歴代の日本の総理がやったように安倍総理も米国大統領との親密関係の構築に余念がなかったが、ここに来て、トランプ大統領と安倍総理の親密関係もこの程度だったのかと思わせるニュースが流れた。
読売新聞(2018.9.8)「対日赤字解消に照準? トランプ氏、「安倍首相と良好終わる」」やフジテレビニュースでは「日米貿易協議、合意できなければ大変な事になる。安倍は知っている」を見た。
読売新聞の記事によると、トランプ大統領は対日貿易赤字の解消に取り組む意欲を示し、「日本がどれだけ対価を支払わなくてはいけないか伝えれば(安倍首相との良好な)関係はすぐ終わるだろう」とWSJの電子版が伝えたという。
日米両国は9月下旬に閣僚級貿易協議の2回目の会合を開くが中間選挙を控え一層の市場開放を進める可能性があると同紙は指摘している。
安倍総理の今までトランプ大統領と数次の会談は親密関係を構築するためだったが、この関係もトランプ大統領の対日貿易赤字解消には役立たなかったのだ。
折しも自民党総裁選で3選を目指し安倍総理は優位な立場だったが、このニュースは明らかにマイナス要因だ。
伊勢湾サミットではオバマ大統領に寄り添う姿の映像をテレビは流した。伊勢神宮では橋の前で最後に入ってきたオバマ大統領を迎え談笑しながら境内に入っていくパフォーマンス。オバマ大統領が広島の原爆記念館を訪れると知ると予定を変更し共に広場で献花するパフォーマンスを披露した。
ところがトランプ大統領が大統領選に勝利すると未だ就任していないのにトランプ会談をセット、まだ現役のオバマ政権からクレームが来たそうだ。
そして数度のトランプ大統領、安倍総理会談はゴルフ外交も繰り広げ先進国首脳では安倍総理だけの特異な関係を築いたかに見えた。
ところが、G7など国際会議ではトランプ流「保護主義」「アメリカ第一」は他の先進国の首脳と大きなへだたりを見せ、G6プラス1の構図を築くことになった。トランプ大統領に寄り添う安倍総理はどういう立場になったのか。孤立化の危険はないのか。
米朝会談が開かれるとみると、つまはじきにされた日本は拉致問題でトランプ大統領に口添えを頼んだ。トランプ大統領は引き受け金委員長に提言したそうだが、「後は日本がやれ」とトランプ大統領は言う。
こういった依頼も手ぶらでは出来ない。イージスアショアや次期戦闘機購入で多額の軍備費をトランプ大統領に貢ぐことになった。今に日本では防衛費はうなぎ登りでGDP1%未満規制は反故となった。
そして今、対日貿易赤字解消でトランプ大統領は安倍総理との親密な関係も犠牲にしての取り組みを匂わせたのだ。
今朝のテレビニュースでは菅官房長官の記者会見は流れていないが、官邸はどうコメントするのか。今、急いで真意の程を確かめているのだろう。
日本の政治、経済は外圧、特にアメリカの主張に弱い。米国がアベノミクス、日銀の財政ファイナンスを批判するようなことがあると安倍3選は遠のくことになるだろう。
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