2010年4月14日水曜日

自民党よ 野党として一致団結できないのか


「たちあがれ日本」で自民党からの離党者が止まったのかと思ったら、「オレがオレが」の舛添さんが理解に苦しむ動きをしている。

体制刷新しなければ参議院選には勝てないと言う。確かに、谷垣―大島では目新しさはないし、古くさい自民党の印象の方が強い。若手中堅は「人事の刷新」「派閥の解消」を強く要求したが、谷垣さんは頑なに拒否した。長老が支配する派閥を維持して行くためには、今の体制しか考えられないのだろう。

年配者の離党が目立った今回の騒ぎに、何故若手、中堅が続かなかったのか。恐らく地盤とカネの問題だろう。如何に300議席から100議席へ大幅に減らしたとは言え、まだ地方組織は残っている。支持団体も崩されてきているが、新党へ移るよりも安泰だ。

舛添さんの立場はどうなんだ。世論調査では,総理にしたいNO1で29%の支持がある。しかし、参議院比例区で地盤はない。国民が期待するのは、年金問題、新型インフルエンザなど重要課題に積極的に取り組む姿勢が度々報道されての結果であり、他の政策がどんなのか分からないままに、良いと思っているだけだ。

舛添さんは、新党連携を問われると、まず政策連携だという。ではどういう政策なのかというと皆目分からない。何故、自民党内で自分の政策を主張しないのかも不思議だ。

さらには、総理の座を獲得するための道筋もはっきりしない。自民党にあっては、衆議院に鞍替えして、総裁の座を目指すことになろうが、直ぐに総理の座を狙うのであれば連立政権、政界再編しかない。

ここは、自民党内にとどまり、政策で争い、賛同者を増やし、体制刷新し自民党再生への道を選んだ方が良いのではないか。組織力の弱い、小さな政党を作ったところで、成功した試しはない。

内閣支持率下落:その要因が鳩山さん自身だから挽回は無理

ついに内閣支持率が20%台まで下落したという調査結果が報道されるに至った。

内閣改造で挽回しようとする情報もあり、閣僚の名前もちらほらしている。しかし、考えてみれば誰でも分かるとおり、鳩山さんの「総理としての資質」「政治とカネ」の問題が大きく影響しており、特にその発言には信用できない所まで来ている。

そこの所を本人がどう自覚しているのか。下落が続く中で、挽回すべく職にあってがんばると言うことらしいが、20%台になったと言うことは、挽回のチャンスはないことだ。

そもそも今回の鳩山さんの行き詰まりの原因は、野党時代の幹事長という立場での発言にあると思う。当時は、常に自民党政権の政策を批判していれば良かった。間違っても責任を取るようなことはなかったのだから、大胆なことが話せた。また、当時は反対しなければ存在感がなかった。

ところが、政権を執っても、同じ考えの延長線上での政策を推し進めている。現実にぶつかったときに、野党時代の考えを推し進めようとしている。おまけに担がれて総理になった身だからリーダーシップなどありはしない。

本当に国民のためを思って政権の座にあるのであれば、ここは自ら身を退くべきだ。この政局で鳩山さんでなければならない理由はない。首相官邸での囲み込み会見での惚けた顔を見るのはもう嫌だ。

小沢さんと2人で、辞任すべきだ。そして新しい政権で、参議院選で国民の信を問えばいい。選挙のために政治をやってはいけない。

普天間移設:移転先より「決着」の定義でもめるのか


普天間移設問題で、移転先の問題よりも「5月末決着」のていぎでも揉め始めた。


鳩山首相の言葉の軽さ波、以前から言われていることであるが、重要課題の先送りが目立つ政権にとって、今度は国民に何度も説明してきた「5月末決着」の内容が問題になり、責任回避のための言い訳が始まった。

「またか」の感がする。

政府筋では「こういう方向で決めましょう」という合意や理解が得られることと言ってみたり、「検討に着手する場所について合意する」ことだと言ってみたりで、候補地の地元住民や米国政府が検討の土俵にのることらしい。

