2012年10月4日木曜日

政局:野党 マジック6、内閣不信任決議へ王手?

野党がマジック6の政局、野田内閣不信任決議へ王手?。野田政権、民主党はこれ以上離党者を出さない、反野田の行動を抑える目的で党内融和を優先する閣僚、党内人事を決行したが衆議院の過半数割れまで6議席となった。野党にとってはマジック6なのだ。

通常なら内閣改造後、2~3週間で臨時国会が開催されるはずであるが、野田政権、民主党執行部は野党から解散・総選挙を突き付けられることを恐れて、臨時国会の召集を先送りしようとしている。

では、国の財布が空になるのを回避するための特例公債法はどうなるのか。民主党は何とか野党の協力が得られないかと策を練っているようだ。財務省証券の発行という手もあるが、財務省は早々と否定した。野田総理と財務省が一緒になって野党に圧力を懸けようとしているのか、財務省が野田政権を見放したのか。

一方の自民党は、特例公債法への協力の代わりに、早期解散への言及を要求している。野田総理は「時期に言及できない」と繰り返し記者会見で発言しているので与野党平行線でどうしようもないように思える。

民主党内で野田政権に批判するグループは、離党はしないという。このまま埋もれることを心配しての主導権争いだろうが、今後どうしようとしているのか。

選挙も控え、議員の生き残りをかけた離党→日本維新の会への動きも勢いはなく9人で停滞している。

ところが、ここに来て日本維新の会代表の橋下さんと国会議員団との間で運営上重大な不協和音が聞こえてきた。国会議員団は国会で独自の動きをしたいらしいが、橋下さんは「変なパフォーマンスはするな」とけん制している。

今になっての運営上のトラブルは痛い。後に続こうとした現役議員も躊躇するだろうし、維新の会に期待していた国民も熱が冷めるのではないか。案の定、世論調査での期待は下がる一方だ。橋下さんは「もっと下がるだろう」と強がりを言うが政党としての体をなしていない。これで議席を稼ぐと民主党の二の舞だ。

「国民の生活が第一」への参加も考えられるが、もう価値の落ちた小沢さんを頼ることには一大決心がいるだろう。
民主党内の不満分子も「今の立場で何をするか」を明確にすべきではないのか。曖昧な態度では支持など得られない。

野田総理も民主党も野党の解散要求に怯えるのではなく、「決める政治」、「前に進める政治」をするしかない。臨時国会を開き特例公債法、2012年度補正予算を提案すべきだ。

否決されたら、解散・総選挙しかない。内閣改造をやってしまったので総辞職の道はないだろう。

民主党・反野田グループの曖昧な態度も政治を停滞させている要因なのだ。国民の批判を自民党など野党に向かわせるだけでは卑怯ではないか。

[後記]

読売新聞(2012.10.5)に「民主過半数割れまであと5人」の記事が掲載された。民主党の杉本議員が離党する見通しという。
これにより、民主党単独では後5人で過半数割れ、連立の国民新党を加えてもあと8人で過半数割れになる。
細野政調会長は「非常に強い危機感を持っている」とコメントした。
                            (2012.10.5)
読売新聞 2012.10.5


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