弾道ミサイル発射から落下まで 読売新聞 2012.4.14 |
北朝鮮のミサイル発射は失敗だったが我が国には大きな課題が残った。海外のメデイアを招いての発射実験だったが、打ち上げ後80秒ほどで爆発し飛散したという。間違った方向に飛んで事故を起こされるよりも早い段階での失敗はよかったと思うのだが、我が国の防空網はこれでよいのか、又許される「誤報」ってあるのか、課題は大きい。
発射は、大方の意表を突く13日の7時40分頃、8時前後には米韓で発射情報が流れたが、我が国は「発射を確認していない」だったという。8時23分、発射後43分して田中防衛相が「飛翔体が発射された」と発表したことがテレビニュースで流れた。
何故、確認が遅れたのか。専門家は「地球が丸いので日本からのレーダーでは確認できなかったのではないか」と指摘していた。十分な高度まで上がれば確認できたのだが、その前に爆発し飛散したのだ。
政府の確認手続きとして、高度不足は想定外だったのだ。
当然のことながら、政府が情報を伝達するJ-アラート、エムネットは期待される活躍はなかった。政府は「誤報」を恐れて、米軍情報と自衛隊情報のダブルチェックに時間がかかったという。
自衛隊と米軍による監視活動イメージ 読売新聞 2012.4.14 |
米軍は早期警戒衛星(SEW)で情報は入っていたが、自衛隊のレーダーでの捕捉ができなかったのだ。
野党やメデイアは、発表の遅れを猛省せよという。でも、情報を発信する政府側と情報を得る国民の側で「誤報」での見解に相違があるのではないか。
政府は国民の生命に関することで誤報はあってはならないと情報提供に慎重になる。一方、国民は「また誤報か」と政府に対する信頼を落とす。
高価な防空システム、情報伝達システムを構築しながら、捕捉出来なかったり、不具合で動かなかったり、発信する側が躊躇することで役に立たなかったりする例は多いはずだ。
国民も「誤報」に対してどう考えるか、出来ることと出来ないことをしっかり理解しなければならないだろう。
高価なシステムより、テレビやラジオニュースでスピーデイーな情報を得ることもできるのも事実なのだ。
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