2012年2月12日日曜日

安住財務相の介入手口言及:「開かれた政治」へ方針転換?


安住財務相の為替介入手口
言及を報じる読売新聞
2012.2.11

安住財務相の為替介入手口発言は、民主党が標榜している「開かれた政治」への方針転換ならいいが、そうではなく「軽率な発言」の批判が多い。

私も10日の国会衆院予算委員会の質疑をきていた。質問者は野党自民党の西村さんで、テレビ中継を意識してのボードまで用意した質問だった。あの介入時、安住財務相は「納得のいくまでやる」とインタビューで強気発言をしていたので80円近くまで頑張るのかと思っていたが、78円20銭でやめたという。

答弁を聞いていた時には、そう違和感を持たなかったが手の内を公表したという批判には理解もできる。本来なら「75円台は日本経済にとって厳しい水準だ」とでも言っておけばよかったのだ。

介入をやめた78円20銭をどう見るか。

安住財務相は「一定の効果はあった」と言っているが、その後も覆面介入をしていることを考えると、78円台が期待された水準ではなかったのではないか。

この為替介入資金だって国民の借金になる。財政健全化を唄い、消費税増税を国民に強いる状況下にあっては多額の介入資金になることに抵抗があったのだろうし、ドル安を容認する米国をはじめ、協調加入を拒否する先進国の反対も気になるところだ。

これからも市場との戦いが続くだろう。円高要因は流通貨幣量に関係するという指摘もある。ドルに比べて流通量が少なければ当然に、円高になる。

日銀は、対GDPで比較すると米国は12%、日本は15%だから決してそうは思わないと日銀の白川さんは国会で答弁したことがあり、頑なな態度をとっている。

今国会でも更なる金融緩和を要求され、「日銀法を改正してでも円高、デフレ対策に当たれ」と訴えた質問者もいた。

今回の安住財務相の介入手口発言は、「開かれた政治」には良いと思うが、失言だったら問題だ。

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