2016年10月18日火曜日

「生前退位」有識者会議:重い課題に軽い有識者か

生前退位の有識者会議、重い課題に軽い有識者か。天皇の意向である「生前退位」を検討する有識者会議が始まったが、「重い課題」であるにもかかわらず皇室に精通した専門家、憲法学者はおらず、予断を許さぬ議論とまとめを期待してのことだろうが「軽い有識者」の感は否めない。

メンバーと座長を見て驚いた。座長は今井敬(経団連名誉会長)さんと言うが、この人は日本道路公団の民営化でも座長を務めていたが猪瀬さんらの委員と考えが合わず途中で座長を放棄し辞任した人だ。結局は猪瀬、大宅の2人の作家で民営化案を作ってしまった。今回もそうならなければ良いが、メンバーを見てもアクの強そうな人はおらないので大丈夫か。

確かに84歳の天皇にしてみれば行事が多すぎる。内閣の助言で行う国事の他にいろんなイベントが続く。メデイアの報道を見る度に大変だという印象を受ける。

だから天皇の行事には前もっていろんな調整がされているようだが、民主党政権時の小沢さんを思い出す。中国の習近平さんが来日したとき、天皇に会わせろと言う要求があり、小沢さんは「近いうちに中国のトップになる人」と言うことで急遽天皇との会見をセットするように宮内庁に圧力をかけた。

そこまで便宜を図った習近平国家主席が、今や日本と敵対する関係になっている。領土、領海を侵しエネルギー、海洋資源では無謀な行為を繰り返している。

そうはいっても、今回の生前退位は「恒久制度」か「特例措置」かで問題になっている。

有識者会議は専門家にヒアリングして天皇にも国民にも最も良い結論を導こうとしているのだろうが、安倍政権の意向もあり、既に方向は決まっているのではないか。それにお墨付きを与える会議でしかないのではないか。


天皇の国事は憲法に関連する難しい問題を含んでいるが憲法学者が委員にいないことで「どのようにして天皇の行事を減らしていくか」がポイントになるのではないか。「あれもしなければ、これもしなければ」では大変なことはよく分かる。

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