2018年2月11日日曜日

平昌オリンピックに南北融和:目論みも一瞬の出来事、厳しさを増す文・大統領の立場


11日の新聞1面トップは各紙が「北、訪朝要請」だ。他にニュースはないのかと思ったがこれしかない。オリンピックを利用して南北融和作戦に出た韓国、文・大統領だがその目論みも一瞬の出来事で今後の文・大統領の立場は厳しくなる。

今回の平昌オリンピックは統一チームを訴えた北の金正恩委員長の戦術にはまってしまった感じだ。安保理を始め各国の制裁強化に焦った北が米韓の関係に楔を打ち込もうと「北への訪朝要請」を妹で実質NO2と言われる金与正さんに託した。

アメリカはペンス副大統領を派遣し、終始「北の騙し」に警告を発し続けた。テーブルにも着かず最後まで文・大統領に警告したという。

韓国のオリンピック対応は異例づくしだった。練習もろくにできない統一チーム、安保理決議に反した人物の同行、船の一時的な入港その他経済制裁に関わる事案が山積したが結果はどうなったか分からない。

北からの訪朝要請は分かっていたのだろうが米韓関係の絆をどうするか。「環境が整えば」と言うことだろうが韓国の存続にも関わる。逆に北に米朝の対話を要求したが、これだってうまく行かないだろう。

問題は核ミサイル開発であり人権問題だ。文大統領は北の高官との会談でも触れなかったという。

取り敢えずはオリンピック後に迫っている米韓合同軍事訓練をどうするかだろう。北はオリンピック前日に軍事パレードをやって米を批判した。配慮したとは言え本来なら避けるべきだろうが、北のセンスは通常とは違う。

安倍総理は反対を押し切って出席した。慰安婦問題、北への制裁強化を言っておかなければならないと判断してのことだろう。米韓合同演習の実施も迫ったが内政干渉と批判されたようだ。

北の金永南さんとも立ち話で「拉致問題」に抗議したという。

オリンピック開会前夜は北の強引な外交に食われてしまったようだが、文・大統領は当初どういう展開を考えていたのだろうか。融和が米国には拒否された。

文大統領は今後は国内的にも厳しい立場に立たされるのではないか。南北融和で北の誘いに乗ってしまった結果、政権基盤が揺らぐことになりそうだ。

0 件のコメント: