フィッチの日本国債の格下げ 2012.5.23 読売新聞 |
一体改革で政治が混乱している時に、またまた格付け会社フィッチが日本国債の格下げを発表し、財政再建への取り組みが切迫感に欠けると指摘した。まだ結果が出ていないのに一国の政治に口出しするその是非が問われないか。
消費税率を引き上げることが前提での格下げで、今国会で法案の成立がなかったら、更に格下げするというのだ。だから今回の引き下げは、一体改革の国会審議のモタモタに懸念をしめしているのだ。
でも不思議なことは、フランス大統領選で財政再建,緊縮派のサルコジ氏が、反緊縮で成長路線支持派のオランド氏に敗れたことはフランスが財政再建の路線変更を選んだことになるが何故格下げにならなかったのか。
フランスの2012年の政府債務の対GDP比は、102.4%、フィッチの長期国債格付けを見るとAAAの米国103.6、英国97.2、ドイツ87.3だから特に問題はない都みているのか。
いろいろ考え方はあるが、日本の政府債務の対GDP比は断トツに高い219.1%だ(財務省 債務残高の国際比較より)。
我が国は財政健全化の方針に異論はない。ただ増税しててっとり早く税収増を図る方法と今のデフレ下では増税は税収減になるから成長路線をとるべきだと分かれている。
増税しても税収減では逆効果だし、成長路線には財政出動が必要で、一時は赤字財政を続けることになる。
どちらにせよ財政再建の道は険しいが、フィッチは消費税増税を最優先事項と考えているようだが、増税で税収減になる可能性をどう考えているのか。
フィッチが格下げしたのが22日、23、24日の株価、円相場を見たが24日の株価が172円69銭安で大きく下落しているがフィッチのためではなく、日銀が金融政策決定会合で追加緩和を見送ったため機関投資家が売りを進めたようだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