代表選後、挨拶する野田総理 2012.9.21 TBS NEWS23 |
低調だった民主党代表選で野田総理が再選された。民主党員・サポーター約32万人、投票率33.7%というと約11万人の民主村が選んだ総理なのだ。野田総理は早くから岡田さんや前原さんらの支持を受け、更には対立候補への醜いけん制工作で再選された。確実とは言われていたが、選挙期間中の候補者討論会でも笑顔はなく、暗いイメージの選挙だった。
それもそうだろう。対立候補からは離党者を出す党運営の不手際、マニフェスト違反を指摘され通しで内向きの討論に終わったのだ。
メデイアの報道によると、最後の新宿西口での街頭演説では、今の失政(?)は自民党政権時代の尻拭いをしている結果だと自民党へ批判の矛先を向けた。聴衆から激しい批判を受けたようだが、野田さんは民意がどこにあるか分かったのだろうか。
しかし、選挙の結果は野田総理818ポイント、反野田390ポイントで、3候補ともに100ポイントを超えたことをどう評価すればいいのか。圧倒的に野田有利の選挙戦だったのだから批判票が多かったと判断すべきだろう。一方で民主離れの現象も指摘できる。
選挙後の野田総理のコメントも「今日は高揚感より緊張感、責任の重さを感じる」だったが、日本再生もさることながら党再生への道筋は立っていないようだ。衆参選挙を控えて、内閣改造、党人事で答えようとしているが、場合によっては10人ほどの離党者が出るうわさも絶えない。
その生き残りをかけた解散・総選挙について「遠くない将来」と言及したが、真意はわからない。谷垣総裁は早速反論するが、野田総理では解散を決断する力はないのだ。下落する人気を食い止め回復させる政策手段も見当たらない。
野田総理が再選に拘った理由の一つに、一体改革の内容をまとめる国民会議の立ち上げがあるようだ。谷垣総裁は新しい政権でまとめるべきだというが、野田さんは自分の手で立ち上げてマニフェスト違反と批判され続けているバラマキ政策を課題にねじ込みマニフェスト違反の批判を回避し、人気を取り戻そうとする魂胆があるのではないか。
支持率回復より支持率を落とす政治課題が続くが、問責決議にどう対応しようとしているのか。自民党総裁選後に党首会談を行い3党合意などを確認したいようだが、自民党候補は谷垣路線を踏襲すると言っている。国会運営も薄氷の思いだ。
民主村は野田総理を再選し、先の朝日新聞・経済気象台は野田総理を「国益を守り決断力のある政治家」と持ち上げたが、次は国民が審判を下す時である
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