「STAP細胞はあります」で終わった小保方さんの記者会見を報じる情報番組もゲスト、コメンテーターによりその評価も割れそうだ。「若い女性研究者だから」と感情的になる見方と「あくまで科学的に判断しなければならない」という科学重視の見方で評価が変わってくるのは当然であるが、ここはあくまで科学的に是非の判断をしなければならない。
13日朝の情報番組、フジテレビ「新報道2001」、日本テレビ「シューイチ」、TBSテレビ「サンデーモーニング」を見てみた。
新報道2001では、北朝鮮の核実験の問題もあって森本さん、中谷さんがゲストで出ていた。最初小保方さんの記者会見をどう見たかでは、納得できた35%、納得出来ないが45%の調査結果が出た。ゲストは「200回以上」成功しているのだからSTAP細胞はあるのだろう。今詳細なデータが出せないのは、特許やノーハウの問題があるからなのだろう」とコメントした。
そして、こういった若い研究者が海外へ出て行くことは避けなければならないという。そこで政権がやろうとしている「特定国立研究開発法人」の話になった。
メデイアによると自民党の町村さんも小保方さんに好意的なコメントをしていたし、安倍政権の女性登用の政策まで評価していた。
政治家には別の思惑でもあるのだろうが、科学には疎いと言っても曖昧な評価は誤ったメッセージを送ることにならないか。
「シュウイチ」では4項目で検証していたが、途中から見ることになったので全体は分からない。
専門家へのインタビューでも実験ノートは「生命に次ぐ大切なもの」と、実験結果の追跡が出来る内容でなければならないが、それが出来ないのは内容が稚拙だったのだろうという。そうならないように学生にはまず、そこのところをしっかり教育しているという。
また、もっと科学的な根拠を出して国民が納得するようにしなければならない。理研は税金で成り立っているのだからと当然のことを指摘した。
そして、今後の研究については本人が考えを改めなければ無理だろうという。当然だろう。「結果が正しければ少々の間違いは仕方ない」という考え方は同感できない。
12日の朝日デジタルによると、又新しい疑惑が出て来たという。
それによると、オスしか作っていないのに、メスのマウスのSTAP細胞に関するデータが記載されていることが分かったという。次々に分かってくる間違いをどう説明するのか。
「サンデーモーニング」では、外信の「インチキ」記事を紹介、「不備はどうして生まれたか」を検証していた。
小保方さんの「悪意を持って論文を仕上げたわけではない。事実関係を理解されないままに判定された」との小保方さんの発言を紹介し、実験ノートが改ざん防止になるが、画像データを追跡できていない。また、2冊しかないと言うが求められたときに2冊しかなかったと言うことらしく、4~5冊はあるらしい。
200回以上作成に成功していると言うが、何故本人は出来て他人には出来ないのか。成功した第三者がいると言うが名前は公表できないという。
結局はSTAP細胞の存在する根拠は示されないままで、理研の責任体制も問題になる。
「手抜かりも悪意のない間違い」というが、科学の世界にこういう人が居てはならないと切って捨てる。
「「STAP 細胞があるかないか」で日本の科学は科学的でないことを世界に示したようなものだ」という発言に「その通りだ」と思う。
各局の情報番組もゲスト、コメンテーターによってSTAP 細胞論文疑惑の評価も割れてくる。30歳のお嬢さん、彼女一人の責任と言うことで感情的な意見もあるだろうが、ここは科学的なデータ、実験ノート追跡によって判断すべきではないか。
結論を急ぐ(?)理研に問題があるだろうが、理研が「こういう論文はアウト」と言っているのに一人の職員である小保方さんが「間違いはあっても結論は正しい」と論文の撤回を拒否していることに大きな違和感を持つ。
理研が小保方さんをどう説得できるかで、泥沼化の様相を呈してくる。論文全体の構想を考えたのは笹井さんだという。その笹井さんが会見を開くらしいが、「STAP細胞現象は存在すると言うが、論文は撤回に同意している」。
理研が小保方さんをどう説得できるかで、泥沼化の様相を呈してくる。論文全体の構想を考えたのは笹井さんだという。その笹井さんが会見を開くらしいが、「STAP細胞現象は存在すると言うが、論文は撤回に同意している」。
この疑惑事件は、小保方さんvs理研ばかりでなく「国民にどう説明すべきか」ではないか。笹井さんの会見に注目したい。
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2014.4.3掲載
理研のSTAP 細胞論争 (1):小保方さんは何を主張したいのか、国民にとって大事なことは何か
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