2017年4月30日日曜日

続く北朝鮮のミサイル発射失敗:いつまで続く北朝鮮の悪あがき

29日午前5時半、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したが数分後に空中で爆発した(あるいは、させたかもしれない)。いつまで続ける気なのか、北朝鮮の悪あがき。そして一体どれだけの弾道ミサイルなど兵器を保持しているのか。軍事パレードでは張りぼてだったことは分かっているが、軍事演習として海岸線に300台もの戦車などを並べて花火を打ち上げた。

燃料不足、弾薬不足を心配するムキもあるが心配ご無用なのか。

核実験、大陸間弾道ミサイル発射ともなるとトランプ大統領の報復が心配だが、それを避けての弾道ミサイル発射の威嚇行為か。

今回の発射失敗は本当に実験に失敗したのか、わざと失敗させてアメリカや中国の様子を見ているいるのではないかと私は見ているのだが。

この発射を受け日本では地下鉄など交通機関が10分間ほど安全確認でストップしたと言う。何でそんな事をしたか知らないが北朝鮮にとっては笑いものではないのか。

ミサイルが発射される度に種類の推定が始まる。今回は対艦弾道ミサイル「KN17」か、中距離弾道ミサイル「北極星2型」とみられている。

トランプ大統領は核実験や大きなミサイルではなかったとして攻撃はしないと言う。

新たな制裁の必要性を審議する国連安保理事会直後の発射だったので牽制したのだろう。それにしても4回も失敗しているが、わざと失敗しているのではないかともみられている。

北朝鮮は、この程度ならアメリカは動かないだろうとの安心感からやっているのだろうが、それにしても中国、アメリカの2大国が翻弄されている事になる。

日本はこれを機会に米艦防護など安保法制下での新しい活動を始めようとしている。安倍政権としては前例作りに良いチャンスなのだ。


北朝鮮は、何時も騒いでないと忘れられる存在の小国だが、核実験やミサイルは失敗したら周辺国に甚大な被害を及ぼす巨大技術、如何に技術の進歩を目指すとは言っても迷惑この上ない北朝鮮の現状だ。

朝日新聞(4月26日)経済気象台「理論の政治的利用を止めよ」に拍手だ

朝日新聞2017.4.26 経済気象台
朝日新聞4月26日の経済気象台「理論の政治的利用を止めよ」には同感だ。日本は他の先進国に較べ財政状況は1番悪い。国、地方の借金は1050兆円、対GDP比200%を超える。これに更に財政出動すれば赤字は増すばかりで2020年のPB黒字化も覚束ない(勿論このままでも改善はしないが)。

今は、赤字でも財政出動で景気は上向き、好循環の経済が軌道に乗れば税収増、家計への再分配で消費も伸び赤字も縮小するかも知れないが、そんな調子には行かない。

長い間、日本経済は円高に悩まされたが、自民党が政権に復帰した時、安倍総理は浜田先生などが導くリフレ派経済学に傾斜し異次元の量的緩和で市場にジャブジャブカネを流せば必然的に円は安くなり円高を脱却出来ると説いた。

あの時の総選挙では自民党の新人候補までが、量的緩和を訴えたのだ。

しかし、安倍総理は経済政策のアベノミクスの第一の矢に異次元の金融緩和を訴え、一時成果を表し安倍総理の経済政策を不動のものにしたかに見えたが正統派経済学者が言うように「低金利下での金融政策は効果が薄い」ことを証明した感じだ。

「成果が検証されていない経済政策は邪道だ」という経済学者もいる。

そして今、シムズ教授は「消費税増税などは凍結し財政出動すべきだ」とアドバイスしシムズ理論が蔓延っている。あの浜田先生も今のアベノミクスを見直すとまで言わしめた理論(?)だ。

安倍総理には打って付けの理論になる。

昨年のG7伊勢志摩サミットでは、「世界経済に何を訴えたら良いのか」とノーベル経済学賞受賞の経済学者を海外から招聘しヒヤリングを行った。

ステイグリッツ教授やクルーグマン教授も招かれた。安倍総理は議長国として何かお墨付きの政策が欲しかったのだろう。サミットでは世界経済は危機に直面していると言うような提案をしたが、他の首脳とは温度差がありすぎた。
クルーグマン教授も帰国後の記者会見で安倍総理は大したことを聞いてこなかったと批判的な発言をしていたニュースを覚えている。

その経済気象台曰く「一国の経済運営はその国の制度に立脚し過去の経験を生かし自国の責任において進めるべきで、外国からの直輸入の理論の安易な政治的利用は断固止めるべきだ」という。拍手だ。

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2017.3.14掲載

今大事なのは財政出動か:クルーグマン、浜田、シムズ先生が正しいとは限らない

2017年4月29日土曜日

都議会・豊洲百条委員会:浮き彫りになったのはデタラメな石原都政

東京都議会の豊洲百条委員会は、終わったことを掘り返す事の大変さを見せつけ、結局は当時の石原都政のデタラメさを浮き彫りにしたままだ。有害物質を含む土地の譲渡問題、埋め戻ししなかった問題などなんら解決していない。

