4日の株610円安、円高 一時100円台を報じる 讀賣新聞 2014.2.5 |
でも考えてみれば、投資家は自ら騒ぎ、自ら落ち着く、リスク・オン、リスク・オフを繰り返すいつもの展開ではなかったのか。わずかな市場の変化にも反応し、儲けを出そうと売り買いを繰り返す投資家であるが、もっと長い目で市場を見ないと自ら首を絞めることにならないか。
本当に今の姿が投資家の理想の姿なのか。
5日の「東証610円安」の新聞記事を拾ってみた。
日本企業の業績は悪くはないのだ。トヨタは最高の営業利益2.4兆円を発表、為替レートの換算益も大きいようだ。不思議に経営危機に瀕していた企業も息を吹き返し黒字らしい。
でも、日本の株が突出して約14%の下げだ。今まで一応評価されていた「アベノミクス」の期待する「円安、株高」にも暗雲が立ち込める危険がある。
消費税増税とも重なり、景気の腰折れが危惧され黒田総裁が言及しているように「一層の量的緩和」が実施されるかもしれない。2年で2%の物価目標へなりふり構わないのだ。そうしないと2年で未達成になると責任問題になるのだ。勿論、屁理屈をつけて責任逃れもあるだろう。
頼みの米国の経済も先行き懸念事項が多すぎる。米の新車台数も芳しくないし、製造業の景況関連指標も市場の予想を下回るという。
その判断基準が50で、それ以上だと景気拡大、それ以下だと景気後退で今は51.3らしい。それでも景気後退の一歩手前だと判断して早めの売り注文に動いたのだ。
ここで踏ん張っていればどうなったのか。
FRBはバーナンキ議長の在籍中に量的緩和縮小の判断をし、850億ドル→750億ドル→650億ドルと縮小を継続している。新議長になって量的緩和縮小中断ともなると、また縮小再開に難しい判断を強いられることになると見たのだろうか。。
恐らく、このまま緩和縮小を続けるだろう。1日も早い金融政策の正常化は中央銀行の願いなのだ。
今後は、量的緩和続行で新興国からの資金流出で金利、為替変動の経済不安を繰り返しながら世界経済が落ち着いていく先は円安、株高なのか、円高、株安なのか。その過程で安全資産と見なされる米国国債、日本国債に資金が一時避難する。
それは投資家の判断一つだ。少々の変動に動じることなく、腰を据えて市場を眺める姿勢が要求されるのではないか。
そういえば、今回の東京都知事選で細川、小泉さんは、「強欲な資本主義が国を滅ぼす」という意味の主張をしていなかったか。その強欲資本主義に安倍政権が突き進んでいるのだ。それを打倒するのが細川-小泉連合の目的の一つでもあるのだ。
正常な世界経済運営の為にもファンド、投資家の自重を促したい。
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