2016年9月30日金曜日

豊洲市場地下空間の存在で検証報告:小池知事に立ちはだかる東京都役人の「お仕事」

豊洲市場地下空間の存在で都の「自己検証報告」を小池知事が記者会見で発表した。当然のことながら小池知事に立ちはだかる東京都役人の「お仕事」が明るみになっただけだ。

誰が言い出したか会議で石原元知事の発案を忖度しそれとなく決め、先に決めた方針を途中で変更出来ず、そのうちにズルズルと今に到った。これが官僚の「お仕事」の代表例で有り、彼らにとっては何ら不思議なことではないのだ。

これにより誰も犠牲になることなく、何事もなかったように時は過ぎていく。

通常ならそうなのだが、今回は自民都連、都庁を目の敵にする小池さんが知事選に立ち、都知事として登庁して来たのだ。

今日の記者会見を見て分かったこと。

(1)有害物質の基準値越えに驚いた
(2)都庁は伏魔殿と言っておれない
(3)歴代部署の引き継ぎがいい加減で責任感の欠如
(4)土木、建築の縦割り行政
(5)段階的に固まっていき、「何時、誰が」と示すのが難しい
(6)盛り土計画変更は連携不足で責任者特定出来ず

特に上げなくても分かっていることばかりだ。これじゃ都庁の役人の意識改革は出来ない。


どうなる東京オリンピック:「利権ファースト」から「都民ファースト}へ

IOC,JOC、組織委の「利権ファースト」から小池知事の「都民ファースト」へ揺れる東京オリンピック、あの開催地決定の「TOKYO」で浮き足立っていたシーンは何だったのか。

小池知事率いる「都政改革本部」が東京オリンピック組織委、計画に誰でも今まで考えていた指摘をした。

ボート、カヌー会場、水泳場、バレーボール競技場の変更を指摘した。既に工事や設計をやっている競技場だから波乱は必須だ。指摘事項は納得がいく。工事費は7倍に跳ね上がっているし、観客席だって多すぎる。期間が過ぎると75億円も掛けて減席すると言うから驚きだ。

予算も大幅に上昇している。役人のやることは「最初は小さく、後に大きく育てる」とよく言われるがとんでもない話だ。当初は7640億円と言っていたが、これは本体工事費だけという。付帯工事を入れるとこんなものでは終わらない。

1兆6000億円、6360億円を加えた2兆円から3兆円にもなるらしい。森さんは「1兆、2兆、3兆と豆腐を勘定するような不謹慎な考え」を牽制したが、組織委員会は社長、財務部長がいない無責任な会社組織のようなものらしい。

森さんは各競技団体に顔が利き、武藤さんは財務次官までやった人だからカネを持ってくることが出来るだろうと委員長、事務局長に付いたはずだ。それが利権あさりばかりではどうしようもない。

各施設、工事の落札率が99.9%という。これは完全に予算がばれていることだ。そういえば1回目の入札が不調に終わり、予算を上げて再度入札したら99.9%で落札したという。ゼネコンは顔なじみの企業ばかりだ。東京地検特捜部は何をしているのか。

メデイアの報道によると組織委員会60億円の財産の内東京都が97%を拠出しているので小池知事は組織委を「都の外郭団体」にし監視を強めようとしたら57億円を返金すると言いだした。東京都の監視を嫌がったのだ。
競技団体と贅を尽くした計画のずさんさは組織委員会の失態だ。森さん、武藤さんは引責辞任すべきではないか。

ボストンは開催地に名乗りを上げるのを回避したし、ローマは名乗り上げていた開催の意向を撤回するという。財政を圧迫するだけで経済的にもメリットが見いだせないのだ。1960年に開催したときの借金がまだ残っているというのだ。

「あっぱれ」と言うしかない。

JOC, IOC にせよ、長く役職に就いていると利権が絡んでくる。「アスリートファースト」で新しい人に席を譲るべきだがそうはさせないところに彼らの利権があるのだ。


あらゆる面でオリンピック憲章に反していないか。

2016年9月29日木曜日

1954年、忘れてはならない築地市場に放射能汚染マグロ457トン投棄

展示場外の第五福竜丸のエンジン展示
右上奥に「マグロ塚」が見える
2011年9月撮影
あの1954年3月、米国がビキニ環礁で水爆実験をやった時、被爆した第五福竜丸などが水揚げした放射能汚染マグロなどが457トンも築地市場の地下に投棄されているのだ。不衛生な施設になり豊洲市場に移転を考えていたが、その豊洲で不正事件が目白押しで延期になった。

週刊新潮10月6日号に「バカな話が多すぎる 「豊洲のバンドラ」10の疑問」の記事の中に「築地場内のどこかに「原爆マグロ」3本が埋まっている」が目についた。

それによると、場内には人々の記憶から忘れ去られた「負の遺産」が潜んでいる。場内のどこかに眠る「原爆マグロ」の存在だと、1954年3月のビキニ環礁での水爆実験で第五福竜丸が被爆、船から水揚げされたマグロ、サメなど2トンから基準値を超える放射能が検出されセリは不成立でマグロの値段は大暴落、マグロ3本とサメ28本が築地市場内に埋められたというのだ。

有害物質が基準値以下の豊洲の地下水より行方知れずの原爆マグロの方が心配ではないかと結んでいる。投棄が予想された場所で工事をしても形跡が見つからず、場所が特定出来ないのだ。

私も2011,13年の2回、第五福竜丸展示場を取材しブログに「忘れてはならない第五福竜丸被爆事件」yamotojapan.blogspot.com/2011/09/blog-post_18.htmlを掲載した。

展示場外に「マグロ塚」が設置されていた。確か説明文に「乗組員がマグロ塚をつくる会を設置し全国から募金を集めた。2000年に設置しようとしたが、築地市場が整備中であったためにこの場所に建てたと記されていた。

その時、汚染マグロは457トンで、築地市場の地下深くに投棄されたという。マグロ3本、サメ28本の話ではない。

当時は3月から5月にかけて日本中で放射能雨が降り、京都では8万カウンターを記録したという。京都でも原爆マグロが見つかり市場は大騒ぎ、恐る恐る放射能検査をしたという。

大阪では風評被害が広がり、打ち消しに必死だったという。放射能物質には半減期がそれぞれ異なり27種の物質が今どうなっているのかは分からない。


豊洲も危ない、築地も不衛生では食品の安全をどう守れば良いのか。小池都知事に任せるのは余りにも過酷 ではないか。
第五福竜丸展示場

2016年9月28日水曜日

クリントンvsトランプのテレビ討論会:嫌われ者同士だが日本への影響が大か

勝ったのはどっち 朝日新聞 2016.9.28
2016米大統領選でのクリントンさんvsトランプさんのテレビ討論会のニュースを見て、嫌われ者同士の一騎打ちとなったが、クリントンさん優勢のように見えるが、トランプさんも「勝った」と主張、どちらにせよ日本への影響は大きく動向に注目だ。

私たちには選挙権はないが、成り行きに大きく影響されることは確かだ。エスタブリッシュメントのクリントンさんには「もう飽き飽き」との感が強いが、トランプさんは大富豪でありながら格差など、米国が抱えている社会現象に切り込もうとしている。大富豪(?)でなかったらもっと支持を得たのではないか。

「強いアメリカ」、「アメリカNO1」を目指すのは当たり前のことだが、米国には「世界の警察官」をやめたという考えもあるだろうが「世界のアメリカ」の考えは依然として存在する。

それに対して、中国が反抗しているしロシアも「自由主義vs社会主義」の構図で動いている。

今回のテレビ討論をニュースで見ていると、予め特訓したらしくクリントンさんに安定感が感じられる。一方トランプさんは今までの強気の発言、相手を罵倒する発言は控えた。

そのため世論調査ではクリントンさん優勢だが、トランプ陣営も「勝った」と思っているようだ。先にはニューヨークタイムズがクリントン支持の記事を配信した。

でも、どちらがアメリカ大統領になったとしても日本への影響は大きい。

日本はTPPへ主導的立場を鮮明にしているが両候補ともに反対を宣言している。トランプさんに言わせれば米国の製造業に打撃だという。日米安保もクリントンさんは常識的発言だが、トランプさんは駐留費を全額負担させるという。

何時までももやもやしている日米安保をどうするか、見直すチャンスにもなるのではないか。


2016年9月27日火曜日

安倍首相・所信表明演説を読んで:「非正規」という言葉を一掃? ついでにアベノミクスも

27日の新聞で安倍総理の所信表明演説を読んでみた。この国から「非正規」という言葉を一掃しようという。良い決意だが「アベノミクス」という言葉も一掃してほしい。安倍政権の経済政策をアベノミクスで誤魔化されている。

事業規模28兆円の経済対策で内需を拡大し、アベノミクスを加速し、念願の脱デフレで「経済の好循環」を目指すという。もう何年、同じ事を言っているのか。

三本の矢、新三本の矢、地方創生、一億総活躍、働き方改革そして「未来への架け橋」ときた。三本の矢も一本一本は折れ破綻しているが、三本の矢を束ねて使わなかったからだと経済財政諮問会議で民間議員が言っていた。新三本の矢、G7版三本の矢もパットしない。

2020年財政健全化を目指すというが、アベノミクスの果実を優先順位を付け社会保障を充実化するという。常に根幹にアベノミクスという破綻した経済政策があるのだ。3%の成長率をもってしてもプライマリーバランスは維持できないのだ。

この国から「非正規」という言葉を一掃しようという。働き方改革、同一労働同一賃金、一億層活躍で非正規労働から正規労働へ方向転換できるのか。

言ってみれば、グローバリズムを止め、日本式経営を取り戻す必要があるが、出来るのか。

所信表明の「はじめ」に、「世界一暮らしやすい国」、「世界一信頼される国」を目指し新たなスタートを切ろうという。「世界の中心で輝く国」とは以前にも言っていたことだ。どう検証しているのか。

そして、最後は何時もの通り「憲法改正」を目指そうという。今度は「未来への架け橋」としてだ。選挙戦では憲法改正を封印し、野党の弱みにつけ込んで勝ったと思ったらそれ見たことか「憲法改正」だ。

噓つき内閣には改めて驚く。

更に今回は北朝鮮並みの労働党大会を見ているようだった。海保、自衛隊、警察の働きに敬意を表して安倍総理は起立と拍手を求めたのだ。自民党の全員が起立し拍手したのかと思ってみていたら、船田さん、額田さん、河村さんら後部座席に座っている実力者は応じていなかった。良心が働いたのだろう。


こんなことがいつまで続くのか。

安倍首相の求めに応じ起立して拍手する自民党議員達
テレビ朝日 モーニングショーより
2016.9.27

2016年9月26日月曜日

正しい政治は情報公開から:小池知事の記者会見は情報公開か、劇場型か

正しい政治は情報公開から始まると思うが、小池都知事の記者会見は情報公開なのか、劇場型なのか。どちら側に立つかによって小池都政の評価が変わってくる。

26日の新聞で月刊誌の広告に小池知事が豊洲問題で真相究明しようとしているのを劇場型と批判していることが分かった。

私は今のところは、情報公開と思うが記者会見での記者の質問は劇場型に持って行きたそうなので心配だ。

劇場型政治と言えば、古くは小泉劇場、新しくは橋下劇場ではないか。「反対は抵抗勢力」と煽り反対意見を封じる反民主的政治をメデイアと煽った。橋下さんは大阪府知事、大阪市長時代に毎日記者会見し、大阪に関係ないことまでコメントしメデイアに重宝された。

これらはメデイアが悪のりした政治だった。

他の府県の知事とは打って変わって国民の前に姿を現す機会の多い東京都知事はどうなのか。

石原さんは、「国がやらないから東京都がやる」と言って排ガス規制をやったし標準外課税、新銀行東京、そして尖閣諸島の東京都買い入れ発想は国民の喝采を受けたが、排ガス規制以外はパットしなかった。

メデイアも変な質問をすると逆に攻撃されるので劇場型までは持って行けなかった。

猪瀬さんは、評価される以前に政治とカネで失脚した。あの総務委員会で5000万円の札束がバッグに入るかどうかの質問は、メデイアの好む劇場型だった。

舛添さんはどうか。海外大名旅行、ちまちました「政治とカネ」の疑惑にメデイアは終日報道した。情報公開よりも劇場型になってしまった。最後は無責任な引責辞任になり、何一つ問題解決には到らなかった。
小池さんはどうか。今、喫緊の課題が山積している。豊洲移転問題、東京オリンピック、東京都議会、小池新党など記者会見での質問は多義に渡っており情報公開が求められている。

今のところ情報公開をやっていると思うが、メデイアの質問は「敵は誰か」と劇場型に持って行きたいようだ。


小池さんはメデイアの誘導に乗らず、情報公開に徹してほしいと思う。

2016年9月25日日曜日

豊洲市場地下空間設計の怪:設計担当のゼネコンの打ち合わせ議事録から突破を

築地市場に掲げられた東中労の行政を批判する看板
2016.8.31
豊洲市場での地下空間設計を誰が発案、承認したのかが問題になり、役人の調査に小池知事は「甘甘調査」と批判し月末までの再調査を指示したが、役人は知っているはずだ。ゼネコンの設計担当者との打ち合わせ議事録を見れば末端に近い担当者の名前が分かる。それを突破口に上にたどれば容易に該当者が分かるはずだ。

ゼネコンは発注者との打ち合わせ議事録は必ず保管している。疑義が生じれば議事録から判断するためだ。責任問題にも発展する可能性があるからだ。

一方、都の担当者は縦割り社会だから豊洲市場担当者→部課長→中央市場長→副知事→知事となる。横割りであれば責任者捜しも広がるだろうがその心配はないのだ。

都の担当者も自分で勝手にそういう判断をすることはない。上層部の誰かの支持、承認があったはずだ。

議会関係者も当然に絡んでくる。これほど大きな事業に無関係と言うことはない。議会での質問がなかったはずがない。誰か権利者が動いたのか、本当に都が噓の答弁を繰り返していたと言うことか。

今回明らかになった数々の不正で石原さんは「都庁は伏魔殿、騙された」と言い、舛添さんもスムーズに通してしまった。

ところが、小池さんは豊洲市場の問題を把握していたことになる。何故か。都知事選で情報が小池サイドに持ち込まれていたのだろう。都庁か都議会ではしれていた不正情報が明るみに出たことになる。

どうしてもっと早く、明らかにならなかったのか。こう言うことは都政担当の記者連中であれば知っていたはずだ。

石原さんを選んだ都民、都議会議員、都政担当のメデイアを含んだ悪の連中のしでかした取り返しの付かない不正行為になった。

この築地市場移転問題はいろんな問題を含んでいるようだ。先日築地市場に言ったとき、移転に反対する東中労の看板に「公約破り、裏切り行政の横暴と欺瞞を断じて許さない」と言う。

役人もこの移転にかなりの噓をついているのだろう。容易に想像が付く。

解説する日が本当に来るのか
2016.7.17




2016年9月24日土曜日

ローマ市長、東京都知事、インドネシア海洋・水産相に見る:リーダーはやっぱり女性が良いか

メデイアの報道するローマ市長のビルジニア・ラッジさん、東京都知事の小池さん、インドネシア海洋・水産相のスシ・ブジアストウテイさんを見ていると、やっぱりリーダーは女性がいいかという気になる。日銀総裁も黒田さんでなく、白井さんが良かったのではないか。

ローマ市長は、2014年夏の五輪招致に反対し立候補を取り下げる英断を下した。今、五輪はカネがかかり財政を圧迫すると言うことでボストンなども立候補を回避した。東京オリンピック関連のニュースを見ていると底なしの予算が見えてくる。

ローマ市長の立候補取り下げの理由も良い。1960年の開催時の借金も残っているのにこれ以上市民や国民の借金を増やせないと言うし、市内に大量のセメントを流し込み、五輪関連で建設した施設は市民の生活に無関係と言い放った。あっぱれだ。森さん始め組織委員会の人たちに聞かせたいものだ。

小池知事も頑張っている。次々に不正が飛び出す豊洲市場問題は原因究明が不足と言うことで更なる検証と報告を求めた。「何時、誰が」が欠けていたのだ。役人は仲間の悪事を晒したくない。一方、小池さんは情報公開、都政の透明化を追求している。役人の意識改革の一環になればと期待しているのだ。

一時はどうなるかと思っていたが、小池さんも頑張っているではないか。男性の知事だったらこうはいかないだろう。

インドネシアの海洋・水産相もあっぱれだ。中国の違法漁船を取り締まるために日本と協力すると言うが、以前違法な中国漁船を「見せしめ」に爆破したのだ。

中国違法漁船対策で日本と協力すると言うが、日本が腰砕けの姿勢を見せては元も子もない。

民進党代表になった蓮舫さんはどうか。挙党一致で掲げたはずの野田幹事長は評判が悪い。あの安倍総裁との党首討論で「明後日、解散します」と啖呵を切ったが、結果は大敗北で多くの仲間を失った張本人だという。
私は野田さんを「前へ進める政治」が出来る政治家と思っていたがそうはいかなかった。

元社会党の党首で「山は動いた」と言った女性党首(名前をど忘れした)、社民党になっての福島さんと女性が党首に付いたが落ち目の党運を挽回することは出来なかった。

そういえば、日銀総裁も黒田さんでなく女性総裁が良かったのではないか。黒田さんではどうしても政権側に付き冷静な判断が鈍ることになる。審議員だったが任期満了で交代した女性の白井さんだったら状況は変わっていたのではないか。

国民の半分は女性だ。女性活躍社会と言って女性が重用されている嫌いはあるが、しっかりした女性リーダーを選べば政治も替わってくる。そんな気がしてならない。

ところでアメリカ大統領選での民主党クリントンさん、共和党トランプさんはどうか。クリントンさんが大統領になれば米国では初となるが、吉と出るか。







2016年9月23日金曜日

豊洲問題の悪事の根源は、石原さんを知事に選んだ都民の責任では

あろうはずがない地下空間、地下水質、設計変更など次々に吹き出す豊洲市場問題の根源は、その発信力に期待して石原さんを選んだ都民の責任ではないか。石原さんがしっかり都政をやっていると思っていたが、週に2日しか登庁せず後は、特別秘書や側近を送り込んだ副知事が実務に当たっていたことになる。

「専門家ではない」「市場長に聞け」と責任を回避していたが、メデイアの追求にやっと謝罪文を公開した。質問は受け付けないらしい。秘書から副知事になった「浜渦に聞け」とも言う。

その浜渦さんがテレビのインタビューに答えたという。経緯は東京都が東京ガスの跡地である豊洲を購入したがっていたが、今まで交渉に当たっていた副知事では埒が行かず、石原さんが浜渦さんに「お前がやれ」と指示したそうだ。浜渦さんは今まで嫌がっていた東京ガスを交渉のテーブルに着けたまでだという。後は都職員のせいにした。

こんな大きな事業に知事が係わっていなかったとは驚きだ。勿論、知事が盛り土の代わりに地下空間を作ったなんて知っていたかどうか。「盛り土の代わりにコンクリート製の箱を積み上げる案を検討しろ」と指示したのは石原さんだったのだから最後まで気にすべき事案だったのではないか。

石原さんの都政への業績というとデイーゼル車の排ガス規制、大儲けしている銀行への標準外課税、新銀行東京、尖閣諸島を都有地として買い上げると騒いだこともあったが、成果として残った排ガス規制だけだ。

他の自治体の知事がテレビに登場することはなく、コツコツ自治体の政治に取り組んでいるのに何故、東京都知事に目立つ行動があるのだ。定期会見は他の知事でもやっていると思うが、石原さんはメデイアにとって面白いニュースになるからだろうか。

橋下さんが大阪府知事、大阪市長をやっていたとき毎日テレビの画面に出てコメントしていたが、松井さんに替わってからは「おおさか維新の会」の代表として以外は現れなくなった。石原さんも橋下さんもメデイアにとってはニュースをもらえる貴重な存在だったのだ。

カリスマ性があり、発信力もあり、知名度のある石原さんを特に知事に選んだ都民の責任は大きい。メデイアだってその恩恵を受けていたのではないか。


2016年9月22日木曜日

日銀の金融緩和の「総括的な検証」:忘れていないか、黒田総裁、岩田副総裁に責任辞任を

日銀の政策決定会合は予想通りの量的緩和の縮小はなかった。今まで3年半の日銀の異次元の金融緩和策を「総括的に検証」すると大見得を切ったが、縮小すれば安倍政権の経済政策は破綻したことになり政権運営は苦しくなる。

でも日銀が忘れていることがある。黒田総裁、岩田副総裁の責任を取っての辞任だ。

「2年程度で2%の物価安定目標達成」は黒田総裁、岩田副総裁の就任時の自信に満ちた発言だった。岩田副総裁は「達成出来なければ潔く辞任する。言い訳はしない」と言った。でも今は世界経済が云々と言い訳ばかりして副総裁の座に留まろうとする。

如何に学者出身とは言え、いい加減な男だ。3年半の約束が守れない男に今後の政策に期待出来るか。大学に帰って間違った金融政策を学生に教えたらどうか。その方が害がない。

