2012年2月15日水曜日

日銀インフレターゲット:目途も目安も意味は目標、用語で責任逃れするな


デフレ脱却に向け野田、白川会談
が実施され、一層緊密に連携して
デフレ脱却にあたることを確認した。
会談後白川総裁はノーコメントを通した
2012.2.15 NHKニュース
使っている用語が「目途」、「目安」でも、その意味は目標、日銀は用語で責任逃れするな。日銀は従来から消費者物価伸び率を「前年比2%以下で中心は1%程度」と物価安定への理解としていたが、14日の日銀金融政策決定会合で、さらにわかりやすく「物価上昇率1%を中長期的な物価安定の目途とする」と決定した。

この「目途」が曲者なのだ。日銀の言う「目途」は目標達成に結果責任を問われないものなのだ。

日銀は姑息な用語で責任逃れしていないか。FRBは2%を目安とし、日銀は1%を目途としたが、広辞苑を開くと「目途」も「目安」も「目標」なのだ。FRBは物価安定と雇用の最大化を目指しているので正確なインフレターゲットではないというが、日銀の1%はインフレターゲットと読めるのだ。

勿論、日銀には独立性が認められているが、日銀には政策手段の独立性はあるが、目標設定の独立性はないという。本来であれば、政府が定めた目標を達成するために日銀は金融政策を実施するものだ。

今回の1%目途で日銀に責任が出てくる。目標達成ができない場合は政府なり国民にその理由と軌道修正を説明しなければならないのではないか。会合には黒塗りの公用車で乗り付け、結果責任を負わない象牙の塔のような日銀には違和感を感じていた。

そういえば、福井総裁の退任の時、総裁選びに一悶着あった。白川さんは京大教授から副総裁に決まっていたが、総裁に武藤さんの名前が上がっていたが財務省事務次官経験者ということで民主党が拒否した。そこで急遽副総裁から総裁になったのだ。

その時、誰が総裁になってもこの経済環境を改善するのは難しい。「すでにゼロ金利政策を取っており選択肢はないのだから」といわれていた。案の定様子見が続いた。

最近の国会審議を聞いていても、一層の金融政策を要求し日銀総裁への批判は強かった。日銀法の改正まで言及されたほどだ。

しかし、デフレ脱却など現在の経済状況からの脱出は日銀の金融政策と政府の景気対策が組み合わされなければならない。政府は「日銀が・・」、日銀は「政府が・・」と言ってはいられない状況なのだ。
政府・財務省も日銀も最終的には結果責任を取る不退転の気持ちで当たれ!

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