寒い中、TPP反対に参加したおばあちゃん 国会衆議院議員会館前で 2016.11.2 |
安倍総理が恥をかくか、トランプさんが譲歩するか。委員会の強行採決、衆院通過で政府はTPP採決を急ぐが何故だ。関係国で交渉する過程で何かあったのか、オープンになってはいけない何かがあるのかと疑うが、合意形成の過程を公表できないのか。
国会審議が進まない理由に山本農水相の不規則発言があった。仲間のパーティーに出席したときの挨拶で「私の事務所に来てくれれば何か良いことがあるかもしれない」と言う発言をしていた。裏に何かがあるのか。野党はどうしてこの点を審議で確認しないのか。
安倍政権は数少ない期待出来る成長戦略の1つに考えている。関係国でのTPP交渉で合意形成に日本の甘利元大臣が主導的役目を果たしたと言われている。どうしても急がなければならない、他国に先行してやらなければならない理由でもあるのか。
昨年の国会審議で、野党の民主党が「交渉経過を示せ」と強く要求していたが、石原大臣、安倍総理の答弁は「交渉事には関係国との事情もあるのでコメントは差し控えたい」「条文を提出しているのでその範囲で審議してほしい」の一点張りだった。
ところが当時の委員長だった西川さんは、TPPに関する暴露本を出版しようとしガラ刷りで交渉経過が詳細に記されていることが分かって、野党は西川委員長に質問を浴びせたが「私はコメントする立場にない」と拒否した。国会審議ではオープンにならない事項が個人の出版本ではオープンになっている事に「秘密漏洩があったのか」と詰め寄った。
それでも政府は頑として受け付けなかった。
TPPの交渉過程では「米国は国益を守り日本は国益を害した」、「甘利さんは難航する交渉の合意形成に主導的役目を果たした」とか、頻繁に会合を重ねたが実質の話し合いは多くなく交渉が難航している事をメデイアにアピールしたかったのではないかとも言われていた。
安倍政権はTPPを唯一の成長戦略と見、合意形成に日本が主導的役割を果たしたために急ぐのだろうか。
トランプさんはTPP反対で初日に離脱すると言えば、内容全てが反対ではなく部分的に再交渉との話も出ている。議会は上下院で共和党が有利になりレームダックのオバマ政権がTPPを議会に通すことは誰が見ても無理になった。
それでも安倍政権はオバマ大統領の尻を叩くという。自民、公明に加えて維新の会も同調したというので強行ではないと言うが、維新の会には「大阪博覧会」(?)開催での政権と裏取引があるようだ。野党は「恥の上塗り」をするのかと批判する。
GDP3100兆円、全世界の4割を占める巨大な貿易協定だ。アメリカに対抗し無法な開発行為、外交をする中国を牽制する意味合いも大きい。
一方で、若者からおばあちゃんまで「食の安全」を考えTPPには反対だ。安倍総理は「今の食の安全を害するようなルールは含まれていない」と答弁するが鵜呑みにする国民はいない。
日本政府が恥をかくのか、トランプさんが譲歩するのか。
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