石原さんは「知らなかった」「聞いていない」「記憶にない」「任せていた」などと言えば、責任回避できる。訴訟も控えているので弁護士と相談した結果だろう。

弁護士という人間は真実を明るみに出すには不適な存在なのだ。

一方、浜渦さんの横柄な態度は都政でもそうだったのだろう。役人はさぞかし困ったことだろう。石原さんは都庁には週に2日しか出てこない。浜渦さんを通さなければ知事に伝わらないでは都政などあったものではない。

調整役に内田さんが頭角をあらわしたのも頷ける。

ただいま進行中の事案であれば百条委員会も威力を発揮するが、過去のことを堀繰り返すには効果が薄い。攻め難さもある。

知事や浜渦さんが丁寧に記録を残していれば良いがそうはしないだろう。だから役人がきちんと記録を残しておくべきだったのだ。都庁の役人にも責任がある。

それにしても小池知事の立場は苦しくなった。学者は安全だという豊洲への移転を決めれば何だったのかと言うことになる。小池知事は都に損害を被らせたことになる。

逆に築地残留となればどうなるか。PTが7年で740億円かければ築地を改造する事が出来ると言う。でも青果と鮮魚を分離する案にも言及しているので関係者は怒っている。

都議選の「争点」にして都民の信を問う事も考えられるので都民も苦しい判断を強いられることになる。


今村元復興相の発言に思う:政治家の資質と選挙制度の問題点

今村元復興相の「東北だから良かった」発言は政治家の資質が問われるが、選挙制度にも問題がある。今村さんは九州の比例区選出だという。恐らく地方区で落選したが比例で復活した議員だろう。こういった議員は選挙区では資質に問題があると思われたはずだ。だから選挙区では落選だ。

しかし、小選挙区比例代表制では復活することが出来るのだ。そこに問題がある。選挙区で落選すれば復活できないようにしなければ選挙の意味がない。

今村さんは自分の発言後に記者団から質問されても大した問題ではないとみていたようだ。即座に首相が謝罪したとしても鈍感だ。やっと自分に非を認め謝罪し辞任した。昨日までとは違った人間を見て驚く。

発言場所が二階派の総会で、今村さんを推薦したのが二階さんと言う事もあって、二階さんは記者に恨み辛みを言い、総理にも不満タラタラだった。

安倍総理は今村さんにとっては二回目の失言であり、任命責任はあるとしても自分が積極的に登用したのではないから政権を守るためにも早めに首を切ったのだろう(勿論、外遊もあった)。

もっとマシな人間はいないのかと思ったが、テレビの報道では自民党に閣僚待機組が60人もいるらしい。そういった議員が力のある派閥でチャンスを狙っている。

二階派は自民党でも不思議な動きをしメンバーを増やしている。離党した者を容易に受け入れようとし他の派閥から批判されている。今、40人ぐらいで麻生派などと並んでいる。麻生さんも大宏池会構想を狙った動きをしている。

安倍さんの出身派閥の細田派だけが飛び抜けて大きい派閥では一強独裁政権になるだけで自民党には第二の派閥が必要だと言う。

今の選挙制度はいつでも政権交代出来る制度を築くと言うことで小沢さんらが主導して導入した制度であるが、落選者を救済する制度になってしまっては意味がない。

親の跡を継いだ中川さんも不倫騒動、重婚騒動で政務官を辞任したが今は雲隠れだそうだ。中川さんだって広島の選挙区では選挙民は行状の悪さを知っていたのではないか。知っていながら選び出した責任は大きい。

政界の浄化を週刊誌の編集者に頼っていては心許ない。選挙民、政党が責任を持って処理しなければならない問題だ。



変貌する川原湯温泉:ダム本体工事、移転先の現場を行く

八ッ場ダム本体工事現場 やんば見放台より
2017.4.27撮影
川原湯温泉がどう変わってきたか、7年ぶりに現地を訪れダム本体工事や住民や温泉旅館の移転先の現状を見ようと27日、川原湯に行ってきた。高崎方面から国道145号を新しくできたバイパスの長いトンネルを過ぎるとダム建設工事現場が見下ろせる「やんば見放台」についた。

旧瀧見橋の下流の吾妻川の川幅が狭い場所に本体工事が始まっていた。既に岩盤に食い込ませる部分は終わっていた。巨大な工事のために生コンは現場で製造されバケットで運ばれていた。河川水は既に設置されていた仮排水トンネルで下流に放流されている。

この辺の両岸の岩盤は大丈夫だろうか。脆いことで有名なのだが。

移転先に川原畑地区 遠方の小高いところに
1番早く移転してきた神社が見える
そして移転先である川原畑地区に出た。以前は新しい民家の建築が目立ったが今はない。余り住宅も増えていないようだ。長い工事期間で見通しも立たなかったために水没地区の住民も他へ移ったのだろうか。

川原畑地区の移転先が造成されるとすぐに神社が移転してきた。むこうの小高いところに建って新天地を見下ろしている。

この付近にはトンネルも多いが取り付け道路もなかったために旧国道からインクラインで建設機器、建設資材を担ぎ上げトンネルや橋の建設が始まった。土木技術は凄いと当時感心したものだ。

橋を渡って川原湯地区に入った。この橋は今は「八ッ場大橋」と言うが、工事中は湖面1号橋と言っていた。旧川原湯温泉駅の近くにわらぶき屋根の食事処があった。当時「移転するんですか」と聞くと「まだよく分かりません。計画も出来ていない、ここには橋脚が建つ予定なんです」と言っていたが、移転先にそれらしい食事処はなかったので再建は諦めたのか。

