原子力規制庁案は既得権益を守った民主案か、改革を打ち出した自民・公明案か。原発再稼働、エネルギー比率として原子力をどの程度と見るか、原発の廃炉など原子力規制が重要な政治課題となっている今、やっと原子力規制庁設置案の国会審議が始まった。
原子力規制庁を環境省の下にどう置くか、原子力委員の人事権を誰が持つか、職員が出身省に帰れるかどうかなど民主党案と自民・公明党案では基本的に大きく違いがみられる。
民主党案は、批判の大きい原子力村などの既得権益を守ると見られ原子力委員の人事権は環境大臣が持ち、職員は出身省に帰れる案になっているが、一方で自民・公明党案は原子力委員を国会承認人事とし、原子力委員会の下に原子力規制庁を置き、職員は出身省に帰れないようになる案だ。
どう考えても自民・公明党案の方がよさそうで、何故民主党はこんな案を出してきたのか。最大の支持母体である連合、官公労の意向を反映させたのか。
それと原発再稼働が緊急の政治課題に上って来たための付け焼き刃的な案なのだろうか。
3.11の大参事の原因究明が、今、国会事故調で関係者の招致喚問が行われ、6月に報告書がまとまると言われているのだ。常識で考えれば再稼働のタイミングを遅らせてでも、反省に立った原子力の安全確保のための規制庁の構想を練ってほしい。
それとも報告書の後では、既得権益を守った原子力規制庁の設置ができないので焦ったのか。
エネルギー政策として原子力をどう考えるかは消費税増税より重要な案件だと思うのだが。
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