2018年9月15日土曜日

巨大地震による「液状化」被害:厳しいようだが「自己責任」の自覚が必要か

誰でも無料で利用できる 地盤サポートマップ
ジャパンホームシールド『株)から提供されている

いつもの事だが、地震による都市被害の1つに「液状化」がある。厳しいようだが「自己責任」の覚悟も必要になる。折角建てた我が家が傾き、道路、水道のインフラが多大な被害を受ける。6日の北海道胆振東部地震による厚真町 の巨大な山崩れ、札幌市清田区の液状化はテレビの映像を見る度に「又か」の感がする。

地震、台風の巨大化による災害は、文明を荒笑うかのように襲ってくる。寺田寅彦博士が指摘していたように文明が発達すれば被害も大きくなる。特に都市開発は影響が大きい。

新聞報道では北海道胆振東部地震で札幌市清田区では建物の診断で危険85件、要注意88件になったという。良く聞くと昔は川や田んぼだったそうだ。そこを埋め立てて宅地にし都市開発をしたのだ。

被災者の「こんなになるとは」の気持ちは分かる。

今回は大丈夫そうに見えても地下は空洞化している箇所もあるだろう。同じ事が起きれば危なくなる。

厚真町の大規模山崩れにも驚く。平地は田んぼで山際に住宅をいう地域だ。専門家の指摘では火山灰、軽石層が大規模な崩壊の原因らしい。近くに火山がある。

以前、東京でも浦安市で地震の影響で液状化が起き、マンホールが浮いた状態になったり、道路が左右に揺れ、泥水がわき出ていた。ホテルではアプローチと玄関に大きな段差が出来ていた。支持杭を打ってある部分は大丈夫だったのだ。

同じ浦安地域でも支持杭を打った場所と打ってない場所では建物に大きな違いが出ていた。埋め立て地を宅地開発して建物を建てるときは要注意だ。

今では、地盤情報も入りやすくなっている。

地盤サポートマップがジャパンホームシールド『株』から提供されている。無料で利用できる。役所が発行するハザードマップも参考になる。今、都市表示が簡素化し昔の地名が分からなくなってきた。川、沢、谷、沼などの付いた地名は災害の発生しやすい場所なのだが、段々消えて情報が入りにくくなってきた。

私の住んでいるマンションも川沿いに建っていて要注意なのだ。ハザードマップでは浸水する危険がある事を示している。

先の地盤サポートマップでは揺れやすさは下から2番目、地耐力は当然に悪い。そのために「ベタ基礎」だったエントランスは沈下していることを見つけた。本体部は現場うちの支持杭なので大丈夫と販売会社は言うが、何時発生するか分からない首都直下型地震の発生も心配されている。M7~8でも重大な支障が起きないように不備なところは修繕するように要請している。エントランスが沈下し出入りが出来ないようになると困るのだ。施工会社は3年後までに対策を検討すると言うがそれまで待てるのか。

私の住んでいる付近は池上、馬込、大森の起伏の激しい地形だ。太田道灌が江戸城構築の候補地にも挙がったと言う程で、城を築くには石垣、門を設置し防衛に有利なのだ。

しかし、今、急な斜面に個人住宅、中層マンションが林立し地震時どうなるのかと心配している。固い岩盤の台地だろうが杭がどう打たれているかだ。平地で個人住宅を建てる場合も地質調査しているようだ。杭を打っている現場も見たことがある。

私が注目しているのは大阪湾から京都伏見の巨椋池に至る淀川沿いの宅地開発だ。豊臣秀吉が河川改修、築堤事業で干拓され今は都市化している。

大阪府北部地震など大阪で起きた地震でも淀川沿いに京都まで地盤が揺れている。モット規模の大きな地震が発生するとゾッとしないか。

首都直下地震でも首都圏は甚大な被害、北海道と同じようにブラックアウト、地下鉄を伝って上流の河川氾濫は都心部にも甚大な水害を引き起こす。ポンプで排水等考えられない。

交通網は寸断されるだろう。あらゆる被害が復旧するのにどれぐらいの期間がかかるか。

巨大化する台風、雨は勿論、風による被害は台風21号で目の当たりに見た。

歴史とはこう言う被害を乗り越えて築いて行くものなのか。でも天災に打ち勝つ技術はない。寧ろ被害を拡大しないか。


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