以前は打越地区と呼んでいたはずの移転先川原湯地区
以前は打越地区と言っていたはずの移転先に来た。目新しい住居はなく、既に移転は終わっているのか。でも川原湯地区に入ると旅館、店、共同浴場の玉湯などが散在している。丸木屋旅館、山木館など有名な旅館が新築されているが昔の面影はない新しいセンスの宿だ。

山木館
こんな工事中の温泉地に来てくつろぐ温泉客がいるのか。遊ぶところもない。近くには草津温泉もある。川原湯温泉を選ぶ理由がないと思うのだが。

そういうこともあってかダム見学、説明会に参加し川原湯温泉に宿泊する団体客には1人当たり3000円の宿泊費が助成されることになっている。

以前は世界に八ッ場ダム建設の情報を発信していた「お福」も健在だ。

以前は八ッ場ダム建設の情報を世界に発信していた
「お福」の移転先
何しろ何処に何があり、道路はどうなっているかなど分かりにくい。大きなアパートのような建物が目立ったが、これは工事中の作業員の宿舎らしい。ダム建設は平成31年に終わるので宿舎を取っ払うとどうなるのか。

移転新地記されたHR川原湯温泉駅
新築されたJR川原湯温泉駅に行ってみた。ドアが開くとチャイムは鳴るが駅員は出てこない。1時間に1本の列車だから他の時間帯は大体が観光客だ。駅員も慣れたものだ。観光客は「誰もいないや」、「何もないや」とがっかりして帰って行くようだ。

あちこち郵便屋さんが走り回っている。「散在しているので大変ですね」というとニッコり笑った。

山際を見ると砂防ダムが目立つ
山際を見ると、砂防ダムが目立つ。今も建設中だ。崩れた箇所も目立つ。この辺の地形は岩屑が流れ下って比較的平坦な地を作った地形で地盤は脆くダムを造って水をためると地割れが生じ、ダム建設には不向きだと主張している高校の先生がいる。

思い出すのは奈良県の川上村で同じようなことが専門家から指摘されていたが国か村か知らないが建設を強行し水をため始めたら、ダムの底で水漏れが有り水は貯まらず、斜面に建つ民家は地割れで避難する騒ぎになった例がある。

八ッ場ダムも危険をはらんでいる。

又、水需要も50年前とは状況が違ってきて、不要だという意見が多い。

八ッ場ダムは二つの反対運動を経験した。1つは根本的に建設反対運動だが、もう1つは建設推進のための反対運動だ。民主党の鳩山内閣の時「コンクリートから人へ」と八ッ場ダム建設を中止する決定がされた。そこでこれまで進めてきたのだから今中止されては困ると「中止反対運動」だ。

旧川原湯温泉地の食堂で食事したとき、店の人に「今、反対運動はどうなっているんですか」と問うた時、「どっちの反対運動ですか」と聞き直されたことがあった。


いろんな問題を抱える公共事業だ。ダム本体工事終了後も安心は出来ない。その後が本当の事業の成否を握っているのだ。

JR川原湯温泉駅から不動大橋を見る
この橋は湖面2号橋として中央でドッキング
する映像がテレビや新聞で賑わしたことがある

良く言ったイオン・岡田社長、「脱デフレは大いなるイリュージョン」と

「脱デフレは大いなるイリュージョン」とイオンの岡田社長が言ったと言うニュースが流れたが、良く言ってくれたと言いたい。何故、デフレは悪いのか。今の日本経済を考えると脱デフレを目指す政府、日銀・黒田総裁vs岡田社長では岡田社長に軍配だ。

岡田社長は記者会見でイオンの連結純利益は33%増の150億円、今後はデイスカウント店舗に注力し消費者を支えるという。そういえばセブンイレブンは日用品を値下げしたと言うし、ファミリーマート、ローソンも追随するらしい。ローソンに行った時、「セブンイレブンは値下げすると言っていたよ」と言うとウチはポイントを土日倍にすると言っていたが値下げに踏み切ったのだ。

スーパー、コンビニは値下げに向かっているが、こんなことをやっていると脱デフレなど覚束ないのではないか。

こんな状況でも日銀の展望レポートでは海外経済に支えられて緩やかな成長が続くが個人消費は底堅く推移、「物価は拡大基調」で2%の物価目標の達成は18年度中と全くの希望的観測を流す。

デフレでありながら日銀レポートの通りならデフレでも良いのではないか。何故、脱デフレを目指すのか。しかも黒田総裁に任期中には達成不可能な2%物価目標を目指す。

黒田総裁の任期は来年だが、今の日銀の審議委員はほとんどがリフレ派だ。黒田総裁の再任も囁かれている。

そこで高級品でも売れているのかと思ったら、百貨店は苦しい経営だ。脱百貨店を目指しGINZASIXがオーペンし、銀座に人の流れを変える商業施設を作ったが確か入場者数2000万人、600億円の売り上げと言っていたが大丈夫か。

GINZASIXが銀座6丁目なので、三越は「ぎんざ4丁目で逢いましょう」とキャンペーンを張っていたが、従来の百貨店も大変そうだ。

時々家内の買い物に付き合うが、スーパーの安売りに買い物客が群がっている。低所得者は開店間際、中所得者はその後と言う事か。普段は高い値段がついている商品が安くなっていると家内は喜ぶ。娘達が遊びに来たときに持ち帰らすために安い値段のものを買い込んでいる。


