2012年6月9日土曜日

原発再稼動、消費税増税:「するリスク」、「しないリスク」で悪さ加減の少ないのは


再起動させないことによって
生活の安心が脅かされること
があってはならない。国民の
生活を守るために、原発再稼
動を判断したと会見する野田
2012・6・9 読売新聞
原発再稼働、消費税増税論争で「するリスク」、「しないリスク」、その悪さ加減の少ないのはどちらだ。野田総理は再稼働、増税へ大きくかじを切った。「決められない政治」から自ら脱却すべく決断したのだろう。しかし、この2つのテーマは党、国を二分するもので、総理が決断したと言っても収束するものではない。

それぞれに「するリスク」「しないリスク」が存在する。先の国会審議でみんなの党の江田議員が「増税をするリスク(正確には・・消費税を増税したときのマイナス効果)」を問いただしたが、野田総理はそれに直接答えず、「しないリスク(正確には・・増税しない場合のマイナス効果)」も考えなければバランスが取れないと逆襲した。

難しい是非論になる。

原発再稼働で「するリスク」は、地震、津波による被害、原子力発電所の安全性、福島第一原発事故の原因究明が終わっていないので根本的な安全対策ができていない。原子力規制庁の設置が遅れていることによる安全チェックの欠如などが挙げられる。

一方、「しないリスク」では、電力不足で国民生活、産業界に大きな影響が出る。火力発電の燃料費高騰で電気料金が高騰する。今までの巨大な投資、蓄積された技術が水の泡と消える。

消費税増税での「するリスク」は、更なる景気の後退、税収減、生産の海外シフトなどが考えられる。「しないリスク」としては、財政再建が遅れる。年々増加する社会保障費の財源不足、政府債務の増加→国債下落→長期金利の上昇による国際経済の混乱などか。

積極的なメリットはないが、リスクを比較し、どちらが「悪さ加減が少ないか」で決めるしかない。

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