2012年9月14日金曜日

顔か、政策か、力か、それともカネか:民主32万人、自民79万人が選ぶ総理候補


民主党代表選候補者
2012.9.14 NHKニュース7
顔か、政策か、力か、それともカネか。民主党員・サポーター32万人、自民党員79万人が選ぶ総理候補の判断基準は何か。民主党代表選、自民党総裁選での候補者が出そろった。総選挙までは民主党代表が総理だろうし、総選挙後は大方のものが自民党総裁が総理の座に就くと見ている党首選が始まった。

世界の政治経済に大きく影響する11月の米大統領選が民主党のオバマ大統領か、共和党のロムニー氏か。米国人以外でも大きな関心がある大統領選だが、残念なことに投票権はないと嘆いた日本のジャーナリストが昔いた。

大統領選とまでは言わないが、総理候補の選挙だって自民党員、民主党党員・サポーター以外は選ぶことに参加できない。

民主党代表選は、とりあえずは野田総理がどういう政策を打ち出しているかが重要になる。新聞報道によると、日本経済に再生・デフレ脱却、分厚い中間層の復活、政治・行政・地域主権改革、国家の自立・繁栄の秩序をつくる4本柱だという。そして代表選後元気な民主党、元気な日本を作っていくという。

自民党総裁選候補者
2012.9.14 NHKニュース7
それぞれの政策課題は今まで言われてきたことの繰り返しで、中途半端な状況から後1年で前に進むのか。野田総理の進める一体改革は国民の負託を受けていない、主権者は誰かを問うために立候補したという候補者もいれば、党内の政策の決め方、運営の仕方を民主的にし、国民の期待に応えなければならないという候補者もいる。政権党の民主党が挙党体制でやるべきことをやっていかなければならず、今国民に信を問う時期かと疑問と呈する候補者もいる。

野田候補は総理らしく政策を訴えているが、他の候補は党運営など民主党の在り方に疑問を呈し、改革を主張している。一体改革での党分裂の傷跡が深いことが読み取れる。

顔はどの顔を見ても選挙に受ける顔ではない。そういう顔の候補者は執行部や長老が潰してしまった。

各グループの力関係はどうか。野田総理側は早々と内閣改造、党役員人事での工作を始めたようだが、人事権をかざしての候補者選びに介入することはご法度ではないか。

政権側はカネでも操作できる。官邸機密費がある。代表戦が終わった後で、官邸機密費の出費が異常に多かったらカネが動いたことになる。

一方、自民党総裁選はどうか。各候補者の政策よりも派閥の力関係が浮き彫りになってきた感じだ。総選挙後は政権に復帰できる可能性があるので、今から主導権争いをやっているのか。

古賀さんは「若い者が活躍できるステージを作る」と言いながら自派の林さんを候補者に押した。林さんは参議員だが、国会審議でも政策通であることがわかる。また、すでに過去の人となったと思っていた総理経験者の安倍さんまで立候補してきた。最大派閥の町村派だが、その町村さんまで立候補したのだから町村派は分裂状態だ。石破さんは国会審議を聞いていても政策通であることは確かだが、無派閥が支持にどう影響するか。石原さんに至っては口が軽いことが問題になっているが、「政治とカネ」のスキャンダルも抱えている。長老連中に覚えがいいというが、石原さんが総裁になったら長老支配が復活するのか。

総選挙後は、自民党政権の可能性が高いので総裁選びは慎重にすべきであるが、派閥絡みでの候補者選びとなると悪しき派閥政治の復活になる。自民党の党内改革が進んでいないので仕方ないことだが。

代表選、総裁選に参加できないじれったさはあるが、見守るしかないのだ。

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