しかし、「決着」を広辞苑で引いてみると、「決まりが付く」「落ち着くこと」「物事に結末を付ける」ことだ。

決とは、「シ」水と音を示す「夬」ケツ(堤防が崩れること)を合わせて、堤防が水で崩れて切れることを表すと言い、決まりの付かない物事をきっぱりと切り分けると言う意味だ
(漢和辞典)。

政権の責任回避の言い訳はもう聞きたくない。5月末までに、移転先、移転先住民の合意、米国政府の合意を取り付けて解決することだ。

もし、出来なければ、自らの進退にも「決着」と付けることだ。

2010年4月11日日曜日

みんな たちあがれ!




新党結成と言っても、17年前のあの日本新党の時のような感動というか、盛り上がりはない。細川さんというブランドに加えて、少数ではなく多くの若手議員が立ち上がった。底にうねりを感じたのかも知れない。

しかし、今回の「みんなの党」「たちあがれ日本」「首長新党」それぞれ目指す所は、民主や自民党に飽きた人達、無党派層と言われる人達の受け皿を狙ったものであり、決して「安定支持者」ではなさそうだ。

あれだけ「政権交代」で燃えた人達が民主党に投票したが、「政治とカネ」「リーダーシップの欠如」「問題解決の先送り」「古い自民党流の利権政治」など現実の政治の失望感から民主党からり反している。

「みんなの党」「たちあがれ日本」だって、政策課題が現実になってくると「どうなのか」という心配がある。考え方の違う人の集まりでは、特にそうだ。政策より議員その人に期待できるかどうかだ。

石原さんに言われなくても、「何とかしなければ・・」という意識はあるのだが、余りにも民主党は期待はずれだった感がする。

「年寄り年より言うが、私達は危機感を持っている。あんた達若者は何をしているのか」と反論する石原さんの訴えはよく分かる。私が学生の頃は、学生運動も活発だった。今の政治課題である「普天間移設問題」「政治とカネ」「年金問題」「公務員制度改革問題」などは攻撃テーマとしてはうってつけだ。

「何故、若者は立ち上がらないのか」。私も疑問に思う。労組だってどうなったのか。政権の側に付いてしまったのか。

一方で、新党の結成は、選択肢が広がって歓迎すべきであるという考えもある。

「たちあがれ日本」は、反民主、自民と協働のスタンスらしい。これでは第2自民と揶揄されても仕方がないだよう。「みんなの党」は第三極を目指すらしい。

それぞれの新党の政策、考えが無党派層のどれだけ食い込めるか。結局、民主、自民を離れた人は「みんなの党」「立ち上がれ日本」に向かうだろうが、無党派層は、無党派層にとどまる可能性が強いと私は見る。
日曜日、川崎駅で「みんなの党」から参議院選に立候補予定者が、街頭演説をしていた。
ビラを受け取る人はそんなにいない。年配の女性が演説後に質問していた。注目はされているようだが、若者は素通りだ。ビラをもらって読むと、国の財政について「この国は何処に」と問いかけているが、妙案はなさそうだ。

兎に角、今の民主党政治にNOを突きつけ、立ち上がろう。

2010年4月10日土曜日

連合の立つ位置:政権寄りか、国民寄りか


先の衆院選で、小沢さんと連合の前会長が一緒に地方行脚する報道が頻繁になされた。民主党の主要支持団体である連合の巨大な組織力が「政権交代」大きな要因となっていることは明らかだ。

ところが、つい最近の報道で、連合の現会長は小沢さんとの地方行脚を避けようとしているという。小沢さんの参議院選候補者選びでの複数区2人擁立問題で静岡が「小沢さんの辞任とセットなら、検討しても良い」と発言し、連合から「不謹慎な発言」と注意された。

世論調査では、小沢さんの辞任を8割が訴えている。しかし、連合は鳩山さんや小沢さんに国会で説明責任を果たすよう何ら圧力をかけていないように見える。そこで、連合のHPの「問い合わせ」に「民主党政権橋自律を落としている原因は政治とカネの問題が大きい。何故、説明責任を果たすように圧力を加えられないのか」と書き込んだ。

