2016年10月4日火曜日

壊すことの大切さ:東工大の大隅先生、オートファジーでノーベル賞受賞

東工大大岡キャンバス校門前
通常の登校、出勤風景だったが、メデイアの姿があった
2016.10.4
当時はタンパク質の合成に皆興味を持っていたが、大隅先生はタンパク質を壊す事に集中し細胞内のリサイクルのシステムを見つけ出し今年、ノーベル生理学・医学賞受賞の栄冠に輝いた。勿論自分一人の功績ではないと研究仲間を賞賛した。

大隅先生は人のやっていないことをやろうと酵母の研究から細胞が栄養不足になると必要な栄養を取るためにタンパク質を分解し、アミノ酸を作り出すリサイクルをやっている「オートファジ-のメカニズムを発見」したことが受賞理由だという。

この研究には吉森先生、水島先生も絡んでいたが、単独の受賞になった。研究の発端に関与していたことが重視された。

大隅先生は記者会見で「壊す事の大切さ」に言及していたが、誰も興味を示さなかった分野、他人のやっていないことをやることはサイエンスの本質という。成功者だから言えることで並の研究者ではなかったのだ。

何時も興味を抱くのは受賞者の「研究のきっかけ」、「どこの研究機関の所属なのか」だ。

研究にきっかけは「人のやらないことをやろう」で酵母の研究でオートファジー現象を顕微鏡で確認した。世界初の出来事らしい。

どんな研究機関に属していたのか。

大隅先生の経歴から、1967年東大卒、74年東大で博士号取得、ロックフェラー大研究所へ、88年東大助教授、96年岡崎国立共同研究機構、2014年東工大とある。東工大は2年前からではないか。

新聞報道によると、東大助教授時代酵母を使った実験でタンパク質が細胞内にある小器官に取り込まれて分解される現象を顕微鏡で発見、オートファジーの仕組みを解明し、カギとなる遺伝子も特定したという。8年後に国立共同研究機構に移り吉森先生らが研究に加わった。

何で東大を離れたのか。このまま東大で研究していたら「東大 大隅先生」と言うことになるのだろうが、「東大は大隅先生の研究を評価していなかったのか」と素人は勘ぐる。

東工大では栄誉教授と言うが、籍を置いて今も研究されているというのだ。「東工大は拾いものをした」ことにならないか。

こういうときは、元東大助教授か岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所元教授にすべきではないのか。

しかし、今の所属が東工大だから栄誉教授で良いのだろう。

東工大の大岡山キャンバスは近くなので4日朝東工大に行ってきた。さぞや賑わっているのだろうと思っていたが9時過ぎで通常の登校、出勤風景だったが、違っている点は校門付近にメデイアがおり、カメラはインタビューの相手を捜していたり、記者は先生らしき人物にインタビューしていた。

職員らしき人物も配置していたが手持ちぶさたのようだ。ノーベル賞受賞者を出した大学の風景とは思えない。キャンバスが違っているためか。

掲示板に東京工業大学科学技術創成研究院 「設立記念式典」107日のポスターに大隅先生ら3人が記念講演をする事になっている。大隅先生の名前がなかったら大恥をかくところだったのではないか。

まだまだノーベル賞受賞候補者は日本にたくさんいると言われている。80人ぐらいと聞いた事がある。

又、騒ぎすぎるともらえないこともある。光ファイバー、半導体研究で功績があり毎年、受賞の可能性も指摘されていた東北大の学長までやった実力者がもらえないままだ。


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