今まで国会議員が絡む「政治とカネ」の問題で「国民は有罪ではないか」と思った案件も「不起訴処分」になるケースがほとんどで、市民団体が検察審査会に審査請求すれども「嫌疑不十分で不起訴相当」と言うことになる。地検は根っから及び腰だ。
そりゃそうだろう。検察が動いているという情報が流れると当事者は直ぐ、証拠の廃棄、隠蔽を図るはずだ。何ヶ月、何年後に家宅捜索しても証拠は何もない。クズばかりの証拠(資料)では挙げることが出来ないのは当然だ。
そして彼らは「推定無罪」を主張する。検察が有罪になる証拠を突きつけなければ無罪が推定される。
だから逆に「推定有罪」で議員が積極的に無罪を証明しなければ有罪という考えでないと議員の犯罪は挙げることが出来ない。
「妻に任せていた」「秘書に任せていた」「私は知らなかった」が疑惑議員の常套手段で、多くの大物議員も主張している。政治は家族、秘書らの働きがなければやっていけない。連帯責任が問われない法律では不備だらけだ。
甘利さんが辞任した途端に事件が明るみになってきた。
千葉の建設会社とURでの問題で、民主党など野党の調査ではURは「今、調査中」とはっきりしたことを言わなかったが、辞任した途端に12回会っているという。
道路工事で建設会社が資材置き場に使っていた場所を移転しなければならなくなり賠償の問題顔起きてきた。
12年5月にURは1600万円を賠償したが、その後どうしたことか13年6月に甘利氏側が増額を求めて交渉に参加したらしい。その結果8月に2億2000万円が支払われ、更に増額を要求したそうだ。
誰が見たって「あっせん利得処置法」に抵触する案件だ。
恐らく甘利さん自身は「まずい」と思ったはずだ。自分に責任が及ぶのを防止するには辞任が1番と考えたはずだ。
地検特捜部は果敢に挑戦し今までの失敗を覆す成果を上げて欲しい。でも、既に重要な証拠、資料は破棄されている恐れがある。小渕優子さんの事例では、素早い家宅捜索をしたがパソコンのHDをドリルで破壊したという。悪徳な行為であったが証拠がなく、秘書が行為を認めたのだからそれ以上の追求はできなかった。
今回の甘利さんの案件を立件できなければ東京地検・特捜部の存在価値はなく、警察の挙げた案件を起訴するだけの役目なのだろう、