一方、連合の推す民主党議員が4人入閣し、重要ポストに就いている。仙石さんは、改革に向けて発言しているが、それ以外は何を考えているのか分からない。平野さんに至っては、無能呼ばわりされており、先の鳩山総理記者会見で、「内閣改造」の可能性を質問されていた。

私も、インターネット新聞に「組合出身者が幅を利かす、民主党政権に期待できるか」という内容の記事を書いたことがあるが、今もその考えに変わりはない。

連合の立つ位置は、政権寄りか、国民寄りか。

連合のホーム・ページから「政策・制度 要求と提言の基軸―労働を中心とした福祉社会の構築」を開いてみた。

市場原理主義、小さな政府政策の結果、格差を生み、雇用構造には、非正規雇用者の急増という大きな変化をもたらした反省に立ち、「公正」「連帯」「規律」を重んじ、様々なハンデイーのある人を孤立させ、排除するのではなく社会的に支え合い、包み込み共に生きる社会の実現に、日本へ変えていかなければならないと言う。

そして、230ページに及ぶ紙面で、政策を提言している。労働組合の組織だから、労働条件の改善、春闘に見る賃金の確保などが主要な仕事と思っていたのは、かなり前の話。政治改革、行政・司法改革など広範な問題に提言している。

選挙に関しても、より投票しやすい選挙制度への改革の必要性を説いている。曰く、候補者の政策や資質を深めるため候補者同士の討論の場を設ける。組織は、政治教育・政治活動を通じて関心を高め、政治への参加を促す。政党との連携も強化し、地方議会改革に取り組むと言う。

確かに候補者の資質までは分からない。議員になって初めてこんな人間だったのかと分かってくる。昔、立ち会い演説会があったが不人気で廃止された。高齢者には人気があったが、若者には興味がなかったのだ。

労働組合による政治教育、政治活動は、どうしても革新系だ。私が若かった頃は、社会党、民社党など革新的な教育が種だった。今、政権党を支持する段になって、どういう教育をしているのか。選挙活動でも、自民党系は草の根でボランテイア活動で動員していたが、組合は容易に動員出来た。

しかし、今は、動員、資金面で組織に頼るそのやり方も再検討すべき時期なのだ。

小沢さんは、自分の目に叶ったその地方では知名度のある新人を擁立し、自らの政治目標でもある参議院過半数確保をめざし、票になるなら利権誘導してでも、あらゆる組織を民主党支持に廻そうとしている。

そうした選挙は、連合の理念とは異にするものだ。

連合も鳩山さんの言う「新しい公共」に言及している。どんな理念か分からないが、「新しい公共」を目指す上では、人と組織改革が必要だという。そのためには不祥事の温床を除去し、説明責任を果たすことだとも言う。

連合よ 民主党トップ2人に、強く異議を唱えるべきだ。そうしないと折角の「政権交代」も幻想で終わる。

2010年4月8日木曜日

新党立ち上げ:無党派層に頼る「落とし穴」


渡辺さんが一人で、自民党を離党したとき、後に続く人もなく新党立ち上げ構想も失敗したのではないかと思ったのも、当時としては当然だった。記者に「後に続く人が出ないが・・」と問われて苦笑いした渡辺さんは印象的だった。

しかし、「みんなの党」を結成し、選挙に候補者を立てて戦うと意外にも善戦している。次の参議院選では10人どころか、20人ぐらいの議席確保も夢ではないと言う。

その背景には、「民主党政権への諦め感」、「自民党への不信」で行き場を失った人が「みんなの党」に流れているという見方は当然かも知れない。

今、メデイアは「たちあがれ日本」「首長新党」など無党派層狙いの新党立ち上げを煽っている。この無党派層は各種世論調査で50%を越える一大勢力になったのだから当然の動きかも知れない。

