2013年5月17日金曜日

GDP+3.5%、高級品、ブランド品消費伸び:どの家庭の話?、増税GOへの足慣らし?

内閣府が、1~3月期のGDP0.9%増、年率換算で実質3.5%増の成長になったと発表した。円安、株高で輸出が伸び、高級品、ブランド品も買われ、個人消費も好調だったというのだ。これも「アベノミクス」の効果だと甘利経済産業相はコメントした。

政府はなんでも「アベノミクス」の所為にして、政権の政策の正当性を強調するが、設備投資や雇用の面ではまだ見通せない。企業は低賃金、低コスト、株主還元、内部留保に慣れっこになって、政府が言う意識改革など期待薄だ。

消費の伸びといっても、一体どの家庭の話だ。我が家には縁遠い話だ。

確かに、今銀座のブランド店が並ぶ通りを歩いてみても、以前はドアマンと店員しか見なかった店内にお客の姿が目立つようになり、時計や宝石類の棚を覗き込んでいる。

環八を走れば高級外車のデイーラーにお客の姿が目立つ。中には若い2人ずれもいる。

私が住んでいる地域では、一戸建ての家屋を潰して集合住宅などの建設ラッシュだ。既設マンションの空き室広告、中古マンションの広告はめっきり減った。

しかし我が家は、そういった消費の伸びには無縁のようだ。

家内は毎朝の新聞の折り込みをじっくり見ている。「今日はどのスーパーの肉が安い」、「このスーパーはポイントが5倍付く」などと言って少しでも生活費を節約しようとする。

車も乗り出して8年になるが、車検を受けるつもりだ。高級車はいつまで乗っても飽きがこない。安いものはすぐ飽きて更新する。昔から「安もの買いの銭失い」とはよく言われた。

株も少し持っているが、売って何か買う予定も今のところない。アベノミクスの期待感だけで高価な買い物をする気持ちはない。

消費税へGO判断する条件に成長率があるが、増税は既成事実といわれているので、その足慣らしの数値ではないのか。

政府であれば数値などいかようにもねつ造できる。

経済は好転しているといっても「期待感」が主で、副作用として長期金利の上昇がみられる。その乱高下で「市場は壊れた」とまで言うエコノミストもいる。

しかし、実体経済への効果も出ていない、期待感だけのこの時期の増税は景気回復の腰を折り、冷え込ませる危険を指摘する声も大きい。自民党・橋本政権での増税は景気を後退させたことを忘れてはならない。

リフレ派で安倍政権の経済政策を応援するエール大の浜田さんも「増税を1年間伸ばす選択肢もある」と発言していた。

でも増税を伸ばせば、財政健全化で国際的信用を落とすことにもなりかねない。

安倍総理は、秋口に厳しい判断を強いられることになりそうだ。

















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