メデイアは、日銀は「量」から「金利」へ、政策の軸足を変えたという。2%の物価安定目標の達成時期を「出来るだけ早く」とした。達成時期を限定することには以前から政策委員の一人である木内委員が反対していた。何時も反対多数で否定されていたのだ。

新しくは満期10年の国債の利回りである長期金利を「ゼロ」にした。金融政策の目標に加えたのだ。長期金利は長期資金の需要と供給のバランスにより決まるはずだが、ここに日銀が介入するというのだ。

素人にはよく分からないが、いままでの量的緩和政策も長期金利を低めに維持して企業が投資しやすい環境を作ると言うことではなかったのか。

でも企業家は言っていた。金利が低くても投資する目標が見つからないと言うのだ。需要が出てくれば借金してでも投資するというのだ。

日銀の今回の決定をエコノミストや経済学者はいろんな見方をしている。「量」を増やせという者もいれば限界が来ている、政策を見直せという者もいる。期待感ばかり煽っていても切りがない。
取り敢えずは岩田副総裁が辞任することではないか。そこで市場がどう動くか。こんな事では、白川元総裁の方が良かったのではないか。

白川さんも急激ではなく緩和な量的緩和をしていた。「取り敢えずは1%の物価目標を目指し、それが達成出来たらその上を目指す」と言っていたはずだ。黒田総裁が就任する前からマネタリーベースは他国に比べて高かった。それは量的緩和を進めていたからだ。

出来るだけ早くリフレ派は引っ込んで、非伝統的金融政策は止めるべきだ。金融政策は物価の安定を目指すための政策であり、安倍政権をバックアップするための政策ではない。

今、自民党は安倍政権の延命を目的に総裁任期延長を模索している。2020年まで、こんなゴタゴタが続くのかと思えばゾッとしないか。


2016年9月20日火曜日

今日の新聞を読んで(26):「お年寄りと呼ばないで」に同感だ

讀賣新聞 2016.9.19
私も「65歳以上」で年寄り、高齢者の仲間入りだが、「年寄り、高齢者と呼ばないで」には本当にそう思う。孫を連れて保育園に行くと「○○のおじいちゃん」と呼ばれる。以前、高速道をスピード違反でオービスに捕まったとき、警察から出頭の依頼があったとき「年齢より若く見えますよ。良く写っています」と言われたときは「嬉しさと怒り」が交差した。

新聞報道によると、日本の高齢化のスピードが速いと言う。65歳以上の高齢者が3461万人になり全人口の27%になると言い、内女性は30%を少し越えた。高齢化のスピードもイタリア6.2ポイント、ドイツ6ポイントに比べ日本は2倍の12.7ポイントの増加だという。

でも65歳以上を一様に高齢者と言うには実感が伴わないのは当然だ。元気な人はたくさんいる。だから70,75歳に基準を上げろという。

年寄り、高齢者というと「常に足手まとい、お荷物」とみられがちだ。医療費高騰で社会保障費関連も40兆円を超えた。地震津波、洪水などの災害時は避難を手伝ってもらわなければならない。高齢者対策で何時も避難計画が停滞する。若い人が犠牲になることもあるらしい。

でも「面倒を見られる」から「面倒を見る」側に立つ人もいるのだ。

地元自治会の防災訓練に出でみたが、活躍する人は高齢者だ。消防組織の幹部も65歳だという。マンションが建つが若い人は参加しない。震災時には、救援物質は自治会単位で配られるが高齢者で役目が果たせるのか。

マンションがドンドン建つが、入居する人は若い。何も分からない若い人が管理組合、理事会の役員になるから「管理会社お任せ」でマンション運営に支障を来している。経験を積んだ高齢者の知恵が必要なのだ。

町筋をきれいにしようとするのはお年寄りだ。毎朝、家のまわりを掃除する。小学校へ登校する子どもには「おはよう」と声を掛ける。子どもは「おはようございます」と返す。

町を歩いていると、コンビニやスーパーの買い物袋を下げたお年寄りを見かける。サッサと歩いている人もいれば、塀により沿ったり、公園のベンチで休む人もいる。でも外に出る元気があるのだ。

そういうお年寄りの姿を見ると、自分はどうなるのだろうと何時も感じる。
東京都大田区でも買い物難民の問題はある。スーパーは遠い。軽トラでの移動販売に頼る人もいる。遠い田舎で僻地の話ではないのだ。

医者に行けば年寄りばかり。整形外科などはリハビリで繁盛している。窓口支払いが1割負担だと100円で済むが、医療費を考えると1000円になる。高齢者も考え直さなければと思う。私も3割→1割→3割と窓口負担に惑わされた。

公園でラジオ体操し、朝早くから散歩するのも高齢者だ。まだまだ高齢者が生かされる社会を作らなければと思う。

どこかの自治体で高齢者と言う言葉を辞めて「長寿課」にした記事を昔読んだことがある。

社会保障、高齢者、お年寄りというと何か「憂鬱さ」を感じるが、仕方ないことなのか。


余り家族や他人の手を煩わせない生活に心がけなければならない。願うは「ピンピンコロリ」だ。

2016年9月18日日曜日

豊洲市場・地下空間の水質:示せ、豊洲周辺部の地下水水質との比較を

2016.9.18 讀賣新聞
豊洲市場の地下空間の地下水水質が示されたがヒ素、六価クロムで基準値はクリアーしているが検出されたという。でも「問題なし」の判断だ。一方ベンゼンは当初4万倍を超える濃度と言われていたが、今回は検出せず。ところが大気中への揮発が心配され、地下空間の濃度を観測しているらしい。

当然、地下空間下の汚染土壌は取り去ったのだから検出されたら手抜き工事になる。

ところで今回の報告は豊洲周辺部の地下水水質との比較が示されていない。周辺部の地下水にヒ素や六価クロムが検出できなかったら豊洲市場の地下水は汚染されていることになる。

又、テレビで報道されていた地下水のpHが強アルカリであったが、今回の項目には含まれていない。どうしてか。又、人為的汚染の指標でもある硝酸値、亜硝酸値も含まれていない。

塩素イオンを測れば海水との関係も分かって来る。

これまでの結果からは、「地下水質に問題なし」と言うことで「盛り土とコンクリート空間との安全性の比較」になるのか。



2016年9月17日土曜日

豊洲市場の地下空間の怪:知事の意向を忖度し都職員、都議会が工作?

豊洲市場の地下空間の謎は、石原元知事の証言で明確になったかと思ったら、再度証言を訂正した結果、都知事の意向を忖度した都職員、利権がらみの都議会議員による工作?の疑いが出て来た。

テレビ報道で、石原元知事が最後の証言をし、海洋工学の専門家(?)からコンクリートの箱の情報を聞き職員の特別な会合である昼食会で「考えたらどうか」と話したが、その後なんの報告も聞いていないと言うことだった。

では、あの時の石原さんの記者会見、元市場長の「石原さんから検討を指示された」「それはダメです」と返答した発言は何だったのか。

石原さんの意向を忖度した都職員、利権に絡んだ都議会が専門家会議、技術会議を無視した強行に及んだのではないか。石原さんは「自分は専門家ではない」と発言に対する責任逃れを図っていた。

でもカリスマ知事と言われ、資金の豊富な東京都だ「何をやっても不思議ではない」と思われる。

しかも石原さんは週に2回ほどしか登庁していないと言うことだった。後は秘書などを副知事とか特別職に任じて都政を推進していた。

当時の市場長は「出来ない」と石原さんに答えたと言うが、石原さんは誰も報告しなかったという。知事が直接指示したことに何ら返答しなかったことに不自然さを覚える。

巨大な都の組織だ。石原さんは昨日まで「都は伏魔殿」と言っていた。誰が利権がらみで何をするか分からない。

これだけの事業だ。事業費も高額になる。何故、都議会が釈明しないのか。場合によっては都議会の背任行為になるのではないか。直ぐ思いつくのがドンと言われる内田議員が都職員と都議会を牛耳って悪事を繰り返した疑いだ。

人気タレント知事は仕事をしない。当然に都と議会を調整する人間が必要になる。調整役、潤滑油として活躍出来たのだ。
何を思ったのか、専門家会議を再稼働させ盛り土を提言しながらしていなかった現状を再評価するという。 条件が崩れているので再評価し提言を出すと言うことらしい。

又、地下水の水質検査結果が発表された。ヒ素、六価クロムは検出されたが基準値を遙かに下回っている。ベンゼンは未検出だが空間に揮発しているのではないかと測定するらしい。

でも安心は出来ない。広大な敷地のどこにどういう物質が、どのくらい存在していたのか。その有害物質を取り去ったときの状況と比較しなければならない。
地下空間と言っても有害物質は取り去られているし、盛り土しなかっただけなら検出などするはずがない。

でも豊洲周辺での土壌、地下水に比べて、今の地下空間の湧水のヒ素、六価クロムの微量の検出があったと言うことは汚染されていることになる。更に地下水のpHが強アルカリ性だったことに触れていない。


専門家がどういう提言をするか、注目だ。

2016年9月16日金曜日

蓮舫さん、民進党が政党支持率第2位ではダメなんですが、改善しますか

民進党本部 どこへ行くのか
代表が替わっても党内事情は変わらず
蓮舫さんが民進党初の女性代表になったが政党支持率はどうなるか。民進党が第2位ではダメなんですが、蓮舫さんで改善するとは思えない。今はやりの女性旋風に党員、サポーターは掛けたのだろうが、そう甘くはない。

私は当初「蓮舫さんに理由なき負けなし、前原さんに理由なき勝ちあり」の記事を書いたが、蓮舫さんが勝った。過去に国籍問題で騒がれていたことを覚えていたので負けるだろうと考えていたのだ。

民進党サポーター、議員はそれでも蓮舫さんに掛けたことになる。

反対から「提案力」と力説した。確かに国会審議でも自民党、政府から「反対でなく、対案を出せ」と追求されていた。その度に「対案はあるのだが・・」と口を濁すが党内事情で提出出来ないのだ。

でも、女性代表で騒いでいるのは、党員の一部、サポーター、メデイアだけではないか。選挙にでもなれば新しい玉が見つかるのか。

党の要職に、野田さん、細野さん、枝野さん、玄葉さんなど民主党政権時に要職に就いた連中の名が上がるが、テレビニュースを見てがっかりした。私は野田元首相を買っているが、党内では反対も多いようだ。

上がらないのは、小沢さん、鳩山さん、菅さん等だ。いずれも過去の政治家になった。

党内、保守派、リベラル派、中間派が候補者3人に入り乱れての主導権争いをやった。憲法改正、TPPなど重要政策では、またまた物議を交わしそうだ。面白そうと言うより「又か」という感じだろう。


2016年9月15日木曜日

豊洲市場の闇の地下空間:関係者の誰も思い出せない謎

豊洲新市場の盛り土をやっていなかったためにできた闇の地下空間について、関係者の誰もが本当に思い出せないのか。石原元知事は「騙された」という。「知らない」「分からない」「後で」のコメントは、知っていそうで知らないと言っているようにも思える。

東京ガスの跡地と言うことでベンゼン、有機塩素化合物などによる土壌汚染は、当時世間でもニュースになっていたので覚えている。基準値に比べ相当高水準の内容だった。

当時、土壌汚染の浄化法がいろいろ開発されていたが、大規模な場合は掘り起こし、新しい土を埋め戻す方法が主流だったと思う。豊洲もその方法を採用したのだろう。

専門家会議を設置して検討されたのは当然として、その後新たに技術会議を設置し何かを検討したらしい。情報番組ではこの技術会議で闇の地下空間が検討されたと言うが、記録が見つからないようだ。

これほど騒がれれば知ってる職員が隠すことも考えられる。後は、良心に絶えかねて年配の研究者か職員が白状することもある。

テレビの情報番組で共産党議員が都職員と問題の地下空間に入り、調査する映像を見ることが出来た。

確かに地下水(?)が貯まっているが、「変な臭いがする」という声が聞こえた。揮発性の化合物でも貯まっていたのか。

共産党員がボトルに採水すると、職員が「東京都のものだ。勝手にとるな」と警告していたのには驚く。議員には調査権があるのではないか。分かったことは地下水は強いアルカリ性だった。打設したばかりのコンクリートであれば接触した水はアルカリ性だが、ここは既に時間が経っている。コンクリート打設床の一部に四角な開口部があるが、ここは地下水がわいてくるところ。

私の住んでいる東京都大田区の呑川の河川底にもこう言う場所がある。

コンクリートの地下空間だから地下水位が上がれば駆体が浮く事故につながる。それを防止するための水抜きだ。

ここに貯まった地下水のpHが9程度のアルカリ性だ。更に深いところに石灰などのアルカリ物質が埋まっているのか。

それ以外の箇所でも地下水が貯まっている。どこからか水が指しているのだろうが、よく調べる必要がある。

埋め戻ししない理由にこの地下空間をターレなどの駐車に使うという案も出たようだ。でもどうやって地下空間に出入りしようとしたのか。

それにしてもこの闇空間が見つかったことで、移転推進派の人間まで慎重論を吐くようになった。豊洲は泥沼に入り込んでいく。解体、道路工事が出来なければ東京オリンピックに支障を来す事態になってきた。

この開発も途中から東京オリンピックが絡む事業計画になり、大規模開発で国会議員、都議会議員、ゼネコン、デベロッパーなど利権者が群がり、都職員と組んで不正な開発事業に変身していったのではないか。


小池都知事も大変な決断を迫られる時が来ようとしている。

物価は日銀に味方せず、誰のための日銀か

誰のために日銀か
今年7月の消費者物価の伸びは-0.5%、2年で2%の物価安定目標を掲げたが物価は日銀に味方せず、一体誰のための日銀か。量的・質的金融緩和も日銀総裁を更迭しての政治介入で強行し、一時円安、株高で企業業績は改善したが長続きしない。アベノミクスに経済的立証に欠けているのだ。 

日銀の仕事は物価の安定という。どうして2%へ急ぐのか、2%になれば私たちの生活が良くなる補償でもあるのか。一方、今は低率で安定しているのではないか。

日銀の2%物価安定目標に味方せず足を引っ張っているのが、原油価格、増税、欧州経済不安、FRBの利上げタイミング、どれをとってみてもアベノミクスでどうなるものでもない。

でも今のところ日銀の味方は安倍政権だ。政権を揺さぶるような政策変更は出来っこない。9月9日、黒田総裁は安倍総理と会談したという。来る金融政策決定会合で今までの量的・質的金融緩和の成果について総合的な検証を控えて何かしら生臭さを感じる。

「緩和縮小という政策変更はない」と約束したのだろうか。黒田総裁になったときから日銀の独立性はなくなっている。

日銀は国民のためにあるではない。

経済界、金融界から辛辣な要望も出て来た。マイナス金利で地方銀行は経営悪化を来していると言うし、「これ以上の金融緩和が本当にいいかどうか」(三村日商会頭)と疑問を投げかける。

これ以上金融政策で介入すると市場原理、「神の見えざる手」はどうなるのか。市場経済をぶっつぶす事にならないか。

今回はどうしたことか、日銀幹部が市場と対話路線に転じた。「サプライズから対話へ」、日銀の方針は変わったようだが、今までのようなサプライズはなさそうだし、市場と対話することにより批判、決定会合後のショックを弱めるためだろう。

日銀が安倍政権のためにあるのなら、もう決定会合での政策は決まっているはずだ。

2016年9月14日水曜日

13日、千葉県北西部地震、茨城県南部地震、続く地震に首都圏は

千葉県北西部地震、埼玉県南部地震の震源域を
tenki.jpの地震情報にプロットした。
埼玉県南部地震は柳瀬川断層帯及びその付近で
発生している。この断層が動けばM8クラス、江戸川区
から市川市に伸びる活断層にもつながる?
13日、8時30分千葉県北西部地震(4.1)、19時12分埼玉県南部地震(M4.8)と我が家のテレビが大きく揺れ、しばらく揺れが続いた。揺れが強いと首都圏直下地震との関連が気に掛かる。

急いで、気象庁の地震情報を見た。千葉県北西部地震はM4.1,震度2,埼玉県南部地震はM4.8,震度3でいずれも深さは深い。

いつものようにtenki.jpで両地震の震源をプロットしてみた。

千葉県北西部地震は2015年8月から今年の9月現在までM3~4の規模が20回発生、多発地域である。

一方の埼玉県南部地震は2012年4月~現在まで20回、規模はM3~4.8で頻度は少ないが、ここは関東平野北西縁断層帯のうち綾瀬川断層帯(想定も含め)が走っているところで、深谷断層も入れると長さ120km、最大地震規模はM8が想定されている。

これが東京都江戸川区~千葉県市川市行徳を走る活断層につながっているという予測も出ている。

首都圏も注意しなければならない周辺の震源域なのだ。


2016年9月12日月曜日

豊洲・盛り土問題:市場で吹き出す数々の不正、混迷する中央市場

またまた、土壌汚染対策での不正が吹き出し、混迷する中央卸売市場の様相を呈してきた。小池知事は都側の説明の不備を認めるが、都職員は言い訳ばかりで責任の所在が分からない。

移転反対派は一旦安堵の姿勢だが、小池知事の決断に猛反発していた移転推進派の会長もあきらめしかない状況だ。

土壌汚染対策で建物下は盛り土する計画だったが、何を思ったのか盛り土せず空間のまま、建物下のコンクリート厚みを厚くすることで対応したらしい。専門家会議の方針は盛り土だったが、計画変更を専門家会議に図っていなかったとも言う。

そこで小池知事は検証が必要と言う。しかし、どうしてこうも疑惑、不正は続々出てくるのか。

東京ガスの跡地だったために、地下ではベンゼンなど有害物質が高濃度に蓄積し、汚染土の撤去、盛り土措置、地下水汚染調査でも結果が出ないうちの移転計画が発覚した。

そのほかに、耐震設計への疑惑、床の厚さが薄く抜け落ちる危険、業者の作業性の悪さ、荷物の移動などの非効率、維持管理費の高さ、そして960億円から5884億円へ事業費の高騰、移転が遅れると毎日700万円の費用が掛かる維持管理費、既に移転準備をしている業者への補償問題などとてもじゃないが移転を進める状況にはない。

そのほかに衛生面で、製氷能力の少なさ、海水から真水に洗浄水を変えたために細菌類の繁殖の心配も指摘されている。

又、利権がらみだろうが、付近の都有地を格安でデベロッパーに供給している不思議は都民に大きな損害を与えているのではないか。

一体、誰が何故、こんなことをという疑問が出てくる。

だれがと言うと当時の石原、舛添知事の時代、早く豊洲を開業、そのために手続き無視、安全軽視で都職員が事業を進め、事業に群がる企業、議員、ドンの利権が絡む。


都民ファーストの都民はどう考えるのか。食の安全だけでなく、オリンピックとの関連、完成後の高い維持管理費で中央卸売市場はどうなるのか。


関連記事
2016.8.31掲載
豊洲市場移転延期:小池知事の決定が何故、舛添さんに時に出来なかったのか

「加藤の乱」で思い通りの政治が出来なかった加藤紘一さん?

自民党の元幹事長、加藤紘一さんの死去をカーラジオで知った。思い出すのは「加藤の乱」だ。その後失脚し思い通りの政治が出来ぬままこの世を去った。
野党の不信任案決議提出に自民党の有力者が賛成しようというのだから自民党重鎮は潰しに掛かった。

宏池会という名門派閥の長で、自民党有力者、総理候補と言われた加藤さんが、どうしてその後が読めなかったのか。

思い出すのは、野党提出の森内閣への内閣不信任決議案に対して同調すべく、ホテルで宏池会が総会を開いていた。加藤さんは「自分一人で行くから皆さんは留まれ」と言うと、派閥の議員らが加藤さんの所にかけより「止めろ」と止めにかかった。谷垣さんが横から「あんたは大将なんだから」と涙声で止めている姿は今も思い出す。

加藤さんは、歯を食いしばり涙ぐんでいた。

このときはYKKと言って、山崎、小泉、加藤さんがグループを作っていた。山崎さんは加藤さんに同調し山崎派を率いていたが、小泉さんは裏切ったことになる。自ら潰しにかかったのだ。この経緯は当時のメデイアが報じていた。

加藤さんは当時、自民党の重鎮からは評価され将来の総理候補と言われていたのだ。

森さんは加藤さんの訃報を聞いて、「私は機会ある毎にりベラル派、総裁候補だと海外でも紹介していた」と言い、「どうして急いだのか」と残念がった。野中さんは当時、自民党幹事長で加藤さんの動きを潰しにかかったが、「総裁候補なのだから今は自重しろ」と説得したそうだ。古賀さんも同様だった。

それにもかかわらず、加藤さんは何故、急いだのか。

当時の森総理は、小渕さんの死去を受け、森さんを始め4人が密室で協議し、小渕さんが死ぬ前に森さんに「後を頼む」と言ったという。小渕さんの禅譲で総理にと言う運びだったのだ。

しかし、入院したときから会話は出来ない状況で、密室でのたらい回し政権と批判された。それに「神の国」発言で野党は一気に不信任決議案提出に到ったのだ。

加藤さんの政治信条に反した自民党政権に嫌気がさし、倒閣するには自民党ではダメで野党に頼るしかなかったのだ。

「政治とは思うように行かないものだ」と一番分かっていたのが加藤紘一さんだったのだろう。