2012年4月2日月曜日

朝日新聞「財務省陰謀説の正体」に反論す


消費増税法案 「財務省の
陰謀説」の正体
2012.4.1朝日新聞

朝日新聞(2012.4.1)の「消費増税法案 財務省陰謀説の正体」に反論する。民主党内でも調整が進んでおらず、今後波乱を呼ぶこと必至の消費税増税法案が国会に提出された。国の財政にかかわる消費税増税だから誰だって陰に財務省の意向が働いていることは確かであるが、朝日新聞は、消費税法案「財務省の陰謀説の正体」という記事を載せ、増税のたびに財務省陰謀説が噴き出るが、その正体を冷静に疑ってかかれと言う。

それによると、日本国債が市場から見放されないための「再増税条項」が削減された。党内議論を踏まえての取り決めだったのではないか。

日本の税収では、歳出の半分も賄えない。増税を考えない方がおかしい。

誰も増税に汗をかかなくなったら、その方が怖い。にも拘わらず「陰謀説」と言われる。

一方で、財務当局は良き嫌われ役で、政治家はそこをわきまえていた。財務省たたきに走る政治家の低意は、政局か世間受けを狙ってのためだろう。財政健全化は「国民のため」であって、財務省のためではない。財務の番人の力が必要以上に封じ込められることを恐れるべきだと、財務省を徹底的に援護した記事だ。

私も消費税増税は仕方ないことだと思う。でも野田政権、財務省は国民の疑問に積極的に答えないのだ。

メデイアは、賛成一辺倒の記事を載せているが、なぜ、増税反対派の意見を検証しないのか。賛否両論があって初めて国民は判断できるのではないか。

まず、誰でも疑問を持つ、今の時期に増税をやって景気はどうなるのか。そして税収増になるのか。財務省が考えた景気条項を削ったと批判しているが、政府が出している社会保障の全体像をどう考えているのか。野田総理や岡田副総理は野党から良い案が出れば、取り入れることもできると言っているが、その程度の内容なのか。

税収減で、日本国家は赤字会社の状態だ。それなのに官僚組織は利益誘導の政策を推し進めている。何故積極的な無駄削減、行政改革ができないのか。やっているという政策は決まって骨抜きの内容で、かつ焼け太りになっている。

財務省は官僚組織の総本山なのだから、自ら率先して行財政改革をやるべきであるが、その姿が見えない。官僚組織の利益を守っているとしか思えない。
また、財務省の陰謀はないという説らしいが、財務省はひ弱な野田政権を消費税増税に向け、官僚組織に増税シフトを敷いているのではないか。

外国では常識になっている歳入庁の構想も民主党はマニフェストの掲げていながら、財務省が嫌っているということで積極的ではなかったが、増税の前にやるべきことがあるだろうという反対派の主張にやっと重い腰を上げたほどだ。これができれば18兆円にもなる取りこぼしが回避できるという。決して骨抜きの組織にしてほしくない。

これをやれば、財務省の力を分散できる効果は大きい。

また、財務省はメデイアにも増税に向けて働きかけをしているという。メデイアが増税一辺倒の原因に新聞は今回の増税の対象から外す暗黙の了解ができているというのだ。新聞協会から税制改正要望に対し軽減税率の適用を求めているという(週刊現代 2012.1.7)。

こういったことはメデイアを通じて知ることができる。これで財務省の陰謀はないとでも言えるのか。

新聞は、民主主義の基盤を支える公器というのであれば、賛否両論を載せ検証し、読者の判断材料にさせるのが新聞の役目だ。財務省の手法にも批判の芽を持つべきではないのか。

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