岡田社長の言う「「脱デフレ」は大いなるイリュージョン」には同感だ。経済財政諮問会議の民間議員で参加して欲しいものだ、こう言う経営者は政府は喜ばない。

26日のNHK「ためしてガッテン」の高速道での4秒ルールは「車間距離を保て」ということか

4月26日のNHKためしてガッテン「謎謎謎交通事故のミステリー、高速道路の深層心理 カギは4秒ルール」を見て感じた。要は4秒ルールとは「車間距離を保て」と言う事だ。100kmで走っている時の安全運転として車間距離を100m保つことは教習所で習った基本だ。

ところが、そう簡単にはいかないのだ。私は630kmを上信越道、長野道、中央道、名神高速、中国道使って実家に帰っていた。二時間半ぐらいで休憩を取ったりするが疲れて眠くなる。一度疲れるとなかなか回復しない。

関越道を高崎~練馬を利用するが3車線でありながら車間距離100mなど確保できない。安全運転のために出来るだけ車間距離を取ろうとするが割り込みが激しくすぐ20m位になる。

自分の車にはドライブレコーダーを積んでいるが割り込みがある度に、激しいシグナルが響き「前方に注意」と警告される。ひどい時はスレスレで入ってくる。

追い越し車線は危ない。渋滞、事故があるのは大体追い越し車線だ。一方、本線側はIC,SA、PAからの進入に注意すれば何とかなる。

相当前に、目的地に早く着くのは追い越し車線側か本線側かという実験をやったテレビ番組があった。結果は本線側が早くつくことが確かめられた。

又、同時に渋滞が始まる実験も披露された。ある大きさの円を数台の車で運転しているとき、全車が車間距離を保ち、一定の速度で走っていれば良いのだが車間距離が詰まり危険を感じて運転手がブレーキをかけると後続車も同じような操作を繰り返すことにより最後の方では渋滞やノロノロ運転になる。20分位で発生した。

だから一定の車間距離で一定の速度で走れば良いが、割り込みなどしてくる速度が落ちて渋滞の要因になる。緩やかな坂道にさしかかるとき、トンネルの入り口など渋滞の原因になる。

だから今は、「これから上り坂、速度に注意」という標識を見る事がある。

ところで、NHKの「ためしてガッテン」の放送内容をネットで確認した。

確かに高速道では安心感から何かを目印に走る傾向にある。だから前の車に引き寄せられ追突したりガードレールに突き当たったりする事故が多い。

番組によると眼の機能として映像をはっきり見る「中心視」、周りの動く状況に敏感な「周辺視」があるらしい。高速道で運転していると流体刺激が多く「周辺視」が疲れてくると動くものが眼に入ってくるのを避けようとし判断力が低下、睡眠状態になるらしい。

私は逆に前ばかり凝視して運転していると疲れるので、周りをキョロキョロする事も大事だと思っていた。それが左右、後方にも注意する事になり安全だと思っていたのだ。

後方を注意することは大事だ。

ブレーキ操作の下手な運転、車間距離を保てない車があれば車線変更で逃げることも出来るし、パトカーにも気がつく事もある。


結論は「車間距離を保て」と言う事だが、なかなか難しいということだ。

2017年4月24日月曜日

トランプ大統領を忖度か:G20,IMFの場で避けられる「反保護主義」

やっぱりアメリカ・トランプ大統領の意向次第なのか、G20.IMFの場で自由貿易のメリットは上げるものも「反保護主義」への主張が避けられている。一方で、アメリカ、イギリスなど欧米での保護主義の台頭、来月の大統領選に向けフランスではEU支持のマクロンさんが24%、EU否定の極右政党のルペンさんが22%で決選投票になると言う。

G20財務相・中央銀行総裁会議、IMFなど国際会議の場ではアメリカ・トランプ大統領の意向を忖度し「保護主義」の文言が削られている。

G20首脳会議でトランプ大統領がどうでるか、そこのところがアメリカの閣僚でも図りかねているのだろう。

トランプ大統領は、多国間で自国を保護するより、二国間で自国を保護する方が主張を通しやすいとみているのだろう。トランプ大統領が「国際会議の場でどう出るか」注目だ。


世界経済は回復に進んでいると言うが、多くのリスクを抱え不透明なことは確かだ。だから要人が一箇所に集まって議論、情報収集するのは意味があるのだろうが肝心な事を避けていては無意味とも思われるが。

2017年4月23日日曜日

東京都議会の正常化:次回選挙は「風まかせ」、次次回(2021年)が正念場か

公明党候補者のポスター 東京都大田区久が原にて
次回7月の東京都議選は「風まかせ」、都議会の正常化は次次回(2021年)を期すことになるか。新聞では定員127人に対して196人が立候補するらしい。メデイアは小池知事の「都民ファーストの会」を中心に都議選の戦況を解説する。

自民党都連関連の議員は離党し「都民ファーストの会」に移ったり小池都知事と「大改革」をすると小池寄りの立場を取る議員もいるため、現議席を半減するという。

公明党にとって国政は政権与党だが、都議選は「都民ファーストの会」と組むらしい。ねじれ現象だが選挙運動の原動力である創価学会の婦人達が小池寄りではいかんともしがたい状況だ。

