は「緊急事態条項」「環境権」「財政規律条項」に絞って審議したいらしい。これらは表の内容で、国民に知られたくない「9条改正」が裏にある。民主党など野党は反対だ。
これが、もし憲法そのものの改正となるとどうなるのか。たとえば自民党の憲法改正草案のようなものが一括提案されると大変なことになる。
選挙公約だってそうだ。国民は脱デフレ、経済再生に注目していると見るとアベノミクスを前面にだし注目させるが、その他の政策はあまり知られたくなければ大きな声で言わなければよい。
選挙後、国民から批判されると「公約に掲げているのだから信任された」と言えばいいのだ。集団的自衛権行使など安保法制はこの種だ。
国会では審議時間が少ないので極力法案を少なくしたいのだろうが、国民に知られたくない内容まで隠すことはないだろう。
8日のNHKテレビニュースで安保関連一括法案の内容が報じられた。大事な内容が一括処理されようとしている。
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