2015年12月20日日曜日

憶測呼ぶ安倍-橋下会談:メデイアは、唯利用されているだけでは

大阪市長を辞めたばかりの橋下さんが安倍総理と会談したことが憶測を呼んでいるが、メデイアは唯利用されているだけではないのか。東京でおおさか維新の会と安倍政権の関係者が集まり3時間も会談したパフォーマンスは見事と言うしかない。「首相の一日」欄を見ても数分、数十分刻みの会談だし、経済財政諮問会議などの出席時間も1時間程度だから重きを置いていたのだ。

2人の関係に一体どういうメリットがあるのか。

確かに、政権と長時間会談が出来るほど太いパイプを持っていると言うことは橋下さん自身にとっても存在価値を上げることになるし、一方、安部総理にとっても橋下さんのような行動力、発信力のある政治家(?)は身内にしておきたいだろう。

メデイアは政策では是々非々、野党とは一線を画し野党分断も狙っているのではないかと憶測するが、一部に参院選に出馬するのではないかとみられている。

今まで大阪府知事、大阪市長として地方自治ばかりでなく国政にも大きな影響(?)を与えてきた。中央に出てくればカメラを引き連れての行動が目立った(予めメデイアには予定表を流すので追っかけるのは楽だ)。

テレビニュースでも橋下さんの会見の様子が頻繁に流れる。何か面白いことを言うのでメデイアとしては重宝するのだろう。地方の知事や市長の出番に較べれば群を抜いて多い。

政策の一番の売りは大阪都、副都心構想だろうが、大阪だけでやれるものではない。兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県など近隣府県はどう思っているのか。ほとんど発言を聞いたことがない。

「維新の会」を結成し国政にも進出した。地方政治を預かりながら国政にまで手を出す行動力は立派だった。国の政治を動かさなければ地方自治は二進も三進も行かないと考えたのだろう。

市長や知事をやりながら国政政党の代表を務めるハードな仕事をこなしてきたが、「毎日の仕事が忙しく、そんな余裕などない」と言った知事もいたがそれが本音だろう。以前、長野県知事だった田中さんが国政政党の代表を兼務したことがあるが県議会からも批判され追われる羽目になった。

橋下さんは追われる羽目には至らなかったが、自ら止めた。

又、橋下さんは他の野党とくっついたり離れたりを繰り返した。第三極構想を打ち上げたがうまく行かない。旧「みんなの党」の当時の渡辺さんとは友好関係になり同じ街宣車の上で耳打ちしたり、満面の笑顔で握手をしていたと思ったら、慰安婦問題発言で嫌悪な関係になり離れていった。その後、みんなの党は解散、維新の会も変わっていった。

その間にも「政策には是々非々で」と言いながら安倍総理との関係は変わらなかった。

大阪W選では自民党大阪府連vsおおさか維新の会になり自民党本部も自民党候補者を応援したが安倍さんや菅さんは妙な動きをした。大っぴらには橋下さん率いる「おおさか維新の会」を応援しなかったが、影ながら応援する動きをしたのだ。でも官高党低の自民党にとって官邸を批判する力などなかった。

橋下さんが自由な身になったとは言え、おおさか維新の会の法律顧問に就任したらしいが、安倍総理をどう利用していくのか。安倍さんあっての橋下さんであり、自民党とは犬猿の仲(?)と見られるが安倍さんの任期は2018年まで、自民党との関係をどう修復し政治家生命(?)を維持して行こうと考えているのか。。

又、橋下さんには発言に火種を抱えるし、親密になりすぎると仲違いする習性があり身内だって攻撃する。国民にとっては正論で面白いが組織の維持という点では危険きわまりないのだ。


メデイアが作り出す橋下像、安倍―橋下の関係を正しく評価する国民の目が大事ではないか。参院選、憲法改正など橋下さんが係わるであろう政策に惑わされてはいけない。

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