2019年8月9日金曜日

8月7日午後10時ごろ、浅間山小噴火:寺田寅彦博士の随筆「小爆発2件」を思い出す

6日から群馬県磯部温泉に滞在していたが、7日午後10時過ぎテレビのニュースで浅間山が噴火、噴石に注意という。すぐ孫2人を連れて浅間山が見える道路に出てみたが浅間山は霞んで噴煙も見えない。

その後、噴火警戒を1から3の入山規制に引き上げたらしい。2015年6月以降という。北方向に火山灰が流されたというので、私のいたところとは反対側だ。天明の大噴火の時もそうだった。

翌日の新聞、テレビニュースなどから小噴火で大したことはなかったようだ浅間山が良く見える安中バイパスを車で走ったが、浅間は頂上は見えず付近から雲が立ち上がり、東方向に流れていた。この雲がすべて噴煙とは思えない。

すぐに思い出したのが寺田寅彦博士の随筆「小爆発2件」を思い出した。軽井沢に滞在していた博士が2度続けて浅間山の噴火を経験し物理学者らしく噴煙の上昇速度や広がり方を観察し随筆に書いている。

一度目は昭和10年8月4日午前、二度目は8月17日の午後だ。だから今回の浅間山小噴火も続いて起きるのではないかと思ったほどだが、昭和10年の8月噴火は4月20にちに発生した大爆発(大噴火)の後に続く小噴火だった。

火山が噴火するとメデイアがその様子を報道するが、「ウソ」ッぽいと博士は警告する。

博士の2度の経験でも場所によって様子が違うのだ。1回目の噴火の時は軽井沢千が滝のグリーンホテルんの食堂で朝食のあとだったが、「ドカン ドカドカドカーン ドカーン」、「ゴー」という雷鳴の反響が23秒続いたという。

2度目は星野温泉に滞在していたが爆音も気波も感じなかったが場所によって気波を感じた人もいた。居場所によって大きく違うのだ。

だから博士は人のうわさをたれ流すのではなく、爆発の型、等級の分類などをつけて例えばA型大三級など表現を考えたらどうかと提案していた。昭和10年の話だ。今では研究の進み表現にも工夫されているようだ。

浅間山も活火山、普段はあまり気にならないが首都直下、南海トラフなど巨大地震の前には内陸での地震、火山噴火が前兆になるという。

また、磯部温泉は天明の大噴火の時に温泉が噴き出したのだ。次の大噴火で温泉が止まる危険もあるのだ。


0 件のコメント: