2018年9月30日日曜日

宇宙は何色?:信じられないが真っ暗闇の夜空も「クリーム色」らしい

夜空はこのようなクリーム色
「宇宙の果てに何があるか」 戸谷友則 講談社 2018.8より

真っ黒闇の夜空と思っていたら本当は「クリーム色」だなんて信じられるか。相当前に随筆か天文学の本でか忘れたが「夜空は真っ暗闇ではなく明るいのだ」という記述を見たことがあるがすっかり忘れていた。ところが「宇宙の果てに何があるのか」(戸谷友則 講談社 2018.8)を読んでタイトルのような文章に再び出会ったのだ。

イメージとは違ってよく目を凝らせば宇宙空間は「クリーム色」に輝いているのだそうだ。

都会などでは街灯、ネオン、照明など町の灯りで明るく星を見にくいが、山間部に行くと「天の川」がボーッと淡くひかって見られる場所があるがよく目をこらせば「クリーム色」に見えるのか。

宇宙物理学の専門家である戸谷友則先生はほぼ下記のような理由を挙げておられるが、詳しいことは戸谷先生の本を読んで欲しい。

ビッグバン以来宇宙はかって高温だった。温度を持った物体が放つ電磁波が宇宙一様に満たされている。これを宇宙背景放射と言い、可視光域の宇宙背景放射がゼロでない強度を持っていれば色があるはずというのだ。

なかなか見る事が出来なくなっている「天の川」がボーッと淡くひかって見える放射も宇宙背景放射なのだそうだ。

既存の望遠鏡で見て、何も天体が映らない漆黒の空の領域でもまだ検出出来ない無数の暗い遠方銀河がボーッとひかっているというのだ。だから黒闇ではない。ただ目の感度が悪いだけなのだ。

こんな事もあって、「夜は暗いどころか無限に明るい」という「オルバースのパラドックスがあるぐらいだそうだ。

宇宙背景放射の温度は3K絶体温度だ。

ところで最後に宇宙はどうなるか。興味あるところだが最近東大と国立天文台の研究チームが宇宙がこのまま膨張を続けたとしても世界が終わりを迎えるのは1400億年先だという。これにはいろんな説があり一点に収縮する「ビッグクランチ」や、無限大に膨張する「ビッグリップ」などがあるが宇宙の質量は膨張を止めるほど大きくはないと無限大に膨張するとみられているがそれまでには1400億年かかるらしい(毎日新聞2018.9.26)。



2018年9月29日土曜日

「モリカケ」問題:安倍総理説明「納得しない」76%への攻防


モリカケ問題に関しての安倍総理の説明に「納得しない」76%の攻防がどうなるか。世論調査と自民党議員ではギャップが大きすぎ、野党は攻めにくいと言う。安倍総理は長引けばそのうちに国民の関心は遠のくと思っているだろうが、そうはいかない。

モリカケ問題では「何時、どこから、何が」飛び出すか分からないのだ。森友問題では大阪の裁判でキーマンの証言、新たな資料の提出があるかも知れない。一方加計問題では新・獣医学部から経営問題で何か飛び出してくるかも知れない。そうなると安倍総理はピンチだ。

安倍総理の説明不足のせめぎ合いはどうなるか。

CASE1 野党は攻めにくいと思うが参院選、続く衆院選までモリカケ問題を風化させないことだ。
      国会で追及を欠かさなければ安倍さんも内心は結構まいるはずだ。

CASE2 参院選、そして衆院選で自民党の議席を落とし拮抗させること。
      負ける戦が分かっているのに安倍さんが解散/総選挙を打つか。

CASE3 昭恵夫人を始めキーマンを国会の証人喚問に引っ張り出すこと。
      国会対策で自民党がごり押しできないほどの議席を野党が得られるか。

気の毒な話だが、安倍総理は昭恵夫人を守るのに必死なのだ。3年後に総理の座から降りるだろうが、その時点で状況が変わるか。その前に安倍総理にとって不利な証言、資料が出てくるのか。

憲政史上稀なる総理夫妻による疑獄事件になった。故田中角栄元首相と言えばロッキード事件、安倍晋三と言えばモリカケ事件と並び称されることになるのか。

日銀の金融緩和継続:それでも副作用、影響を注視し2%を目指す?


日銀の金融政策をどう見るか。91819日の金融政策決定会合「金融経済情勢に関する意見」を見ると「物価安定目標2%」への現・金融政策を継続しながらもその影響、副作用を注視するという意見が出て来た。

以前のような強気の意見はないのは安倍総理の発言、地方銀行の経営悪化が関係しているのではないか。

安倍総理は出口戦略に関して「このまま続けるつもりはなく自分の任期中に」と2021年までに出口戦略に対応するというのだろう。2%に近づく毎に雇用も最大化していくとも言う。浜田顧問がアベノミクスについて「雇用が増加したのだから良いだろう」と発言したことがあるが、同じ考えか。

2%物価目標が未達でも雇用が改善しているのだから目的は達成しているとみるか。

日銀も2%の物価安定目標達成を2021年に先延ばしした。政府と日銀の考えに違いはないが、「失敗したときの責任は黒田総裁」と安倍総理は考えていることを黒田さんも分かっているのだろう。

日銀の経済情勢の見方は、所得の増加が消費を拡大する前向きな循環メカニズムで「緩やかな拡大」、先行きでも「景気拡大」が続くとみている。海外経済も着実に成長しているが、米中関税問題、自然災害は下振れリスクとみている。

物価については人手不足→賃金上昇、雇用拡大→雇用者所得拡大→2%に向け上昇を見ている。でも消費者は値上げへの許容度は低く、企業も値上げに慎重だ。2%へは時間がかかるという。

問題の金融政策運営に関しては政策委員の全員がリフレ派で政府から承認されているので現・金融政策継続が支持されているのは当然だ。

「現在の強力な金融政策を粘り強く続ける」4人、「金融政策に効果が出ている」1人が継続派だが、注文を付けている委員もいる。「影響について注視」1人、「副作用に十分注意」1人、「金融政策の時間軸について議論が必要」1人、「金融政策が分かりづらい改善を」1人となっている。
金融政策について慎重な意見が4人から出されている。

安倍総理の「任期中に」発言が大きく影響しているのか、それとも日銀の独自性が出て来たのか。

言えることはこのままだと万一の時の景気対策が出来ないことだ。一日も早く金融政策の正常化を目指すべきと思うが。

2018年9月28日金曜日

トランプ大統領の反グローバリズム:「公平で互恵」の勝者のいない経済戦争か


トランプ大統領の反グローバリズムが世界を席巻しているが、トランプ大統領が言う「公平と互恵」で米国は不利益を被らないと言うが勝者のいない経済戦争にならないか。

世界はアメリカ流のグローバリゼーション旋風に荒らされアメリカは大儲けしたが最後は怪しげな金融商品でリーマンショックを受け世界経済は低成長を余儀なくされた。

欧州では財政危機で緊縮財政を強いられるようになると生活の困窮からポピュリズムが台頭、アメリカも寂れた工業地帯の復活、雇用の創出を狙いトランプさんが「米国第一」「保護主義」を唱えて大統領になった。

低成長にあえいでいる間に中国が高い成長率で世界経済をけん引し、覇権主義で国威を上げてきた。その結果アメリカが警戒するほどになった。

対米赤字は中国40兆円で日本は2017年で7兆円、自動車、自動車部品が4割を占め米国は農産物が中心だ。日米で世界のGDPの3割を占めるのだ。

安倍総理は「ウィンウィンの関係」と言うが、自動車では2.5%の関税が25%とみられていたが、協議中は回避することが出来そうだが農産物では日本が譲歩したという。農家は心配しているようだ。

トランプ大統領の反グローバリズム、貿易では「公平で互恵的」が不利益を被らないというトランプ大統領の考えが国連での一般討論演説、新聞報道から垣間見ることが出来る。

新聞報道ではトランプ大統領は世界が直面する脅威に対して歴代の政権が達成した以上のものをたった2年足らずで成し遂げたと自画自賛し、米国の経済拡大、安全で豊かな経済は世界の人々にとっても良いニュース、貿易は「公正で互恵的」なのが米国は不利益をこうむらないという。

だから多国間貿易より二国間貿易の方が米国にとってはやりやすいのだ。そして相手国から譲歩を引き出せる。

「交易とは両国にメリットがある」とは、バランスの取れた商行為、昔「比較優位の原則」を習ったが、トランプ大統領はその点を言っているのだろう。

案の定、日本はトランプ大統領から高額の要求をされている。「日本は長年貿易の議論をしたがらなかったが、今はやる気だ」。巨額の貿易赤字は嫌だというとすごい量の防衛装備を買うことになった。

トランプ大統領は安倍総理のやり方を熟知して交渉に臨んでいるのだからしたたかだ。安倍総理がトランプ大統領に会い、頼みごとをするたびに巨額な「お土産」を持参しているのだ。

「我々はグローバリズムのイデオロギーを拒絶し、愛国主義を尊重する」とトランプ大統領は言う。

一方でポピュリズム勢力の伸長、トランプの挑戦は民主主義や政党政治を弱体化しているともいう(朝日新聞 2018.9.26 欧州にグローバル化の不安 「民主主義の行方は」)。

安倍総理は国際舞台では「自由貿易」を擁護するが、対トランプでは反グローバリズムに協力していることになる。他国の首脳にいつまで信頼されるか。もう信用を失っているかもしれない。



2018年9月26日水曜日

伊方原発差し止め取り消し:阿蘇山噴火リスクを「社会通念上」で過小評価か

朝日新聞 2014.12.1
「カルデラ噴火の脅威」より

昨年12月の伊方原発「差し止め」に対して同じ広島高裁で「差し止め取り消し」の判決が出た。阿蘇山噴火のリスクをどう見るかが争点になったが、「社会通念上」の観念からリスク発生を過小評価したことになる。

事業者である四国電力は裁判で「安全のお墨付き」を得たと喜ぶが、本当に周辺住民、国民の安全、安心が確保出来たのか。何時もこの種の裁判では気になることだ。

伊方原発から130km離れた阿蘇山で大規模噴火が発生し日本列島が火山灰で覆い尽くす事態が9万年前に発生し、九州から山口県まで火砕流が流れ阿蘇山に大きなカルデラを形成した。噴出した灰は600km3、今心配されている富士山噴火での火山灰の量は0.7km3と言われているのでその規模は想像を絶する。

何時起きるか分からない大規模噴火の際に運転中の原発の安全をどう確保するか、周辺住民、国民の安全をどう確保しうるかと言う事になる。

1つは「前兆」を捉えて「事前に停止」する方法だ。

これが難しい。九州電力の川内原発でも「前兆」を捉えて「原子炉停止」を事業者の九電は主張しているが、前兆を掴まえるのが難しいのだ。何時起きても不思議ではないのに観測網が圧倒的に少ないのに異常=前兆とは言い切れないと京大・石原先生は言う。2~3回経験しないと解き明かせないのだ。

もう一つは9万年前に起きたことだが、原発施設の寿命である40年以内に発生するとは思えないという「社会通念上」の観念がある。しかも原発と阿蘇山は130kmも離れている。

今回の広島高裁の差し止め取り消しの判決は、事業者などが提出した資料に基づき、この考えに裁判長は心証を得たのだろう。

火山噴火、巨大地震は「何時起きても不思議ではない」と言われているが「何時、何処で、規模は」と言う事になると科学的予知は出来ない。そのことは分かっているが、最近ではGPS観測で「この辺が危ない」という事は分かりだした。

誰だって「今から40年以内に阿蘇山がカルデラ噴火を起こす」とは期待していない。「先に発生したのは9万年前じゃないか」と言う事になる。

阿蘇山噴火よりも切迫している首都圏直下地震だって誰も今日、明日ではないだろうと思って生活している。「すっかり忘れているのだ」、そして防災の日が来るとその危険が繰り返し叫ばれている。

私もいつも出かける時は、歩いて帰ることの出来るJRの駅まで来ると「ホット」する。一度、東京・日比谷公園から歩いて帰ることもやってみようと思っているが、まだやっていない。

原発再稼働に向けて国民は自分の安心、安全を確保するために裁判に訴え、救済を求めることが多いが、同じ裁判所でも裁判長が替われば判断も変わってくる。真逆の結果になる事が多いが、裁判官には一人一人の心証にまかされている。

言えることは下級審では原告の主張が通りやすいが、上級審に行く程に通りにくくなる。政府の政策に合致させる必要があるからだろう。再稼働を認める理由をタラタラ述べる。

最後は最高裁の判断だろうが最高裁まで争った事案はない。最高裁の判断が出れば今、全国で提訴されている原発関連の訴訟も片付くのだけれどそこまで入っていない。

伊方原発は南海トラフ巨大地震による津波は21mとも言われている。その対策はどうなっているのか。以前の新聞で万一の時の住民の退避方法が問題になっていたが解決したのか。

原発再稼働にはいろいろ大きな問題を抱えているのだ。



2018年9月25日火曜日

安倍総理の危うい外交:対トランプだと自ら「火中」に飛び込むのか


先の自民党総裁選では石破さんとの政策討論を逃げ回った安倍総理がトランプ大統領だと自ら進んで火中に飛び込むのは何故か。日本の総理の常とう手段である危うい外交が見えてくる。

自民党総裁選では石破さんとの政策討論を回避するために外交スケジュールや災害地視察などを駆使して逃げ回った。

ところが、対米貿易、経済政策など問題山積のトランプ大統領に対しては自ら火中に飛び込む勇気を出した。なぜだ、対石破より対トランプの方が価値感が違うとでもいうのか。

国連総会出席を前にトランプ大統領と会食したという。それもトランプ大統領の居室でやったというから信頼関係は変わらないのだろう。あるいは、厳しい交渉の前にトランプ大統領が融和策に出たのか。

うがった見方をすればまたまた安倍総理は「お土産」を持参したのか。

対中国の貿易赤字などに激しく攻撃、メキシコ、EUが終われば今度は日本だ。

日米通商問題は古くから外交課題になっている。その時その時でテーマは変わるが米国は自国の市場をかたくなに守ろうとし、日本は譲歩する。

FTA、TPPが絡む二国間協議、関税交渉は自動車で2.5%から25%へ、2兆円になると輸出は減り業界は頭を抱えている。農産物の関税引き下げは来年の参院選に影響するだろう。

関係閣僚らの会議の前にトップ会談で中央突破を試みたのか。建設的な話ができたと手前みその談話も発表した。

臨時国家では野党の追及に会うだろうが、安倍総理は外交が得意と言ってもしっかりした考えを持っているわけではなく、プーチン大統領のように突然思いついた無条件平和条約締結を打ち出されると「グー」の音も出ない。

今回トランプ大統領に会いたがったのは関税問題ではなく、思うように進まない拉致問題の前進に向けて助けを求めたのではないか。国内では拉致被害者の会に「自分の任期中に解決したい」と常々言っていた手前もあり今回が最後のチャンスと見たのだろう。

北に対する拉致問題も「拉致」というから日本独自の問題と思われがちだが「人権問題」でやっていけば北朝鮮国内の問題とも関連し世界に理解されるのではないのか。

トランプ大統領も外交では孤立気味だ。何処まで自分の考えを貫けるか。安倍総理も独自の外交を心がけるべきだ。

2018年9月24日月曜日

安倍3選で良かったのか:自民党国会議員票80%、地方党員票34%、その民意は


20日の自民党総裁選で国会議員票の80%、地方党員票の34%を獲得し安倍さんが三選を果たしたが本当に良かったのか。3選を果たしても喜べない結果がメデイアの世論調査で分かる。「謙虚に丁寧な政権運営」と言いながらも安倍さん本人を始め側近連中が意識改革をしなければ早い時期に求心力低下が始まる。

自民党総裁選での安倍さんの獲得票率を見ると、自民党党員票での投票率61.74%、安倍さん支持が55%と言う事は安倍さんは34%の獲得票率だ。

自民党国会議員の支持が80%と言う事を考えれば大きなギャップがある。地方党員票は世論を反映していると見ると安倍さんは喜べないのだ。

そのメデイアの世論調査では選挙前の朝日新聞によると「総裁にふさわしい人」設問で安倍さん39%で石破さんを大きく引き離していた。

一方選挙後の読売新聞(2018.9.24)によると「安倍さん三選で良かった」という人は46%、「良くなかった」が41%と拮抗している。

自民党国会議員の票とはかけ離れ安倍さん支持は40%前後となるか。でも選挙前の「総裁にふさわしい人」設問には「この中にはいない」が安倍さんや石破さんを押さえて33%程度あったことを考えるとチョット高すぎるか。

更に、安倍さんは「信用されていない」ことがよく分かる。

同じ読売新聞で、内閣支持率及び支持する理由を見てみた。

安倍内閣支持は50%、不支持は41%、一方その理由に「首相を信頼できる」か、「信頼出来ない」かを見ると支持者の中で「信頼出来る」と答えたのはたったの8%、不支持の人の「首相は信頼出来ない」と答えたのは62%と高率だった。

全体で見ると、「首相を信頼出来る」と答えたのは4%、「首相を信頼出来ない」と答えたのは24%と言う事にならないか。

麻生さんは今回の結果を「石破善戦とは言えない」と記者会見で不快感を示していた。国会議員は毎日安倍さんと顔を合わせているので「国会議員の評価は正しい」とでも言いたいようだった。本当か。

私には私利私欲、大臣待望で安倍支持に回った人が多いのではないかと思える。麻生さんは自分が総理の時に石破さんから受けた仕打ちが頭にきているのだ。「石破だけはダメ」と選挙前から言っていた。

自民党議員も表向きは「内政に問題はあったが長期安定政権に期待」しているのだろうが私利私欲で群がっていたのではないか。

恐らく自民党議員も地元に帰れば支持者の意見は安倍不支持が多かったのではないか。国民の「民意」と国会議員の「私利私欲」とに大きなへだたりがあったのだ。

安倍さん「 驕れる者久しからず」だ。



2018年9月23日日曜日

世界は何処へ:トランプ大統領のやり方で国際問題が解決できるのか


新聞でも報道している「米国抜きで世界的問題が解決出来るのか」、トランプ大統領によりアメリカは何処へ向かおうとしているか。オバマ政権での世界のリーダーとしての約束(交渉)事を反故にしトランプ大統領は「米国第一」「保護主義」をかかげ外交に精を出すが孤立化が目立ってきた。

あらゆる分野で世界一の米国を抜きにして世界の問題が解決出来るのか。孤立化を進めるトランプの米国に取って代わろうと習主席の中国が世界に覇権をめぐらせ社会主義にとって中国の存在が大きい。

今まで新聞で報道されたトランプ大統領の言動を見ると

ユネスコ、国連人権理事会から脱退

イラン核合意から脱退
 北の金委員長が「非核化」で合意しても破棄するのではないかと疑っている。

パリ協定離脱
 ところが、米国の各州は地球温暖化対策に取り組んでいる。

UNRWAへの資金拠出停止

国連改革
 出張費用が高すぎるとか職員が多いと批判 負担金の未納で改革を訴えるか

TPP離脱
 一度は離脱を言っていたが米国に利点があれば復帰するとも言い出した。

G7,G20でも米国は孤立
 他の先進国首脳は米国の「保護主義」を批判、翻意させようとするもトランプ大統領には米国内での公約がある。安倍総理に同調を求めるがたしなめる格好に。

ところでトランプ大統領の「アメリカ第一」「保護主義」は世界に何を訴えてい
るのか。
「負担の平等化」
 地球温暖化対策、在留米軍の負担増要求

「目的達成にはオバマでは手ぬるい」
 イランの核合意から離脱

「アメリカの利益が害されている」
 日本、中国に対する貿易赤字問題、アメリカ企業の利益を吸い取っている

「中国の脅威」

 中国は世界の混乱に食い込み存在感を増している。中国は国威を過大に評価し米国に警戒感を与えていると習政権のやり方を批判する長老の考えも出て来た。2019年からは国連負担金は第2位、経済成長が続けば将来IMF本部が北京に変わるかも知れない。

ところが、中国の経済は厳しいのではないか。GDPは1000兆円ぐらい、
ところが債務は対GDP比260%で日本の246%よりわるい。中国はOE
CD見通しの経済成長率は他国を断トツに引き離し6.4%と見ている。

中国初の世界経済危機も心配されている。

一方、米国のトランプ大統領頼みの安倍外交はどうなるのか。孤立化を進める
トランプ外交に追随していても良いのか。トランプ外交頼みでお土産外交が我
が国でも防衛費の高騰を招いている。中国や北朝鮮の「国難」に対応するため
に国防費高騰の「国難」になっているのだ。

何を言い出し、何をやり出すか分からないトランプ頼りは危険だ。安倍外交の
アキレス腱になる。
 
あらゆる面で日本独自のパイプの構築が必要になるか。決して中国の覇権主義
に引っかかってはいけない。

今日(23日)もニュースで内閣改造、党役員人事関連のニュースが流れてい
る。政府、自民党筋の誰が流しているのか知らないが潰すためにアドバルーン
を上げる事も考えられるがアメリカと対峙する分野の閣僚として名前が挙がっ
ている。

外務大臣・河野さん、経済再生・茂木さん、経済産業・世耕さん、消費税、日
米経済懇談会・麻生さん? 防衛は? そして憲法改正は? 石破さんは入閣
はないと言うが統一地方選、参院選を考えると党役員人事で幹事長の可能性?

石破さんを支持した議員でも人気、信用回復にサプライズで小泉さん、小渕さ
んの入閣も考えられる。

8割の自民党議員が大臣待望で安倍さんを支持したが、ポストにありつけるの
は何人か。10月半ばから非安倍、反安倍が増え、国会運営もままならない結
果がまちうけているのだ。

2018年9月22日土曜日

米朝会談でのトランプ大統領の本音?


米朝会談でのトランプ大統領の本音は金委員長との交渉のチャンネルを確保しているだけで「非核化」など会談の内容は2の次ではないか。

中間選挙での手柄に朝鮮半島の平和、「非核化」核開発、ミサイル開発の放棄があるが、北の金委員長は先送り小出しで経済支援を得ようと企む。その証拠に終戦宣言が先だと言いだした。

でもそんな事はトランプ大統領はどうでも良いことだ。

トランプ大統領にとってはアメリカ本土が北の核ミサイルの攻撃を受けることを避けることにある。だから今の状況でもアメリカにとっては良いことなのだ。金委員長も言っている。「会談が継続されている間は安心して寝てください」と。

第1回目の米朝会談は「何だったのか」と思っていたら第2回目をやるらしい。先に行われた3回目の南北会談も具体的に2つの地名の施設を廃棄する案が出ているらしいが、それ以外にも多くの関連施設を持っているし「アメリカの相応の措置」も要求されている。

北は核保有は放棄しないのだ。

来月のトランプ大統領ー文大統領の会談が注目されるが文大統領には同胞で有り南北統一という思い入れがある。仲介者としての熱意がトランプ大統領に通じるか。

安倍政権がぶっ飛ぶ時は、憲法改正発議を強行した時?


民意をあまり反映していない政策を優先する安倍政権がぶっ飛ぶ時は憲法改正の発議を強行した時ではないか。とてもではないが理想的とは思えない安倍陣営の横暴さが目立った自民党総裁選が終わり、安倍さんが圧倒的多数(?)の支持を得たかに見えたが、それも自民党村という特殊な社会での出来事、永田町自民村を除く地方票では安倍55%に対して石破45%でメディアは石破善戦を伝える。

自民党内、識者は来年の参院選、統一地方選は「安倍さんの顔」では戦えないと言い出した。

一方、知ってか知らずか、勢いついた安倍総理は「いよいよ憲法改正を進める」と記者会見で見えを張った。

ちょうどその時、都知事の小池さんも記者会見を開き「わたしも憲法改正に賛成だが、今ではないでしょッ」と言い、地方票は客観的投票、最大の世論調査で地方の声を反映させている安倍さんが地方票55%しか取れなかったことを解説した。首都圏の知事だが地方自治体の長だ。正しい判断だろう。

安倍さんは憲法改正が認められたと思っているようだが憲法改正を党是とする自民党村の出来事でメディアの世論調査は「急がない」「反対」「安倍政権の下では憲法改正反対」と理由はいろいろだが憲法改正の優先順位は期待される政策の中では最下位なのだ。

無理して憲法改正をする時、憲法発議に衆参両院で2/3の賛成が必要になる。今のところ衆議院はOKでも参議院では自民党単独では無理なようだ。だとすると来年の参院選はどうなるのか。実施すると議席は確実に減らすだろう。

参院で議席を減らすことには議員自身も困るのだ。安倍さんも困るだろう。解決策はただ一つ、地方に人気のある石破さんを幹事長に据えることだが、無理だろう?

それとも衆参同日選挙に打って出るか。憲法改正を大上段に抱えての初めての総選挙だ。今までは憲法改正を争点にしなかったために自民党が有利だった。

どっち道選挙となると、安倍総理(安倍政権)は惨敗、ぶっ飛ぶだろう。安倍政権は総辞職し、自民党内でたらいまわしの政権交代が始まるのか。



2018年9月21日金曜日

今日の新聞を読んで(180):「一強の驕り」が安倍圧勝を逃す


20日の自民党総裁選は「安倍一強のおごり」が圧勝を逃した。安倍さんや陣営はこの結果を予想していただろうか。メディアは安倍さんの勝利より石破さんの善戦を一様に報じる。石破さんの獲得票254票が予想を大きく上回ったためだ。

あれだけの石破包囲網、陣営による石破潰しの報道を見るたびに石破さんの不利を誰でも予想する。おまけに石破さんが望んだ2人による政策討論も、それを嫌う安倍さんのスケジュール調整で体よくかわされる始末で多くの機会を石破さんは失うことになった。

安倍さんは現役総理の立場を生かし、災害地視察や東方経済ホーラム出席など外交でパフォーマンスを示せばメディアはそれを垂れ流す。一方の石破さんは地方行脚で地味な活動に専念する。

それでも少ないチャンスを生かしたのが石破支持の斎藤農水相の「圧力」発言だった。メディアは2人が生出演した情報番組でこの圧力問題を取り上げ安倍さんはヘラヘラと弁解するのがやっとだった。このシーンを見て「まずい」と思った議員は多いはずだ。

「わたしは至らない人間」「反省すべきは反省し」と殊勝なことを言ったが、何故か民主党代表選の時不利と伝えられた小沢さんが「変わらなければならないのは私自身」と発言し挽回し当選した例を思い出す。

「モリカケ」問題でも国民の80%が安倍さんの説明を納得していないと、安倍陣営が避けようとするモリカケ問題にテレビは果敢に挑んだ。メディアへの不当な攻撃を繰り返している安倍さんへの反撃か。

安倍さんが強調する「アベノミクス加速で成長促進」も地方や中小企業は置いてきぼりだ。ポスト安倍と言われた岸田さん、野田さんも「アベノミクスの見直し」に言及したが何故か、安倍支持に変更した。アベノミクス批判はどうなったのか。

石破さんが地方、中小企業を重視した地方創出に力を込めた。安倍さんも同じ事を言ったが6年間の地方創生政策をどう総括しているのか。
唐突な憲法改正審議促進は国会審議を軽視するもので、安倍改正草案もはっきりしない。石破さんとの違いは見えたがどっちの方向に進むのか。友党の公明党は「急がない」という。優先順位からも国民の民意とはかけ離れている。これも「一強の驕り」とみるのか。

今回の選挙で「安倍さんの顔」では参院選、統一地方選は戦えないと見た自民党員は多いはずだ。安倍さんはどう思っているのか。野党は待ち構えている。

何故、こうも安倍さんを「一強」に仕上げていったのか。

自分の政策を進めるために日銀総裁人事、内閣法制局長官人事、官僚人事には内閣人事局を通じて介入、理想的制度も安倍さんは自分のために悪用し関係者を恐れさせた。総理として質の悪い乱暴な安倍さんに多くの側近連中が群がり、私欲をあさり異論を唱える政敵を潰しにかかった。

段々安倍さんに刃向かう自民党議員は減ってきて安倍金太郎飴の一切れに成り下がった。自民党議員のほとんどが安倍金太郎飴の一切れか、「冷や飯食い」に追いやられた。

これじゃダメだと声を上げる議員も出て来た。

「自民党は民主政治を守る政党でなければならない」と時事放談で言った自民党で憲法改正案を審議する船田元さんは今回の選挙で白票を投じたと言うし、「自民党はいろんな意見が出る政党」と発言をしていた小泉進次郎さんは石破支持に回った。

「選挙は政策を修正する機会」と言っていたのも自民党議員だ。

自民党にも自浄作用があるのだ。

でも、安倍さん自身がどう修正していくかだ。安倍さんの性格からいきなり政権運営を修正するなど考えられない。「3年という期間限定」の安倍内閣だから求心力維持のため従来のやり方を一層強化するのではないか。側近連中も自分たちの権威が落ちることは耐えられないはずだ。

安倍さんの暴走を止めるのは参院選、統一地方選そして早まるかも知れない衆院選で国民の判断をつきつけなければならないのか。


73人の石破支持の議員の皆さん 「冷や飯食い」も良いじゃありませんか


73人の石破支持の永田町の自民国会議員の皆さん 選挙中に麻生さんが「冷や飯を食え」と言っていたが、その通りでいいじゃないですか。長くて安倍さんの任期の3年間だがそれよりも早まることが考えられるのだ。

20日の自民党総裁選で石破さん支持に回った自民党国会議員は当初の読みの50人を上回る73人になり、安倍陣営も驚くとともに自民党内で安倍さんへの不満が高まっている証拠だ。

麻生さんも「冷や飯を食え」と石破支持者へ言っていたが、「ポストはない」とけん制していたのだが、投開票後は「大勝ではなかった」とコメントしていた。

自民党安倍陣営は縁起を担ぎ最終日は秋葉原の駅前広場で陣取るし麻生さんと共に最後の街頭演説をしたが、会場は異常な雰囲気だったようだ。私も一度衆議院選挙でこの場所で取材したが、安倍反対の聴衆も多かった。

地方票で石破さんが頑張ったのは山形、茨城、群馬、富山、三重、鳥取、島根、高知、徳島、鹿児島で有名実力者や合区問題を抱える地方だ。

73人の中にどんな人が含まれているのかわからないが3年間の「冷や飯食い」
もいいじゃないか。その間にしっかり政策を勉強し次の国政選挙をめざし地元を固めるべきだ。その時がいつかはわからないが安倍政権が早い時期に求心力を失う可能性もあるのだ。