ところが、もしそうだとしたら大きな「落とし穴」にならないだろうか。

16年前、細川さんの「日本新党」の時のような盛り上がりには、何故か欠ける。無党派層と言っても、若者を引きつける魅力に欠ける。連立でも政権を取れる勢力にはならない。
無理な政権維持、政権内の政策不一致は早期の崩壊に繋がる。

今の新党も「風」だけで、政策がはっきりしない。「みんなの党」もはっきりしているのは、「公務員制度改革」「地方主権」ぐらいなものだ。他にも政策が掲げられているようだが、渡辺さんは保守系、江田さんは市民運動系で、その議員の生い立ちは違う。当然今後の運動方針ではギクシャクするだろう。まだ、少数勢力であるうちは纏まっているように見えるが、勢力が大きくなると問題が出てくる。

新党は、末端の地方組織まで整備されていない。支持するために会費を払ったが、その後はなしのつぶてで、支持者の失望を買うだけだ。「日本新党」のときもそうだった。新党支持者は、政策に発言できると思ったのだが、それは一部の幹部だけだ。

新党立ち上げは、無党派層にとっては民主党、自民党にお灸をすえる為の第三極、あるいは、キャステイングボードを握って政権に加わるチャンスを掴むことが出来るかも知れないが、新党にとっては何かあると直ぐに飽きられる運命にある。

新党乱立は、政界再編へのプロセスかも知れないが、混乱しか残らない。
写真は、「みんなの党」渡辺さん :2010.4.8 テレビ朝日「スーパーモーニング」より 

2010年4月6日火曜日

自民党改革:自民党議員よ 離党せず党内改革すべきでは




各メデイアの世論調査の政党支持で、民主党、自民党が支持を落とす一方で、「みんなの党」が支持を上げ、無党派層の割合も50%近くになった。

 今の政界の閉塞感を打破するためには、民主党支持から離れた人、しかし自民党では物足りないと思う人の受け皿として「新党」構想が持ち上がるのも当然の動きであろう。

そのほとんどが、自民党からの離党組だ。与謝野さんは平沼さんと組んで新党を結成、舛添さんは、谷垣降ろしを打って、新党結成かと思ったら参議院選を応援すると言ってみたり、何を考えているのか分からない。舛添さんが新党をたちあげると何人ついて行くのか。
勉強会には出るだろうが、離党してついて行く人は、そう多くないのでは。

しかし、野党第一党の自民党が党内不一致、メルトダウンしていては小沢さんの思うつぼである。与謝野さんは、小沢民主の肥大を阻止することが大義名分と言っているが、今のところ離党は数人の年配者であり、若手/中堅議員がついて行っていないのは幸いである。

今でも地方議会は、自民系が多く、少数の新しい党に参加するより、古くさくても自民にに頼った方がましだと思っているのでなかろうか。

前回の衆議院選だって、各党の総得票数を見ると、議席数では圧倒的に民主党が多いが、得票数では議席数ほど大きな開きはない。自民党支持者の「一時的な懲らしめ」の感があった。

潮流は二大政党ではなかったのか。離党して少数党を作るよりも、派閥をつくって主張した方がマシではないのか。少数政党はキャステイングボードを握ればよいが、選挙の度に議員を減らし、残った議員は無所属になるしか道はないでは悲しすぎる。

「自民党議員よ 党内で改革に向け動け」。これが国民の信を勝ち取る最短の道だ。

年配者と若手/中堅議員は仕事の棲み分けをすべきだ。

若手/中堅議員は、重要ポストで活躍できる道を造るべきだ。国会での委員会審議にも質問に立つべきだ。先の予算委員会などを見ていると、年配者が質問し、中堅は捕捉質問しているが、これでは何ら変わっていない。

年配議員は、高齢化社会にあって重要な働きがあるべきだ。利権や地域の事情もあるだろうが、高齢者の身になった政策の推進で活路を見いだすべきだ。

「オレが、オレが」、「あわよくばリーダーに」では、国民不在の政局しか開けない。
写真は自民党総裁の椅子と自民党本部