ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ、レバノン攻撃、米、イスラエルによるイラン信侵攻、さらには中国による台湾問題など最近の紛争の特徴はアメリカ、ロシア、中国の大国、国連安全保障常任理事国が紛争の当時者になり、国連機能が役立たない状況にある。
そんな中で欧州各国はアメリカと一定の距離を保つ独自路線を構築しようとしている。米国の軍事費増強要求も要因の一つか。
一方、日本はアメリカ追随、安倍政権時の集団的自衛権の閣議決定など、タカ派色を出してきたが、高市総理は9条を含む憲法改正の発議のチャンスが来たという。
さらに自民党改憲派は、現憲法はGHQから与えられた憲法で、今自分たちの手で憲法を改正する必要があるという。しかし、これは大きな間違いだ。
現憲法について、その成り立ちはちょっと違っている。GHQから草案を作成するよう要請されたとき、各機関が検討したが、政府が提出した草案は明治憲法の体制をある程度活かしたためにGHQに言わせると、「これでは民主憲法の遠すぎる」ということになり、GHQが自ら草案を作成、日本に提示された。
日本でも各方面で検討、修正され新しくなった議会でも検討成立したものだ。決して鵜呑みにしたわけではない。
特に戦争放棄の第9条は、当時の幣原政権が「戦争責任を考えるとこれから日本が世界によって立つには戦争放棄しかない」と判断し、マッカーサーに進言したのだ。
マッカーサーも驚いたが、これが平和憲法の成り立ちなのだ。憲法の専門書を読むとそう記述されている。
今、高市総理が第9条を含めた憲法改正のチャンスだというのであれば、世界が紛争の真っただ中にあって日本の立ち位置をどう考えているのか。過去には前文も改正する意向があったというが、日本をどう導こうとしているのか。
当時の幣原政権のように真剣に考え、国民に示すべきではないか。趣味の問題ではない。