2012年6月1日金曜日

風雲急を告げる国会:時は政権交代が終わり、民・自連立政権か


615日の消費税増税採決に向け国会はあわただしくなってきた。風雲急を告げる国会で、時は民主党への政権交代は終わり、民・自連立政権の方向が見えてきた。30日の野田・小沢会談は政界にとって大きなターニング・ポイントになってきた。

民主党政権での公約達成をすることなく、現下の経済情勢では深刻な結果をもたらす増税で選挙の洗礼を受けることは民主党の敗北を意味し、この事態を避けたい小沢元代表と、「待ったなし」と増税に進もうとする野田総理では、時間軸に大きな違いがあることになり、妥協点は見いだせなかった。

腹に決めていたのか、間髪を入れず30日夜、野田総理は小沢元代表にみぎりを付け、野党協調、一体改革の修正協議に大きくかじ取りを切った。621日までに採決するよう指示を出した。

さらに、自らの外交スケジュールを考え615日までの採決を指示した。メキシコで開かれる主要20か国・地域首脳会議で国際公約ともなった財政再建、消費税増税での成果を土産にしたかったのか。

だとすると、勝算あってのことか。

修正協議に応じるには自民党のハードルは高い。新聞には修正協議のポイントが比較表で掲載されている。年金、子育て、医療の社会保障では政府案と180度の違い、自民党は撤回し、現行制度の見直しで対応すべきだという。消費税増税でも低所得者対策で意見が違っている。

12日頃までに修正協議が合意できるかどうか。

合意できれば、民主党のマニフェストの主要政策は姿を変えることになり、2009年の政権交代の終わりで、民・自連立政権の始まりになる。

しかし、党内にはそれぞれの立場で異論を唱える議員の存在は無視できない。小沢グループにも慎重派もいるだろうし、自民党にも慎重派がいる。衆議院で小沢グループと自民党議員の数は同じだ。野田総理が小沢切りをして算術が合うのか。

兎に角、野田総理の決断で政治が前に進むことになったこと自体は前進だ。
15日に採決し否決されたり、修正協議で合意が形成されず採決できなければ、解散・総選挙の道がある。今までのゴタゴタを清算するに持って来いだ。

政権交代した民主党政権も終わり、民・自連立政権の可能性を評価するにもいいチャンスかもしれない。

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