2015年12月5日土曜日

2015国際ロボット展:ロボットが人間に近づけるか

アクトロイド 「ココロ」
2015国際ロボット展にて
2015.12.5 東京ビッグサイト
ロボットは人間に近づくのか、「RTロボットと共に作る未来」をテーマに2015国際ロボット展が開催されている東京ビッグサイトに5日の最終日に行ってきた。WEB事前登録だから無料になる。

2015国際ロボット展会場
会場は、サービスロボット(SR)ゾーンと産業用ロボット(IR)ゾーンに分かれており、サービスロボットゾーンはリアル人体型ロボット、介護、福祉、医療、メンテナンス分野、産業ロボットゾーンは従来から言われているピッキング、搬送、ハンドリング、検査など人間に変わって重量物のハンドリング、繰り返し作業をやってくれる。

各社がそれぞれの分野で人とロボットの協調、ロボット同士の協調作業の技術開発をPRしていた。

今回注目したのはサービスロボット分野だ。

人間に少しでも近づいた感じの東京都立産業技術研究センターブロックにあるアクトロイド(リアル人体型ロボット)は新聞やテレビでは良く目にしていたが実物を見るのは今回が初めてだ。最近テレビでハウステンボスが展開する「変なホテル」を紹介し、フロントでの接客業務をココロのアクトロイドが勤めているのだ。

ブースの展示の説明をするロボット
手振り、身振り、目の動き、口の動きは実際の人間と変わらない。他社のブロックでは同じようにブースでの展示の説明をやっていた。今は女性のコンパニオンがやっているが何時かロボットに変わる日が来るのか。

ホテルや企業の受付業務に使うのは目新しさもあって評判になるだろうが、社会は人間と人間のコミュニケーションで成り立っている。どうして旅行するかというと日常生活から離れた「ご主人様、奥様」と持ち上げられることを楽しむ面もあるからそんなに大きくは伸びないだろう。



NTT 健診システム
もう一つはNTTだったと思うが、健診システムを構築していた。ロボットの指示に従って体重、身長、 血圧を測定、結果がFAXで送られてくる。血液検査は当然出来ないし、最終判断は医者でなければならない。中途半端なシステムだが今、国は医師の医療支援システムのプログラムを作ろうとしている。

人間ドックなどで検査値を入力し判定基準から考えられる病気の確率で表せれば自動で医者の診断業務を支援する事が出来る。医者の知らない医学情報をアドバイスできれば誤診なども避けることも出来る。

今、人間ドックなどの検査結果の判定でも基準値が従来の学会の基準値もあれば、人間ドック学会の基準値もあり勉強していない医者は困る。検診者の質問にも禄に答えられない時もある。

又あるブロックでは聴診器を当てての医者の業務を支援するシステムを紹介していた。聴診器から出る心音、肺の呼吸音をコンピューターで判断させる方法だって可能だ。大事なのは聴診器を患者に当てる場所と圧だが、映像処理などでほとんど解決されている。

そうなれば家庭医なんていらない。薬局で全てやって最後はコンピューターが病院を紹介してくれる。これこそ「かかりつけ薬局」だ。

介護では重い患者を抱えたりするので介護士さんが腰を痛めたりして離職する場合が多いらしい。それを支援する装置も展示されていた。良さそうだが実際に使うのか。フロに入れることも大変だが、ロボットで浴槽につけたり出したりを患者さんはどう感じるか。

おもちゃも話が出来るものが出て来た。それを見た子どもが「あれが欲しい」と言っていたが親子で来ていた。

産業用ロボットでは、複数台の協調作業をアピールしていた。車の生産現場の溶接作業などはその典型例だ。

電舞子 DENSO
音楽機器を用いてCOBOTTAを操作
面白い事例があった。3台のロボットが音楽に合わせて手や体を動かしている。ラジオ体操をやっているようだ。今、NHKはEテレで「体操」をやっている。健康そうな若い女性が3人出演しているが、これがリアル人体ロボットで出来そうなのだ。見る人がいなくなるかもしれないが・・。

生産現場へロボットが進出するのは生産性向上から当然だろうが、サービス分野へのロボットの進出はどうだろうか。


pepperも海外メデイアの取材を受けていた

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