私が住んでいる東京大田区では公明党候補者が、山口代表の写真と共に小池知事の写真を載せている。スローガンも「都民とともに「東京改革」」だ。公明党支持者の家の玄関先には吊してある。

その「都民ファーストの会」へは民進党からも流れ、民進党はゼロを覚悟しなければならないらしい。民進党都連の幹部が離党したのだからその危機感が大きい。

公明からも裏切られ、離党者も出す自民党は、自分たちの力を発揮しようと幹部は檄を飛ばす。今まで選挙ともなれば自公協力しての選挙戦で成果を上げてきた歴史から考えて公明党がなくても実績を出せることを明らかにしようと考えているようだ。

当然だ。私も公明抜きの自民党の選挙を見てみたい者だ。

ところが今、小池ブームだ。小池知事のネームバリュ-ムを利用、具体的な政策はいざ知らず「東京大改革」だけを謳って議席を確保しようとしている。幟、服装の色まで小池色を真似る候補者を信頼出来るのか。

新聞の世論調査でも「今、選挙があるとすればどの政党に入れるか」との設問に「都民ファーストの会」は20%と高率だが、「どの政党を支持するか」との設問に「都民ファーストの会」はたったの2%だ。

小池ブームに乗って「風まかせ」の東京都議会議員選挙になる。

一方、自民党はどうだろう。舛添知事までの自民党都議連の悪事は糾弾すべきで自民党公認候補者などの信任を問うべきだが、次回選挙は「風まかせ」で本当の信任選挙とは言えないだろうが、次次回の都議会議員選挙は東京都議会の正常化に向けた選挙になる。

その時は、小池知事率いる「都民ファーストの会」の姿、政策がはっきりしてくるだろう。都民が本当に信頼して良い党であるかどうかが分かってくるのだ。

その時までに「都民ファーストの会」がきちんと地盤を作っているかどうかだ。国政にも打って出ると言うが地方組織がしっかりしていなくでは日本新党の二の舞だ。

そして、2021年は大きな利権が絡んだ公共事業は少なくなっているだろう。オリンピック関連の事業の収支も出てくるだろう。小池知事の判断が良かったかどうかも分かるし、築地、豊洲問題も評価の対象になるだろう。

ごちゃごちゃした問題が片付いて振り返ってみたとき都知事、都議会がどうなっているか。見たいものだ。


何故、安倍総理は強くなったのか,否強そうにしたのか

何でこうも安倍総理は強くなったのか、否強そうにしたのか。自民党幹部、官邸の側近連中は忖度し安倍支持だ。夫婦二人三脚での森友学園疑惑事件、安倍人脈が絡む加計学園疑惑事件は安倍政権規制緩和大疑獄事件と思うのだが内閣支持率は余り動かない。

安倍総理の事はいろいろ言われている。

学歴は私立大学(特に差別しているわけではない)、民間企業勤務経験などがあるが今のような思想は見られなかったと知人は言う。小泉さんにかわいがられ押し上げられたが、今小泉さんは反安倍の動きだ。難病の潰瘍性大腸炎に悩まされ第1次安倍内閣を放り出した。

ストレスの貯まる仕事は持病に悪い。今後何かあるとすればこれが原因での政権放り出しだとみられている。

そんな安倍総理が何故、力を持ってきたのか。

安倍さんが二度目の頭角を現してきた(?)のは自民党が政権に復帰する時の総裁選だ。地方議員も含めて石破さんがダントツでトップだったが、国会議員だけの2次選挙で石破さんを押さえて安倍さんが当選した。

人気もあり、政策マンだった石破さんに自民党のバカ議員は恐れをなし、真逆の安倍さんを選んで自民党内における自分の立場の安泰を狙ったのではないか。

安倍さんが総裁になり「円高→円安」政策をアベノミクスと称して異次元の量的緩和に踏み込んだ。リフレ派にそそのかされて市場にカネをジャンジャン流せば円高は円安に動く。「当たり前のことだ」と総選挙で新人まで言い出す始末だ。

異次元の量的緩和を渋る白川総裁(当時)に変えて推進派の黒田さんを日銀総裁に送り込んだ。

人事まで口出しして自分のやりたいことをやり出した。

案の定、幸運なことに異次元の量的緩和に市場は反応し円高から円安へ動いた。輸出産業を中心に業績が回復した。さすが安倍さんだと国民は思ったはずだ。

でも主流経済学者は、低金利下での金融緩和策は効果が薄いと主張しアベノミクスには反対だった。しかし、今はその通りになってきた。為替が動くのは世界の政治経済状況に負うところが大きい。アベノミクスではないが、安倍さんは一人で「アベノミクスの第2ステージ」とはしゃいでいる。

しかし、長年円高に苦しんだ日本経済だが、この円安への動きは国民の頭にこびりつき安倍評価の基礎になっている。新聞の世論調査では内閣支持の理由に「他の内閣よりまし」が40%という高率を占める。

安倍内閣閣僚の不規則言動が続き、最後は安倍総理夫妻による森友学園疑惑、加計学園疑惑事件は安倍総理の人脈も絡んだ規制緩和大疑獄事件になるが自民党、官邸も安倍総理擁護に走っている。

