2014年4月3日木曜日

理研のSTAP細胞論争(1):小保方さんは何を主張したいのか、国民にとって大事なことは何か

理研の小保方さん単独での「改ざん」「ねつ造」の「不正行為」断定を受け、理研と小保方さんの間で論争が泥沼化の様相を呈してきた。4人の弁護団を結成し何を主張し、何に「驚きと怒り」を感じているのか。

今、理研の幹部は「ひどい女に引っかかったものだ」と感じている者が多いのではないか。1回目の記者会見でセンター長が「もっと過去のことをしっかり調査しておけばよかった]と反省していたことからも推定できる。

弁護団は「小保方さんの置かれている状況に人権侵害の恐れがあるという(朝日新聞2014.4.2)。「外部への発言を控えろ」とか「反論する機会が与えられていない」ことを指しているのか。

それにしても、これほど科学界を揺さぶる騒動になっているにもかかわらず、小保方さんのコメントには「騒がせて申し訳ない」という一言の謝罪もなく、自分の立場を正当化する姿に違和感を覚える。

一体、こんな疑惑だらけ(?)、再現性の難しい(?)論文を発表するにいたった背景は何だったのか。

小保方さんが言う「単純なミス」でSTAP細胞の存在を正当化できるものではなかろう。

もし、裁判にでもなれば、今までの理研の報告で言及していなかったこの論文掲載へ至った理研の背景も審議されるだろう。そうなるといろんな理研の問題が分かってくる。そこが大事なのだろう。

iPS細胞で後れを取った理研が、ノーベル賞級のSTAP細胞研究を引っ提げて研究機関を渡り歩いている小保方さんに大きな期待を抱いたのも分かる。

おりしも政府の特定法人の指定は莫大な利権をもたらすことも相まって存在をアピールするために、理研幹部がその発表を急がせたことも考えられる。

決して小保方さん一人の責任ではないことぐらい想像がつく。

これからこの問題がどう展開していくか。理研は独自に1年をかけて再現テストをするという。その間にいろんなことが分かってSTAP細胞の存在が検証できるかもしれない期待も持っている。

でも論文撤回に反対しているのは小保方さんとハーバード大のバカンテイ―教授だ。2人の思い入れを検証でもするというのか。

どちらにせよ、理研の再現試験、小保方さんの地位、立場は私たちの血税で賄われていることを忘れてはいけない。「国民にとって何が一番大切か」をしっかり考えてほしい。

裁判闘争にでもなれば、弁護団は日本を代表する研究機関を相手だから意気は上がるだろう。有名にもなる。しかし、小保方さんは研究者としての生命は終わりだろう。アメリカにわたっての研究生活が続けられるのか。

一方、理研は管理体制など理研「村」の暗部が表面化し、大きな改革を要求されることになるだろう。

理研、小保方さんどちらにとってもダメージは大きい。


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