2018年9月17日月曜日

今日の新聞を読んで(180):これで良いのか 総裁選安倍51%、石破36%


読売新聞(2018.9.17)の自民党員調査結果を見て、当然とみるか、意外とみるか判断に苦しむ。安倍さんは現役総理だから経済指標などは「いいとこ取り」、外交でも各国首脳と握手をする姿を見せつけられては「さすが安倍さん」と言う事になるのだろうか。

安倍さんが圧倒的支持を受ける本当の理由が分からない。「表向きは安倍支持だが投票は石破」が出てこないのか。

得票予想では安倍さん545票、石破さん196票、圧倒的に安倍さんだが石破さん200票は善戦しているとみている。これだけ締め付けが厳しい選挙戦で善戦しているのだろう。

「一強は好まない」と思っている人が多いが、安倍支持でも35%いる。総裁選挑戦は党内での次のステップを築くチャンスとみられてきたが、小渕、安倍では政敵潰しの手段になっており日本の将来、民主政治にとっては避けるべきだが自民党員はどう思っているのか。

新聞に載った自民党員の政策毎の支持率を見た。

外交では安倍77%、石破61%

石破さんの外交というと平壌に連絡事務所を構えることしか知らないが、よく頑張っている。長期安定政権が外交ではモノを言うと思うが、安倍外交は「カネとパフォーマンス」だけではないのか。成長率は先進国一低く、出口戦略は後れを取っている。日本経済に期待する向きは少ないか。プーチン大統領には唐突な無条件平和条約締結を突きつけられ、トランプ大統領には親密な関係も終わりになりそうな日米貿易闘争が近づいている。拉致問題だってどうなることか。

経済政策では安倍76%、石破62%

株高、円安、雇用では「いいとこ取り」で自己評価、でもアベノミクスの成果、2%物価目標と出口戦略では安倍さんの任期中に結論を出すようだが、アベノミクス失敗をどう認めるかが政権延命に大きく影響する。雇用の改善だって内容は正規労働より非正規労働のほうが増えているし、働き方改革も「多様化する働き」に本当に答えているとは思えない。

防災では安倍73%、石破72%

現状の被害を考えると両者ともに真剣に取り組むべき課題だ。政府の対応はゴテゴテが続き、早いのは安倍さんの被災地訪問のパフォーマンスだけだ。民主党菅政権の時の3.11東方地方太平洋沖地震での対応は顰蹙を買ったが自民党政権だってうまくは行かなかったはずだ。

菅総理が自民党へ副総裁、復興担当で谷垣さんに入閣を打診したが、自民党は「民主党政権に手を貸すことはできない」と断った。その時のことを忘れたのか。

子育て、教育では安倍58%、石破48%

この差が何か分からないが、安倍さんに実績を期待しているのだろう。

憲法改正では安倍54%、石破51%

憲法9条で相反する改正への取り組みだが、両者とも差がない。優先順位の低い政策で公明党も反対の態度だ。

財政再建は安倍54%、石破58%

誰が政権を取ろうが喫緊の課題だ。差し迫っているのが消費税増税だが安倍さんはやるという。勿論景気への下振れを警戒する人が多い。財政再建より財政出動を主張する専門家も多いので舵取りが難しい。国、地方の借金が1050兆円、耐GDP比245%は先進国一悪い。世界経済をけん引している中国も対GDP比256%の残高債務を抱えている。

社会保障では安倍44%、石破55%

地方再生では安倍38%、石破80%

断トツで石破さんだ。地方をこまめに廻っているだけにあって期待も大きいのだろうが、安倍さんは実績で評価されていないことか。安倍さんの6年間の何が問題だったのか検証すべきではないか。

モリカケ問題で安倍18%、石破60%

ここは一番石破さんが頑張るべきだ。石破さんの「公正、正直」のキャッチフレーズに対して安倍陣営が怒ったと言うがそれだけ安倍さんのスキーレス腱で触れられたくない問題なのだが、自民党議員はこの安倍総理夫妻による憲政史上稀なる不祥事をどう思っているのか。

このような政策よりも後3年、大臣待望組は「背水の陣」で安倍支持なのだろうが、新しい人がポストを得るのは何人か。経済など主要閣僚は実績のある側近の返り咲きも考えられる。

その結果、支持者が多い分、裏切られて離反する人間の多い。その時、総裁選の裏側(暗部)が明らかになり、スキャンダルが世界に広がり国際社会での評価を落とし外交も難しくなる。トランプ大統領頼みも鬼門だ。

石破さんも遠慮せず「モリカケ」問題なども積極的に言及すべきだ。「正直、公平」を前面に出して戦え。

200人が善戦ではない。1人でも多く!

0 件のコメント: