試練に立つ日本銀行 |
それに米国大統領選、アベノミクスという安倍政権の経済政策の是非とも関連し更に判断を難しくしている。
FRBの利上げのタイミングは雇用統計、経済指標の改善が判断材料になるが、雇用者数20万人増の基準も27万人増になったり15万人増に落ち民間予想の18万人増を下回ったりしているが、雇用は堅調だと言うも経済指標は勢いを欠くいているとも言う。
素人が考えれば「利上げは無理」と思うのだが、政局も関連し難しい判断だ。
日銀は更に厳しい。FRBに遅れて今、異次元の金融政策まっただ中だ。80兆円という買い入れ額に追加緩和をするかどうか。マイナス金利の効果はどうなのか。
日銀はマイナス金利拡大の可能性も匂わせ、巷間で言われている「限界説」にも黒田総裁自ら否定している。
3年前に「2年で2%物価安定目標」を掲げ、達成出来なければ「言い訳せず辞任する」と岩田副総裁は就任時豪語していたが、4回も先送りされ言い訳ばかりだ。
日銀決定会合、経済財政諮問会議での日本経済の現状分析は「回復基調」が基本だが、英EU離脱、イタリアなどでの銀行の経営危機、中国経済の減速など世界経済の不透明性、一時の好転が安全資産とされる円の売り買いを理由に挙げ、円為替の変動が日本経済に影響をあたえる。
円為替の不安定性が日本経済の舵切りを狂わせている。
米国は国内産業のためにはドル安・円高を歓迎、新大統領候補も雇用を確保するために「強いアメリカ」「アメリカNO1」を標榜する。
だから今、為替は102円位であるが、今後は90円台後半を目指す 円高基調だ。政府は「行き過ぎた円高には介入」を匂わすが口先だけの牽制で、アメリカは介入を牽制する。
9月に予定されている日銀の量的・質的金融緩和策の検証も現状維持だろう。縮小など見直しは安倍政権の経済政策を見直す事になり、選挙公約の「この道を進む」も説得力を欠き、政権の信用はガタ落ちになる。
日銀の金融政策は安倍政権次第だ。今のところ日銀の独立性はない。もし独立性を守りたいのであれば黒田総裁は辞任覚悟で金融政策の見直しをすべきである。
そして、FRBは中央銀行の金融政策の正常化を目指し小幅の利上げに踏み込むべきではないか。
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