2016年1月20日水曜日

世界経済は中国次第:そんな中国を信じられるか

世界経済の今後は中国次第なのか。参院予算委員会で安倍総理は「緩やかな回復基調だが、新興国、中国経済の減速が・・・」という。メデイアは一様に原油価格下落、中国経済の減速が世界経済に足かせになっていると報じる一方、そんな中国を信じられるのかと言う。

世界が注目した中国のGDP成長率が6.9%と公表された。市場は7%前後とみていたが、中国の担当者は「想定内の数値」という意味のコメントをしていた。でも実体経済は4~5%ではないかという。GDP第2位の中国だ、0.1%の鈍化も影響は大きい。

25年ぶりに7%を割り、今後は6.5%を維持するとも言う。それにしても世界的に見ても高い成長率だ。この成長率にあった経済運営が出来るのか。中国の現状をテレビはゴーストタウン化した高層ビル、高層マンション群、人影のないショッピングセンターなど北朝鮮の映像ではないかと見間違う程だ。

いつも言われるのが人件費の急騰、不動産の過剰、「世界の工場」を目指した結果、今は過剰設備を抱え、どうするかの課題が大きい。大和総研は中国の過剰融資を1044兆円とみている。中国のGDP額に近い数字だ。それに中国経済減速による原油需要の下落で世界的に原油がダブつき原油価格の下落が世界経済に与える影響も大きい。

中国経済に不安が募ると中国政府は新常態への移行期、市場の見えざる手に経済を託すとも言っているようだが一党独裁、計画経済の中国に自由主義経済の手法がとれるのか。計画経済で成功したのはたった一国、日本しかない。

だからチグハグさが目立つという。

上海株が下落したと思ったらサーキットブレーカー発動したが3日後に中止、株の売却禁止、再禁止など目まぐるしく変わる政策、それに為替介入、株価維持では自由主義経済社会の市場は予測しにくい中国経済運営になる。

世界第2の経済大国、成長率は6.5%、借金は2000兆円(?)、失業率は4%と言うが実際には40%(?)、人民元の下落は元安→爆買い抑制で日本にも影響は大きい。

国内は大気汚染、川は泡だらけで環境投資が必要と思うが、過剰労働力、過剰設備投資のはけ口に海外投資を狙っているのか。インドネシアでは新幹線建設が日本と思っていたら中国に変わった。建設費の融資に中国の提案の方が都合が良かったようだが、建設計画は日本側が詰めた計画を丸呑みした内容だったらしい。これで本当に中国は建設できるのか。中国がとった鉄道建設も行き詰まり日本が後を引き継いだ物件がある。インドネシアの例もそうなるのではないか。

陸路、海路での交易路を構築する計画で要所要所の海外都市に公共投資を続けている。習主席は新興国で主導権を握り大国としての存在をアピールしているようだが、新興国によっては習主席と握手しながら一方で、訪問した日本の閣僚とも笑顔で握手している姿を新聞で見ることが出来る。

新興国にとっては、自国にカネを持ってくる都合の良い国とはどことでも握手するのだ。

南沙諸島では領海権をめぐって周辺国と争っているし尖閣諸島では日本の領海を侵している。自衛艦の出動も検討されているようで海底資源の問題も絡み危ない状況がうかがえる。米国も「航行の自由」を求め米軍の航空機、艦船が示威行動を定期的に起こすという。

国連安全保障常任理事国で、世界の平和に貢献しなければならない中国が自ら領土問題で争っているのいだからどうしようもない国だ。

英国がエネルギー計画として中国と原発建設にサインした。英国までが中国の投資に頼らなければならないとは驚くばかりだ。当然に国内で反対意見が持ち上がった。後で分かったことだが財務相が親中国と言うことでトントン拍子で話が決まったらしい。

多額の借金を抱え、一体どこまで海外投資が出来るのか。カネの切れ目が縁の切れ目と言うことが分かっているのか。

こんな中国に経済を引っ張られたのでは叶わない。

中国が世界のリーダーになるには、今の政治体制では無理だ。世界に開かれた政治、経済体制を構築すべきだ。

台湾が「中国依存の脱却」を目指し蔡英文さんを次期総督に選んだことの意義は大きい。


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