2012年9月20日木曜日

日銀追加緩和:白川さん 市場には金がダブついているのではなかったのか

日銀の追加緩和を報じる読売新聞
2012.9.20

日銀が更なる追加緩和を決めた。白川さん! 市場にはカネがダブついているのではなかったのか。おだやかな回復軌道を想定していた日銀が、世界経済の減速にあたり19日の金融政策決定会合で追加金融緩和を決めた。

安住財務相も驚く10兆円規模の基金買入れ目標を追加し、70兆円から80兆円に増額するとともに、期間も6か月延長した。

背景には、欧米の中央銀行の追加緩和があった。日銀は従来から他国の中央銀行の政策とは機械的にリンクしないという立場をとり様子見の姿勢が多かったが、これ以上の円高は回避する必要があるために、追加緩和に踏み切ったようだ。

しかし、日銀の追加緩和の必要性はすでに言われていたことで、市場は織り込み済みでサプライズと言える効果はなかったようだ。

でも、日銀白川総裁の今までの講演資料などを読むと、市場にはこれまでの緩和政策でカネがダブついており、銀行は企業に貸出するのではなく国債に買入れに使用したり、金利の関係から日銀の口座に置いたままにしているという。

寧ろ企業に投資意欲を掻き立てる政策を打ち出す必要があるともいう。

喫緊の課題であるデフレ対策も、従来からの金融政策で金利は低水準を保っており、企業がモノを買ったり、投資をすれば物価は上昇するというのだ。

それでも欧州経済、インド、中国の経済減速があるとしても日銀の思惑通りには進んでいないのも確かだ。

おまけに、党首選挙でデフレ脱却、円高対策を「政府と日銀が協調して」取り組む必要を各候補が提案している。先の国会でも日銀法の改正が話題になった。

政府、日銀のお題目とは裏腹に、一向に改善しない円高、デフレ対策に違った面からアプローチする必要があるのではないか。日銀の金融政策決定会合がある度に、「しっかりしろ」と言いたい気分になる

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