2012.3.17 NHKのHPより |
半月遅れの「岡田副総理が大連立打診 自民断る」のNHK報道にニュース性があるのか。17日朝、NHK「おはよう日本」を見ながら仕事をしていたら、上記のニュースが流れた。時期が時期だけに「えっ」と思って他のメデイアの情報番組やニュースを見たが、該当するニュースは見かけなかった。
急いでNHKのHPを開くと、「岡田副総理が大連立打診 自民断る」の記事が載っている。それによると今月上旬に、消費税率引き上げのための法案を成立させるために、谷垣総裁の近い幹部と会談し法案成立への協力を求めるとともに、大連立も打診したが幹部は「野田政権の延命につながる」として断ったという内容だった。
先月25日には、野田、谷垣極秘会談が報じられているし民主党と自民党の幹部が、法案成立への協力依頼、政局打開で会談することは別におかしくはないが、「大連立構想」が絡むと会談のニュース性も変わってくるのだろうが、何故半月後の今の報道なのか。
大連立構想は、自民党政権時の福田総理と民主党小沢代表での政局打開での大連立が持ち上がったことがある。小沢さんが案を持ち帰って民主党幹部と相談したが、政権交代の機運も出てきた時期の大連立に民主党幹部は大反対で、この話は没になった。小沢さんは「今の民主党に政権を担う力はない」といって代表の辞任宣言をしたが、説得されて復帰した。この時、小沢さんは副総理格で入閣する構想だったという。
時が過ぎ、政権が代わっても政治家のやっていることはおなじことだ。
最近の民主党、自民党の幹部の動きを新聞報道で遡ってみた。
3月2日には、岡田さんが自民党の町村さん、相次いで野田税制調査会長と会談、協力を要請したが、野田さんは「マニフェストの撤回と国民へのお詫びが先だ」と言って断ったと言われている。
3月3日には、小沢さんが極秘会談に不快感を示し「ベストの策は民主党自身が政権交代の原点に返ることだが、かなえられないときは安定した政権を作る方策を考えなければならない」と倒閣や政界再編を臭わせている。消費税増税に対して考えを同じくする連中が集まって政権を作る連立政権か。
10日には「増税だけで社会保障は影も形もない。総理は消費税増税に肩入れするが、日に日に支持率は下がる。不景気の時の増税はあり得ない」と多くの国民の考えを代弁しているようにも思える。
3月11日には石原幹事長が読売新聞とのインタビューで、国民新党は連立離脱の恐れがあり、法案が出せない。自民党に協力してくれとは「連立の組み替え」ではないか「パーシャル連合」を国民が許してくれるかとも発言している。
苦しい時の連立構想の持ちかけに疑問を投げかけた。
自民党の林政調会長代理も野田首相はマニフェストが間違いだったという大前提を作らないといつまでたっても「マニフェスト通りにやれ」の声が党内100,150人もでる。「一緒に協議」と言っても派閥抗争で分裂しそうな会社と合併するようなものだと従来の自民党の考えを繰り返している。
3月13日には参院予算委員会で小野議員が極秘会談に触れ「天知る。地知る」子の人は真実を言っていないと思われるのはいけないんじゃないか」と極秘会談を否定する野田総理に迫った。
与党党首会談で亀井さんは消費税引き上げに反対するが、入閣している自見郵政改革相は閣議決定の際の署名について聞かれ「私の責任で判断する」と苦しさをにおわす顔だった。
14日から開催されている民主党の事前審査では賛否攻防が激しい中で執行部は意見集約を目指している。先送りという手も出ているようだ。
法案を通すために政権内に大連立構想が浮かび上がってくることも考えられる。
3月2日の岡田副総理の自民党幹部との会談で、「実はその時、大連立の話も出た」と関係者が言えば、こういうニュースになるのだろう。
民主党反対派の主張している点も理解できる。野田政権は野田総理の言うように、もっと丁寧に説明すべきだと思うが、どう説明すべきか工夫が必要ではないか。
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