考えられる時期は、内閣改造、党役員人事で期待に応えてくれなかった安倍支持議員が反安倍に代わる時だ。来年の参議院選挙で惨敗したとき、憲法改正で大きな国民反対運動が立ち上がった時、アベノミクス、出口戦略で日本経済が混乱する時が考えられる。

安倍さんは今後の政策に対して自信を持っているようだが得意な外交も含めて
プラスになる要因はない。

参院選は安倍さんでは戦えないとみんな見ている。反安倍勢力を積極的に石破支持議員が応援することも考えられるが、勝てば安倍さんは自分の成果と「いいとこ取り」する。だからここは黙って動かないほうがいいのではないか。
衆議院解散も早まるだろう。当然に安倍政権は負け戦だ。憲法改正の発議もできなくなる。

目標を失った安倍さんは政権放り出し、自民党内の政権交代に出るかもしれない。そして岸田さんに禅譲して院政ということも考えられるが、石破さんが出てくれば禅譲など関係なくなる。

その時までに石破さんは仲間を増やすべきだ。20人ギリギリではおぼつかないが、派閥解消論者だから他派閥から批判が起きるだろう。

そんなことを考えると、人事も難しくなる。安倍さんは記者会見で「適材適所」を繰り返していたが多くの支持者を抱えた結果、ポスト不足は否めず期待に応えることは無理なのだ。

思い切って幹事長を石破さんに据え、地方をまとめて国政選挙に備えるべきではないか。

二階さんが留任というが今、中国は対米経済戦争で日本企業も中国から脱出する動きもあるが、二階さんは中国と怪しい関係も取り沙されている。そのとばっちりを受けると自民党のダメージは大きい。

安倍さんが求心力を失う日はそう遠くない。3年もかからないのではないか。それまでは地道に政策討論をし、地元の支持者を確保することだ。

「冷や飯食い」もいいじゃないか。支持者にチンしてもらえば「温かい飯」になる。

2018年9月20日木曜日

終わった自民党総裁選:安倍勝利でも勝ったのは誰? そして待っている参院選




安    倍
石    破
議 員 票
329票(82%)
 73票(18%)
党 員 票
224票(55%)
181票(45%)
   計
553票(70%)
254票(30%) 

自民党総裁選は終わり、下馬評通り安倍さんが勝利したが本当の勝者は誰だ?そして待っている参院選。あれほど安倍陣営からえげつない恫喝、圧力をかけられた選挙戦、包囲網を敷かれたにもかかわらず「正直 公平」をキャッチフレーズに石破さんが善戦した。

論戦を嫌がりスケジュールで妨害する安倍さんと戦う石破さんは大変だっただろう。終盤の民放テレビ出演での斎藤農水相の「圧力」発言では薄っぺらな安倍さんを映し出した。これで議員票が当初予測の50票から20票上積みされたのだろうか。

参院選を安倍さんでは戦えないとみた議員も多かったのだ。

3選を果たしても安倍さんの顔は冴えない。勝に勝ったがとてもではないがフェアーな選挙ではなかったのだ。「石破を潰す」とその気迫(?)がありありと伝わって来るニュースが流れていた。

今後3年は「期間限定」内閣で何かあれば即辞任の決断が必要になる。「モリカケ」問題、昭恵夫人との不祥事は消えることはないだろう。

安倍さんにとって「苦い勝利」は党員に「驕りに対する不満」があってのことだ。来る参院選では石破さんの存在が大きい。安倍さんでは戦えないのだ。

早速安倍さんは「いよいよ憲法改正をやる」という。自民党総裁選では民意とかけ離れている事が安倍さんには分かっていない。

更に政策にも問題が山積しているのだ。アベノミクス、出口戦略、2%物価目標、消費税増税、社会保障、少子化対策、地方創出、対北、対ロシア、日米経済戦争、どれを取ってもプラス要因は見当たらない。

内閣改造、党役員人事は82%と言う圧倒的多数の議員票を獲得した分、失望する議員は離れていくだろう。「適材適所」でお茶を濁していたが内閣の骨格は変えず、5派閥にポストを割り当てるのも大変だ。石破支持者にポストが廻る余裕はないが内閣の人気を考えるとそんな事は言っていられないだろう。

小泉さんは「武器を持たない選挙」と総裁選を評したが安倍さんはポストを持っているが、石破さんはポストを持っていない。石破支持が広がらない要因にそれがあるのだ。

「冷や飯を食え」と言っていた麻生さんも「大勝」とは言えないとコメントした。「安倍支持でもポストはないよ」と言っているのか。

後味に悪い総裁選だった。自民党議員は安倍金太郎飴の一切れで終わるのか。