安倍総理の長期政権が続けば自分の閣僚のチャンスが掴めると思ったのか誰も安倍総理を批判する者はいなくなった。

それを良いことにバカな安倍総理は「自分は相当な総理だ」と勘違いして長期政権を狙っている。迷惑な話だ。

岸田さんはポスト安倍を狙うが、大宏池会構想を目論む麻生さんも総理復帰を狙っている。

我が儘を押し通す安倍総理、側近連中に鉄槌を下す事を忘れてはいけない。


2017年4月22日土曜日

安倍内閣閣僚の問題言動:オイオイ これでも「ほかの内閣より良い」のか

今の安倍内閣の閣僚の問題言動が相次いでいるが、これでも「ほかの内閣より良い」と言うのか。今までのメデイアの世論調査で「安倍内閣を支持する」が50~60%と高率を維持しているが、その理由に「他の内閣より良い」が40%を超える高率だ。

しかし、チョット待った。

中川政務官の不倫騒動で政務官辞任、自民党離党問題から今日の新聞に安倍内閣の閣僚の問題言動が載っている。

それによると、金田法相の法案提出をめぐっての質疑を行わないように牽制する文書を配布して謝罪、撤回したこと。国会ではまともな答弁が出来ず顰蹙を買っているが、担当大臣も良く理解出来ない法案を提出すること自体が問題ではないのか。

務台内閣府政務官の「長靴業界は儲かっているんじゃないか」発言は、被災地を訪問したとき水が溢れていた道路を役人に負んぶされて渡った事案は「被災地に行くのなら長靴ぐらい用意しろ」と批判されていた。その時、」こんな事がニュースで流れるとまずい」と発言していた所を見ると本人も自覚していたのだ。結果辞任した。

稲田防衛相は数々の国会審議での異例発言、誰が見ても不適任だ。国会での答弁の姿勢もふてくされて国民に誠意が示されていない。トランプ大統領からも問題視されていた。如何に安倍総理をサプライ人事と言っても余りにも酷すぎないか。

今村復興相の「自主避難は自己責任」発言は、避難者を侮辱する発言で反省し謝罪した。政府の本音がでたのだろう。

山本地方創生相の「学芸員はガン」は謝罪し発言を撤回した。

そして中川政務官の不倫騒動は、週刊誌で暴露され辞任、離党する事になった。

そして究極は安倍総理夫妻での森友学園疑惑事件、加計学園疑惑事件は安倍総理の規制緩和大疑獄事件になっているが、自民党には追求する気持ちもないのか。自民党議員も官僚も忖度し事実を隠そうと懸命な姿が国民には映るのだが。

これでも、「他の内閣より良い」と判断できるのか。緩みきった安倍内閣に鉄槌を下す度胸のある自民党議員が居ないことが自浄作用が出来ない自民党の大きな欠点ではないか。

2017年4月21日金曜日

日本主導のTPP11:安倍総理はメンツをかけて勝算があるのか

アメリカ抜きのTPPへ、11ヶ国を日本が主導することになったようだが安倍政権は何処までやれるか。勝算はあるノか。破綻しそうなアベノミクスの突破口としてTPPを意義づけ、トランプ大統領が離脱を匂わせても無理矢理の国会審議、承認とメンツをかけたが麻生財務相は5月のAPEC会合にあわせTPP閣僚会合で11ヶ国でのTPP11協議を進めるという。

安倍総理は、当初はトランプ大統領を説得する考えだったが離脱は固く、説得を断念した。信頼出来る友ではなかったのだ。

その結果、11ヶ国とはTPP協議に入る一方で、アメリカとは二国間協定を結ぶようだ。整合性がないように思えるがTPP協議入りは、アメリカとの二国間協定内容で厳しい要求にも一時は合意したTPPの限度内に押さえる事も考えているようだ。

しかし、アメリカ抜きはGDPの60%も縮小し経済効果が低くく、発効させるには再交渉も必要でハードルは高い。

安倍総理は自分のメンツのために可能性の低いTPP11に突き進んでいるのか。

東芝、日本郵政に見る:グローバル化、M&Aは何だったのか、決めた経営陣の責任は

東芝
かっては日本を代表する東芝、郵政民営化でごたついた日本郵便の海外事業失敗から巨額な損失を出している事案を見て、グローバル化、M&Aは何だったのかと思わざるを得ない状況が続く。

他にもキリンビール、第一三共も問題を抱えているようだ。

東芝は無残な姿をさらしている。原子力事業拡大を狙って米国のWHを買収したが、原子力事業の不透明さから業績悪化、まともに決算できない状況になり市場の信頼を落とした。

生き残りをかけて主要事業の分社化を目指し、効率性、機動性を高めて再建をしやすくしようとしているようだが、収益性、技術的にも優れている半導体の売却には多くの海外企業が名乗りを上げている。技術力はどの企業も欲しいのだが海外企業への技術の流出は問題だろう。

日本郵政本社
一方、日本郵政も20日、テレビが株価下落を伝えていたが、何があったのかと思っていたら豪州で大手物流のトール社を買収したが業績が悪化し数千億円の損失を出すことになったようだ。

民営化に伴い収益の拡大を目指し、国際物流の拡大に打って出たが豪州物流は低迷、トール社の業績も悪化、計画を下回ることになり「のれん代」のうちの数千億円を損失として計上するらしい。

