株価の乱高下が激しい東京証券取引所 |
欧州中央銀行(ECB)の総裁は次回の理事会で追加緩和に踏み切ることを発言していたし、日本銀行も前回は補完措置だったが次回は追加緩和に踏み切る見方が広がるとともに原油の下落に歯止めがかかったこともあって株安を食い止めた格好になった。
しかし、金融緩和政策は劇薬、毒薬と言われているのに何故、市場は求め続けるのか。市場が混乱して困るのは投資家達だが、混乱しても儲ける術があるとでも言うのか。
日銀の金融緩和策も国債だけでは手詰まりで専門家は限界論を打っている。そこで日銀は昨年12月に金融緩和の「補完措置」を発表しETF購入の検討を始めた。
限界にぶち当たっていると思うが日銀の黒田総裁は「何ら問題はない」と講演会で強気の発言をしていた。
21日の経済財政諮問委員会で民間議員が、経済のパイを大きくすることが大事だが、今の日本では海外からの投資が入ってこない。これが問題でここをしっかり議論する必要があると言い、日銀の「補完措置」のうちで投資や賃上げに積極的な企業のETF購入の検討はどうなっているかと日銀総裁に問いただした(平成28年1月21日 甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨より)。
これに対して黒田総裁は「アウトラインを示し広くアイデアを求め検討している」と説明、投資家と企業をつなぐ資本市場の役割について問題提起にもなっていると言うのだ(同上)。
でもドンドン市場にカネを流してどうなるというのか。劇薬、毒薬は早めに止めなければ日本経済が疲弊するが、出口戦略には一切応えていないのだ。
国債下落→長期金利上昇→設備投資の減少→景気停滞と言うことになる。国債下落は大量の国債を保有する日銀や主要銀行の経営にも悪影響が出るし90%以上を国内で消費していることから国債保有者の資産の目減りになり消費にも影響が出る。
日々の大きな株価の下落は産油国が日本からカネを引き上げているらしく海外投資家の最近は1兆円の売り越しだという。株の下落後、大きく株高になるのは「空売り」した後、買い戻しているかららしい。投資家はいろんな手で儲けを出す術を知っている。
こんなどん欲な投資家を規制する必要もあるのではないか。
一国の経済の変調が世界経済に大きく影響することから市場は我が儘な行動を慎み、市場を育てることが出来ないのか。
無理なことが分かっているのに、目先の利益を出すことに執念を燃やす市場に明日はない。
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