2016年11月12日土曜日

次期大統領にトランプ氏:「米国よ何処へ」、「やってしまった」のか

大方のメデイアの予想を裏切って泡沫候補から立ち上がったトランプさんが次期大統領に。ところがアメリカの動きがおかしい。「アメリカよ 何処へ」、「やってしまった」のか。

20万票も多くとっていたクリントン支持者が「反トランプデモ」を展開、トランプタワーの前には爆発物対策の砂を満載したダンプが8台待機している。カナダやNJへの移民の相談が増えたとも言う。物騒な話だが暗殺計画もあるらしい。

トランプさんにしてみてもこれからが大変だ。選挙期間中の大風呂敷の公約(?)をどう政策に生かしていくのか。閣僚人事も大変らしい。共和党の中でも主流派が離反しているので人選が身内に偏るらしい。露骨は人選は国民の不安を掻き立てる。

世界もついて行けないだろう。

私もトランプさんの「政治を変える」「雇用の創出」には賛成だ。中間層以下の国民に利する政治、経済、司法など制度改革は必要だ。反グローバリズムで保護主義が批判されているが行き過ぎたグローバリズムは自国を疲弊させる。

生産設備の海外移転、安い製品の流入は国内製造業の衰退、雇用の縮小につながる。多くの衰退産業を抱える街では「仕事を持ってきてくれる」事を期待してトランプさん支持だった。

今朝の新聞にトランプさんの経済政策が紹介されているが、よく見ると成果はいまいちだが安倍政権が唱えている政策に似ている。

10年間で1兆ドルをインフラ整備に回す。金融界への規制緩和で2500万人の雇用を生み出す。減税で富裕層や大企業が豊かになれば中間層、中小企業が恩恵を受ける「トリクルダウン」効果。成長率を2%から4%へ、低金利で景気を下支え、円高、ドル安路線か(讀賣新聞2016.11.12)。

法人税など減税しながら財政出動なんて出来るのか。トリクルダウンなど日本では期待出来なかった。正統派経済学者でも過去に実績はないと言う。
EU離脱の是非を問い僅差で離脱が決まったが、離脱派でも「やってしまった」と反省仕切りの英国がかさなって見える。


アメリカ人はどう考えるだろうか。未知数だらけのトランプ次期大統領に世界は翻弄させるのだ。

関連記事
2016.11.6掲載
トランプvsクリントン:どちらになっても「やってしまった」で終わらぬように

2016年11月11日金曜日

トランプ・ショック:ジャーナリストの目の節穴、明日はどんな顔で出てくるか

今回の米大統領選の結果は面白かった。日米のほとんど専門家、ジャーナリストが目の節穴を見せつけた。明日はどんな顔をして出てくるのか。私は今回の米大統領選を初期のうちから見てきた。比較的早い内に「トランプさんでは」という感触を得た。それは米国民が「政治を変えよう」としている事が分かったのだ。

当初予想の民主党クリントンvs共和党ブッシュの構図だけは避けてほしかった。もう飽き飽きする政治家一家だったからだ。

それには一冊の本がある。ステイグリッツ教授の「これから始まる「新しい世界経済」の教科書(徳間書店 2016.2)」を読んでからだ。それによると、アメリカ型グローバリズムで世界各国の経済は強くなったが、その冨は富裕層に集中し中間層は弱くなる格差拡大を生む結果になった。

アメリカ社会が活性化するには1%の富裕層のための政治、経済、司法制度を中間層以下の国民のための制度に変える必要があると指摘しているのだ。これが新し世界経済を目指すことになるのだ。

そして今回のアメリカ大統領選でも米国民は「政治を変える」事に期待しているのだ。ところがクリントンさんはエリート層を中心に現状維持の政治を目指し、一方のトランプさんは中間層以下の若者、失業者、生活困窮者の声に耳を傾けていた。

私はアメリカに行ったことはないが、日本のテレビが伝える米国の現状は、炭鉱の街、鉄鋼の街、自動車産業の街の疲弊を伝え、住民はトランプさんが仕事を持ってきてくれることに期待を持っていた。

これではクリントンさんは大変だろうと思った。

しかし、これでもメデイアはクリントン優勢、最後はクリントンと論調する始末だ。私も暴言を吐くトランプさんに危惧はしていた。米国民は最後は良心的判断をすると思っていた。それでも「もしかして」の期待は大きかったが、クリントン218vsトランプ244当たりから確信に到った。

敗者の弁は、「政治を変えてほしい」という国民の意識を専門家やジャーナリストは読めなかった。オバマ大統領は「CHANGE」と言ったが何も変わらない。今度はトランプが変えてくれるのではないかと考えた。

不法移民や海外からの安い製品の流入で製造業は海外へ出て行くなど国民の仕事はなくなっている。だから保護主義と批判されようがTPPなど貿易協定には反対なのだ。

それでも得票数はクリントンが20万票多いという。でもこれは選挙制度のためで選挙人数には影響していない。日本だってそうだ。各党の得票数と獲得議席数を見るとおおきなへだたりがある。

米国を大きく分断した。融和するのは大変だろうという。反トランプデモ、カナダ、NJへの移民手続きなど話題は尽きない。


予想を外した専門家、ジャーナリストはどんな顔をして明日テレビ画面に映るのか。木村太郎さんを除いて。

関連記事(ここ2,3日の記事を紹介)

2016.11.10掲載
トランプの反グローバリズム:リスクではなく、目指す新しい方向では

2016.11.9掲載
218vs278トランプさん:メデイアは言い訳、クリントンさんは負け惜しみ

2016.11.9掲載
米大統領選の行くへ?:現状維持はクリントンさん、政治を変えるにはトランプさん

在日米軍の位置づけ?:日本を守るより、自由主義国vs社会主義国の砦では

在日米軍の位置づけが問題になる。日本を守ると言うことよりもアメリカを中心の自由主義国vsロシア、中国、北朝鮮の社会主義国の砦になっているのではないか。日本にも抑止力に期待するところはあるが、寧ろアメリカの効用の方が大きいのではないか。

そう思うのだけれど、トランプさんは「日本を守るため犠牲になっている」と言い、「駐留費の100%を負担しろ、でなければ撤退する」と強迫する。

しかし、米軍が日本から撤退したら困るのはアメリカの方ではないか。今まで「日本のため」と思えたことはない。中国が尖閣諸島の領海侵犯をしていることにも明確な声明を発表していなかったが、最後には「安保条約の範囲内」と渋々認めた。

原因はオバマ大統領が日本の対中国問題で関わりたくなかったのだ。

その一方で、中東で紛争が激しくなると沖縄、佐世保駐留の米軍が出動している。南沙諸島もそうだし、北朝鮮の動きが激しくなると出動している。

自由主義vs社会主義の構図の中での在日米軍の位置づけは大きい。昔、中曽根さんが「地図をよく見ろ。日本はロシアに対して米国の砦になっている」と発言したことがあるが、その通りなのだ。

米国は自国の外交、軍事の半分を日本に負担させているのだ。日本は思いやり予算を含めて年間7300億円負担、一方アメリカの予算は55億ドル(5800億円)だ。米軍人の生活、娯楽費、グアムへの移転費の多くを負担している。

亀井静香さんが、トランプさんと会談のために訪米しているが、どこまで主張出来るか。安倍総理はAPEC出席の途中の17日にニューヨークでトランプさんと会談するという。


米国追従を止め、どこまで日本の立場を主張出来るか。言い合いになって平行線では中国、ロシアの思うつぼだ。

何故急ぐTPP:安倍総理が恥をかくか、トランプが譲歩するか

寒い中、TPP反対に参加したおばあちゃん
国会衆議院議員会館前で 2016.11.2
安倍総理が恥をかくか、トランプさんが譲歩するか。委員会の強行採決、衆院通過で政府はTPP採決を急ぐが何故だ。関係国で交渉する過程で何かあったのか、オープンになってはいけない何かがあるのかと疑うが、合意形成の過程を公表できないのか。

国会審議が進まない理由に山本農水相の不規則発言があった。仲間のパーティーに出席したときの挨拶で「私の事務所に来てくれれば何か良いことがあるかもしれない」と言う発言をしていた。裏に何かがあるのか。野党はどうしてこの点を審議で確認しないのか。

安倍政権は数少ない期待出来る成長戦略の1つに考えている。関係国でのTPP交渉で合意形成に日本の甘利元大臣が主導的役目を果たしたと言われている。どうしても急がなければならない、他国に先行してやらなければならない理由でもあるのか。

昨年の国会審議で、野党の民主党が「交渉経過を示せ」と強く要求していたが、石原大臣、安倍総理の答弁は「交渉事には関係国との事情もあるのでコメントは差し控えたい」「条文を提出しているのでその範囲で審議してほしい」の一点張りだった。

ところが当時の委員長だった西川さんは、TPPに関する暴露本を出版しようとしガラ刷りで交渉経過が詳細に記されていることが分かって、野党は西川委員長に質問を浴びせたが「私はコメントする立場にない」と拒否した。国会審議ではオープンにならない事項が個人の出版本ではオープンになっている事に「秘密漏洩があったのか」と詰め寄った。

それでも政府は頑として受け付けなかった。

TPPの交渉過程では「米国は国益を守り日本は国益を害した」、「甘利さんは難航する交渉の合意形成に主導的役目を果たした」とか、頻繁に会合を重ねたが実質の話し合いは多くなく交渉が難航している事をメデイアにアピールしたかったのではないかとも言われていた。

安倍政権はTPPを唯一の成長戦略と見、合意形成に日本が主導的役割を果たしたために急ぐのだろうか。
トランプさんはTPP反対で初日に離脱すると言えば、内容全てが反対ではなく部分的に再交渉との話も出ている。議会は上下院で共和党が有利になりレームダックのオバマ政権がTPPを議会に通すことは誰が見ても無理になった。

それでも安倍政権はオバマ大統領の尻を叩くという。自民、公明に加えて維新の会も同調したというので強行ではないと言うが、維新の会には「大阪博覧会」(?)開催での政権と裏取引があるようだ。野党は「恥の上塗り」をするのかと批判する。

GDP3100兆円、全世界の4割を占める巨大な貿易協定だ。アメリカに対抗し無法な開発行為、外交をする中国を牽制する意味合いも大きい。

一方で、若者からおばあちゃんまで「食の安全」を考えTPPには反対だ。安倍総理は「今の食の安全を害するようなルールは含まれていない」と答弁するが鵜呑みにする国民はいない。


日本政府が恥をかくのか、トランプさんが譲歩するのか。

2016年11月10日木曜日

トランプで9,10日の株価±1000円の変動:市場の高速コンピューター処理の結果だ

9,10日に株価が大きく変動した東証
市場、メデイアの予想を裏切ってトランプさん当選で株価は±1000円の大きな変動を記録した。投資家が一人一人判断して売買をする代わりに今では同じようなプログラムでコンピューターによる高速取引するため株価の変動が大きい。

恐らく9日の開票ではクリントンさん当選を予想していたからトランプさんになって不確定要素が大きくなり売り一辺倒になり1000円近くの下げになった。

ところが米国議会の安定、トランプさんの勝利宣言、分断から融和へ、全国民のための大統領など温和なメッセージが続いたためにNY株も1000円近くを戻す結果になり、東京市場もそれを受けて株価を戻した。

為替も101円台の円高になったが、一晩で105円台の円安で落ち着いた。

結果は、「何だったのか」という事になるが、投資家はそれで儲けているのだ。

余りに大きな株価の変動で一般投資家が不利になることは分かっているので、高速コンピューター取引する規制がされようとしているが、どうなっているのか。

今日はアメリカ各地で反トランプデモが発生している。しばらくは落ち着かないだろう。

トランプさんの経済政策も法人税、所得税下げ、TPP反対、規制緩和、金融緩和、エネルギー問題が挙げられているが、どう進めていくか分からない。言える事はそれぞれの局面で投資家は売り買いで儲けるのだろう。


投資家はもっと落ち着けないのか。

トランプの反グローバリズム:リスクではなく、目指す新しい方向では

讀賣新聞 2016.11.10
米国大統領選はトランプさんの圧勝に終わった。選挙中のトランプさんの主張は「反グローバリズム」「保護主義」と批判されたが、トランプ・リスクではなく各国で芽生える新しい政治の方向ではないか。今まで世界の勝者だった米国式経営が見直されるときだ。

今回の大統領選は、人種問題もあるがクリントンさんを支持する富裕層、エリート層に対してトランプさん支持の中間層以下の国民、仕事に就けない困窮者など米国を分断する結果になったために民主党、共和党に限らず「融和」を訴える声が強まっている。

グローバリズムで製造業は海外へ、安い製品の流入で鉄鋼、炭鉱、自動車産業を始め製造業が疲弊、トランプさん支持のテレビニュースは炭鉱の街、鉄鋼の街の悲惨さ、仕事を求める労働者の嘆きを伝えた。トランプさんは、そういった人たちの声に耳を傾けたのだ。

トランプさんの選挙中に訴えたことを思いだそう。メキシコ違法移民、イスラム国の入国禁止、中国に雇用を奪われている、TPPに反対、米国が守っている国々に軍事費の満額負担など排外主義、保護主義が目立った。

格差拡大も喫緊の課題なのだが両者の反応は、トランプさんは鋭敏に、クリントンさんは鈍かった。

クリントンさんやメデイアが囃し立てた「米国初の女性大統領」にも若者には受けなかった。

トランプさんの反グローバリズムは米国だけでなく、日本にとっても必要なのだ。政府は内需拡大、持続的成長を訴えるが海外との競争ではどうしても人件費の安さが問題になり、国内の労賃にも影響する。当然に正規労働者より非正規労働者の割合が多くなり、同一労働同一賃金もうまく行くはずがない。

企業にとっては仕事は増えるが、従業員の数は抑える。当然に長時間労働を強いることになり体調を崩したり、自殺者まで出す結果になる。

誰が言ったか忘れたが「今の企業は労働者への搾取で成り立っている」とは良く言ったものだ。

グローバリズムは転換局面に来ているのだ。トランプ・リスクで片づけてはいけない。

関連記事
2016.4.3掲載
内需拡大、持続的成長に:米国式をやめ、日本的経営に戻せ


2015.4.9掲載

グローバルvsローカル、日本的生き方、日本式経営はどうなるか

NHK受信料50円下げ:そんなことより籾井会長更迭を

NHKが17年秋から受信料の50円値下げを経営委員会に伝えたと言うが、それよりも籾井会長の更迭が優先するのではないか。今、NHKは会長人事の時期で更迭か再任かが検討されているようだ。

だからこの提案は籾井会長の再任狙いが濃厚だ。

籾井会長は、先の松本会長を政権が嫌ったことで新しい会長を探していたとき、麻生財務相が同郷である籾井さんを推薦したそうだ。当時民間会社の会長をしていたが、収入は減っても「やってもいい」と言うことで選任されたそうで、いい加減な人選だった。

蓋を開けると政権寄りの発言、放送人としては不適切な発言が続き、余りにも政権寄りの姿勢は国民の顰蹙を買った。

そういうこともあってか、先日NHK会長人選の基準が発表された。それを見ると籾井さんは不適な人材になる。

NHKは国民の受信料で成り立っている公共放送だ。松本前会長のように政権と一線を画する人材を選任してほしい。


そのためには籾井会長の更迭を要求する。50円の値下げより信用される会長の方がいいことは分かっている。