東芝、日本郵政の事業拡大を発表する当時の社長の顔は満面笑みに充ち、前途洋々たる雰囲気だったが業績が悪化するだろうとの見通しは持っていなかった。

「資金が余っている」、「国内の需要は頭打ち」、そこで考えられるのは海外投資でのM&Aだ。いまも各社が海外進出の手を打っている。

でも、問題は海外での経営だ。日本式経営を考えていたら失敗する。必然的に国際感覚での経営、外人経営者の登用だがうまく行くとは限らない。

ソニー、ソフトバンク、武田薬品の例を考えると創業家との関係もあるだろうがギクシャクする。
日本企業には日本的経営、終身雇用が大事だと思っていたが終身雇用の破滅、グローバル化で東南アジアとの低賃金での競争を余儀なくされる経営は国民の人生のよりどころをなくし殺伐とした日本社会を形成していないか。


一方で、大企業が悪戦苦闘する中で家内工業の経営者は社員を大事にする。規模も小さいからかも知れないが、グローバル化に打ち勝っている。テレビ東京の番組で企業の業績を上げる経営者、会社が紹介されているが皆、社員を大事にしている。それが日本の会社の強みでないといけないのだ。

2017年4月20日木曜日

今日の新聞を読んで(74):衆院一票の格差1.999倍は普通だと2.0倍では

2017.4.20 朝刊
普通に考えると1.999倍は2倍ということではないか。今日の新聞は一様に衆院議員選挙区画定審議会が小選挙区の新しい区割り案をまとめ総理に勧告した記事だ。

それによると19都道府県97選挙区で線引きを見直した結果、最大格差が1.999倍(2020年)になり違憲状態の判断基準になる2倍を切ったというのだ。

でも相当無理なようだ。普通は1.999という数値は2.0のことではないか。どうしてそうも厳しく計算しなければならないのか。

人口の少ない鳥取1区と人口の増えている選挙区を比較し当選獲得票に大きな差が出ていることは1票の格差問題を生じると弁護士団体が憲法違反で訴えていた。

でもそれによって有権者は具体的にどんな不利益を被っているのか。投票率の低い昨今の選挙にあって重要な事なのか。

でも、他の民主主義国に較べて国会議員の数が多すぎることは問題がある。

だからブロック制にして議員数を減らす案には賛成だ。そうすれば狭い選挙区内では「おらが先生」と少々の欠点はあっても祭り上げる傾向にあるが、広い選挙区では「あの先生はダメ」と支持を得られない場合もある。今回広島の選挙区で不倫が発覚した議員も広い選挙区では支持を得られないのではないか。

しかし、国会議員数を減らすことは困難だ。そういう法案を発議して審議するのも国会議員だ。自分の首に関する不利な議案を審議することなど出来るはずはない。


今の体制が崩壊する時などを利用するのがポイントになるが、「テロなど準備罪」に該当したら大変である。

GINZASIXは、銀座に人の流れを変えられるか

2017.4.20オープン GINZASIX
GINZASIXが420日オープンした。人出が減ってきた銀座に人の流れを変えようと百貨店跡地に商業施設を建設し流れを変えようとしたらしい。東京近郊では商業施設で賑わっているのを見ての起死回生策だ。

四丁目で逢ましょう
三越
二丁目から銀座通りを歩いてみた。「地球にとってグッドニュースでありますように」という幟が垂れている。四丁目の三越前では開店前のお客さん(?)がたむろいる。三越は「四丁目で逢いましょう」と客の流れを呼び込んでいる。

そして交叉点を渡ると銀座六丁目のGINZASIXだ、13階建ての真新しい建物で、屋上は緑化されていることが下からも分かる。

三越前からGINZASIXへ客の流れは多い。驚いたことにGINZASIXの建物の周りをグルッと客の列が出来、開店入場を待っている。後20分ほどだ。胸に「PR STAFF」の札を付けた女性がパンフレットを配り、男性は「最後尾」のプラカードを持ってお客に整理だ。

何処のテレビ局か分からないがお客にインタビューをしていた。勿論「期待している」との反応だ。

入場を待つ 客の列とインタビュー
正面玄関では内、外で入場者の映像を取ろうとカメラマンの列だ。道路側より建物内のほうがカメラマンが多い。キッと今日のテレビニュースは「GINZASIXオープン、なだれ込む(?)客」の映像か。

正門は内外にカメラの放列
他の百貨店の様子はどうかと思って三越に戻る。交差点付近に人が多いが、三越の開店を待っているのだろう。開店後の人の動きを見たが、やっぱりGINZASIXの方に向いているようだ。

しかし、それも物珍しさではないか。実際に買い物をするとなると初めての店ではしにくいものだ。

慣れ親しんだ懇意の店員さん、今まで見なかった商品を見つけて買う楽しみは買い物の醍醐味だ。三越も負けてはいないだろう。

テレビニュースのよると、入場者数2000万人、売り上げ600億円を目指すと言う。

中国人観光客の爆買を当て込んで投資した店は経営難にかかっているというし、期待した売り上げも達成出来ないままに爆買は終わった。違法駐車の観光バスの列、大声で中国語を話す中国人の集団も見えない。落ち着きを取り戻した銀座だ。

