2019年8月1日木曜日

トランプ、安倍の本当の友好関係?:トランプは「NO」を言わせない、安倍は「YES」を言わせる?

日米貿易交渉、在日米軍経費、ホルムズ海峡での「有志連合」など日米追随でトランプ大統領と安倍総理の友好関係が正念場を迎えている。トランプ大統領にとっては安倍総理との友好関係は「NO」と言わせないこと、安倍総理にとってトランプ大統領との友好関係は「YES」と言わせることだ。

アメリカは日本に対して日米貿易交渉で有利な条件を約束させようとしているし、在日米軍経費の増額要求、ホルムズ海峡での安全確保に「有志連合」を結成し日本に参加を求めてきた。

一方、日本はアメリカに対して日米同盟を確固たるものにし、日本の安全を守るとともに政権基盤の強化を求めてきた。中国の尖閣諸島領海侵犯問題では日米安保条約の範囲を尖閣諸島まで及ぶことを宣言させた。また政権維持、支持率維持のために米大統領を最大限に利用してきたことはG7伊勢湾サミットでのオバマ前大統領と行動を共にしたことからも明らかだし、トランプ大統領に対するゴルフ外交は他国の首脳もうらやむほどだ。

しかし、トランプ大統領の「利益者負担増」は、個人的友好関係を飛び越して大統領選に対するアピールとなれば大いに政治的色彩を帯びてくる。

在日米軍駐留費のアメリカの負担増の要求は「5倍」とも言われるとんでもない金額だ。ドイツが30%であるのに対して日本はすでに75%の負担をし、在日米軍駐留経費は5年間で9465億円、19年度は1974億円が計上されている。しかしさらに米軍再編関係費などを加えれば年間6000億円とも言われており詳細がわからない。

トランプ大統領は全額負担しなければ日本から米軍撤退とも言い出した。共産党などは在日米軍撤退のチャンスと言い出した。

でもアメリカにとっては在日米軍の日本からの撤退など出来っこない。前にアメリカ政府が駐沖縄海兵隊の在り方を検討したことがあるが、海兵隊という組織を今後も維持するには在沖縄が一番経費的に安いというのだ。沖縄基地は狭いし訓練にも支障をきたすが年間の半分以上を海外で訓練している。

またトランプ大統領は日本を守っているという。確かにその一面はあるし、日本政府はそこが重要なのだが、事があれば沖縄海兵隊は遠くはインド、中東まで派遣されているし、対中国、対ロシア、対北朝鮮では重要な拠点になるのだ。地政学的にもアメリカにとっては最重要基地で撤退などできない。

さらに思い出してほしい。北朝鮮の核ミサイルの挑発行為で脅威を煽りアメリカから高額な兵器の購入を約束し5兆円にも達している。でもオスプレイ、F35は事故も多い。欠陥兵器か。

安倍総理が米朝会談で頼みごとをするとお返しに兵器購入になるし、トランプ大統領も「何か安倍に言うとすぐ買ってくれる」とツイッターで暴露していた。

トランプ大統領と安倍総理の個人的な友好関係などこの程度のものなのだろう。

トランプ大統領が大統領選に落ち、安倍総理が総理の座を降りると日米関係はどうなるのか。ドイツやフランスのように外交で毅然たる姿勢を示すのが国益に合っているのだ。








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