マニフェスト違反について謝罪する野田総理 2012.5.11 報道ステーション テレビ朝日 |
11日、消費税増税関連法案が衆議院審議入りした。自民党・野田さんは「自民党も推進勢力」と言えば、野田総理は「民・自乃間に大河はない。橋を架け一致点を見出そう」と話し合いを持ちかけた。与野党の論戦をテレビニュースで聞いたが、一向に前進していない。今までの国会予算委員会での質疑が何だったのかと不思議に思う。自民党の野田さんは質問で、「税制改革の足を引っ張っているのではない。むしろ推進努力をしているのだが、進められないハードルがあってすんなり進むには残念ながら違和感が拭えない」と言うのだ。
マニフェスト違反への謝罪、小沢グループの反対による民主党内の不統一、社会保障と税の一体改革の全体像の不明瞭、増税の前にやるべきこと、問責閣僚の処理などを野党は改めて追及している。
これで、今国会期中に成案になるのか。
野田総理は、民主党と自民党の間に大河が横たわっているように見えるが、橋を架け双方が歩み寄って胸襟を開いて話し合い、改革を必ず実現させるために必ず一致点を見出してまいりたいと従来からの考えを繰り返した。
民主党内最大派閥の小沢グループが増税反対の姿勢を強めている現在、基本的には増税賛成である自民党を取り込むことが優先課題なのだ。新聞報道によると、岡田副総理が自民党の重鎮と話し合いを繰り返している。
また、自民党など野党は民主党政権が推進する消費税増税は「マニフェスト違反」だと断じ、野党時代の考え方が甘かったとこと、間違っていたことを率直に認めて謝罪し、改めて国民に理解を求めろと要求した。
自民党の谷垣総裁が常に言っている「増税前に国民に信を問え」ということだが、今回野田総理は謝罪した。
野田総理は、先の総選挙における発言になかに、舌足らずや行き過ぎた点があったこと、マニフェストを含めて野党時代の私たちに甘さや検討の不十分さがあったことについては国民に謝罪すると答弁した。
今までも国会審議でこの種の謝罪をしていると思うのだが、相変わらず自民党が追及しているのを考えると、「解散・総選挙をしろ」ということになる。
民主党が提案する社会保障と税の一体改革は、全体像がはっきりせず、理念なき社会保障改革案であることも消費税論議の大きな障害になっている。
民主党執行部は、修正も可能だと柔軟な態度を示すが、自民党はかえって抱き付かれることも警戒している。
民主党政権の「なりふり構わず」の姿勢に違和感がある。
一方、みんなの党の江田さんは、こんな時に増税すればさらに景気は悪化し、税収が下がる。野田政権や財務省は消費税5%上げれば10.5兆円増税になるというが1000兆円の大借金をどうやって返していくのか。この大借金を返していくためには成長しかないと従来からの考えをぶち当てた。
負債ばかり強調するが、莫大な資産もある。このしさんも含めた財政を考えるべきだともいう。
野田総理は、国債費が増加することにも留意しなければならないし、毎年1兆円規模になる社会保障費の自然増にも対応するために増税派必要だと反論した。
この緊縮による財政再建か、経済成長路線で税収増を目指すのか。
これは世界的なテーマになっている。先のフランス大統領選、ギリシャ議会選の結果は、国民の生活を疲弊させている緊縮政策より経済成長路線を国民は期待していることが分かった。市場はマイナスに反応しているが、著名な経済学者で積極的な財政出動を提案する者もいる。
我が国の政治家では、亀井静香さんがこの立場だ。いま国民新党を離党し一人になって新党構想を論じているが、連立政権でもっと頑張るべき政治家だったと後年言われるかもしれない。
消費税増税論争は今国会で大きな論争になるだろう。しっかり監視しなければならないが、平行線の審議だけは避けてほしいと思う。
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