消費税を上げても成長は可能と言うことになると増税賛成だが、社会保障を若年層にも拡大する丁寧な説明が必要で社会の未来を確かなものにするための「割り勘税」として消費税を引き上げる必要があると増税派の吉川立正大学教授は言う。
安倍総理は総裁選で消費税増税すると明言したが、消費税増税後の景気の下振れが心配で反対、先送りの声が強かった。専門家の間でも賛成派と反対派、寧ろ財政出動すべきだと二分されるが、本当にどっちが正しいのか。
今までも増税が迫っているときは、政府は海外から著名な経済学者を招聘して講演させ、「今は増税より財政出動だ」とのお墨付きを得て先送りをしてきた。
しかし、財政出動しても成長、税収増の成果は出ず、赤字を積み上げるばかりだ。その結果、国や地方の借金も1000兆円を超えGDP比240%と先進国位置の悪い状況だ。
ところが財務省は1000兆円超えを主張するが専門家の間では債務だけでなく債権も持っている。それを考慮すれば600兆円ぐらいの借金で問題ないというが、しっかり日本の財政について国会で審議すべきではないか。
更に欧州では赤字財政はGDPの60%以内、赤字予算もGDPの3%未満と規制されている。
国際会議で日本の財政の問題が指摘されるのもそう遠くはない。否、時々メデイアは日銀の進めている異次元の金融緩和を財政ファイナンスと疑っている。
消費税を増税しても成長は可能という吉川先生の主張する理由をひろってみた。
財政出動、財政再建は相反する政策であるが消費税増税はどうなるのか。
まず、消費税を上げても一時は消費は冷え込むが長い目で見れば消費は伸びているというのだ。更に増税により景気の下振れを回避する為に軽減税率など「経済対策」が要求されるがやらない方がいいのだ。
確か、1%の増税で2.5兆円の税収があると言うが経済対策などで5000億円は飛んでいく。悪いことに経済対策が恒久化すれば何時までも税収減だ。
吉川先生は財政赤字解消に経済成長を必要とする説はダメで、成長だけでは赤字は解消しない。解消に向けた努力が必要と言う。
少子化に歯止めをかけるには社会保障を若年世代にも拡大しなければならない。所謂「割り勘税」としての消費税引き上げを丁寧に説明する責任が政治の仕事だという。
確かに消費税増税の本来の意義が失うような策は止めた方がいい。政治は人気取りなのでどうしても脇道にそれるが正面から堂々と国民に説明すべきだ。
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