銀座4丁目から 奥にGINZASIX
GINZASIXは銀座六丁目、人の流れがどう変わるか。又、東証を取材したときの帰りに来てみようと思う。


2017年4月19日水曜日

再び麻生内閣の可能性があるのか

麻生財務相の動きに注目だ。リマン・ショック後の第1次麻生内閣では経済対策を急いだために解散総選挙が遅れたことを批判された。その影響かどうかは知らないが今、麻生財務相は解散総選挙を主張するが菅官房長官らに阻止された。

今、解散総選挙では確実に議席数減、今の状況では場合によっては大きく減らすかも知れない。そうなると安倍総理の求心力も落ちる。第3期目の総裁の椅子など覚束ない。

そういった背景もあってか最近の麻生総理の動きが活発だ。

トランプさんが大統領になり安倍さんが日米会談を申し込んだ際に、トランプ大統領側は何故か、麻生財務相の同行を要請したという。安倍総理と同じ政府専用機に乗り込んだとも言われている。

そして安倍総理が提唱した日米経済対話では麻生財務相が日本側のトップで、今ペンス副大統領と対峙している。今回は第一回の会議なので顔合わせ的なこともあっただろうが第二回目からは厳しい交渉が予想されている。

今回、麻生財務相は「不公平な貿易慣行を是正し、日米協定の構築」を提案したようだ。経済産業相が担当しないのはどうしてか。日米共にNO2を据えたのか。

又、自民党内の派閥抗争も出て来たようだ。麻生派に岸田派、谷垣グループ、山東派を加えて宏池会の大合流を目論みポスト安倍を狙っているのではないかと思う動きをしている。

分裂したのだから目標を定めれば又、合流も考えられるがリハビリ中の谷垣さんが慎重な態度を取ったという。入院した状態では政界の動きが把握できないのだろう。でもグループの幹部は合流の動きか。

安倍総理は森友学園疑惑事件、長計学園疑惑で国会で野党の質問攻めになっている。夫婦揃って国有地払い下げを伴う規制緩和疑獄事件に関わっているのだ。

格安国有地払い下げ、譲渡が国会で追及され財務省の佐川理財局長は「資料は消去した」と安倍総理を忖度した対応をしているが、肝心の麻生財務相は自分の所管でありながら苦しむ安倍総理を横目に涼しい顔だ。笑みまで浮かべるシーンもある。

安倍総理失点は麻生財務相有利になるのか。

又、日銀は2%物価安定目標達成に四苦八苦、赤字国債を買い入れる財政ファイナンスの問題、2020年までのPBの黒字化など財政上の大きな課題があるが何故、麻生財務相の責任を追及しないのか。

今の安倍政権内では何故か、麻生財務相は有利な立場にあるようだ。

麻生さんも第一次麻生内閣では、何時解散総選挙するのかと野党から突っ込まれ、一方でリーマン・ショック後の経済対策を優先する必要があり、解散総選挙が遅れ後れになった苦い経験がある。

麻生さんが一国会議員になりテレビ出演して当時のことを「リマン・ショック後の経済対策を優先した」と笑顔で述懐していた顔は親しみが湧いてきたものだ。

あれだけ国会で叩かれながら、官邸を去る時の国会前正門付近で国会見学していた女性達に「太郎ちゃーん」と呼ばれ、車をわざわざ降りて笑顔で手を振っていた麻生さんを思い出すと第2次もあるのかなとも思うのだが。


日銀、出口戦略遠のく:新しい政策委員2人は量的緩和推進派

日銀の異次元の量的緩和の縮小に向けた出口戦略は遠のいたか。政策委員会で反対の立場だった2人の委員が任期満了で交代、2人の量的緩和推進派に交代するのだ。

リフレ派と思われる2人を新しい政策委員にあてる人事案が国会に提出された。「量的緩和がなければ物価目標達成は不可能」と1人政策委員は主張している。今、日銀は年80兆円の国債買い入れを継続、今までに日銀が保有する国債残高430兆円に達した。

それでも2%物価目標は達成出来ず0.1%レベルだ。ところが安倍総理は国会審議で野党議員から出口戦略について質問され「2%の物価目標を達成していない」と述べた。

まだまだ量的緩和策を継続する気なのだ。それが今回の日銀政策委員人事にも反映している。

日銀の物価の安定に重要な役目を担う政策委員9人全員が量的緩和推進派になり反対意見を発する委員(2人、白川総裁の時の委員)がいなくなった。

ブレーキ役もいない何という恐ろしい日銀政策決定会合になった事か。

国債の信用を失えば国債が下落、日銀や金融機関は経営難に陥ることは容易に想像出来るが、日銀は政府と一体だから潰れないという。でも巷には「日銀が潰れるとき」というタイトルの本も出ている。長期金利は上がり資金の手当ても難しくなり日本経済は大変な事になる。

ところで今、日本経済は為替変動に悩まされている。日本が量的緩和でカネを市場に流すことより世界経済の事情で変動している。FRBが利上げするとドル高、円安だが、北vsアメリカの一触即発事態、イギリスの総選挙、フランスの状況など世界不安が発生すると比較的安全な資産と思われる円が買われ、円高になる。

今、108年台だが100円を切る可能性も出てくるそうだ。でも日本は78円までなった経験がある。世界の政治経済事情から為替変動に翻弄去れ、日銀の出口戦略で日本経済は下落の憂き目を経験するのか。

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