2013年6月26日水曜日

財政健全化は、まず本気で税金の無駄遣いを止めることから

財政健全化は、まず本気で税金の無駄遣いを止めることからではないか。抽象的に言っても分からないので、無駄遣い禁止のガイドラインを作成することだ。安倍政権も成長戦略を進めながら、国際公約の財政健全化に取り組まなければならない。そのためには、まず本気で税金の無駄遣いを止めることだ。経済成長→財政再建がよく言われるが、成長戦略で税収を上げること自体大変なことだ。

とりあえずは、歳出を減らすことを考えなければならないが、これもうまくいかないのが今までの通例だ。

とにかく官僚が作成する法案は、官僚の鉛筆一つでその税金の使い道が大きく変わるのだ。いわゆる目的外使用だ。法案に「○○○○等○○○」のように「等」が一字はいることが肝心なのだ。これにより官僚がやりたい放題の事業に予算を付けることができる。その目的は長たらしい説明が必要になるが・・。震災復興の目的外使用のほかに、最近も害虫駆除がやり玉に入っていた。

民主党政権での「事業仕わけ」を聞きに言ったことがあるが、官僚の展開する事業にはひどいものがあるのだ。事業目的を長々と説明しなければならないモノに碌なものはない。ほとんどが「廃止」判定だが、ほかの事業と統合しむしろ予算が膨らんでいる事業もあった。

官僚ってどうしようもない組織だ。やりたい事業に予算を付け、天下り組織に予算を持っていく。それにより天下り先を確保するのだ。国会議員、公務員の福利厚生だって一般常識をはるかに超えた内容だ。

上げてみればきりがない。メデイアが掘り起こさなければ、何をやっているか分からない。オンブズマンだって、無駄遣いかどうか判断しにくい事業もあるようだ。

ところで、「無駄遣い」は、何を基準にどう見ればいいのか。

今、それを考える事件が起きた。ニュースキャスターの辛坊さんが、太平洋横断の冒険途中でヨットが浸水し、海自に救出された事件だ。

救助された辛坊さんは、「税金の無駄遣い」、「自己責任」をテレビの報道番組で強く主張していた。

その彼が、救助された後の記者会見で、今回の救助に当たって「税金を無駄遣いしたこと」、「海自の11人に危険な救助作業をさせたこと」に責任を感じる発言をしていた。その内容が好感を持てたと専門家は評価した。

しかし、もう一歩、「かかった費用を弁済する」と言えばもっと良かったと言っていたのを情報番組で見た。

いくらかかったかわからないが、出動した航空機、巡視船の燃料代、自衛隊員の出動手当、エンジンが一基トラブルを起こしたというから修繕費など1000万円ぐらいか。

他人の懐を詮索するのは良くないが、辛坊さんなら支払えないことはないだろう。山での救助費用は自己負担だという。田畑を売って工面する例もあると聞いたことがある。

ニュースキャスターとして再びテレビに登場する予定があるのなら、ここは決断する時だ。

国民の生命、身体の安全を守ることも国の責務であるから、一概にどうのこうのとは言えないが考えさせられる事件であった。

国家財政は厳しく、その健全化もままならない現状にあって、「税金の無駄遣い禁止」のガイドラインを決めるべきではないか。そして国会での決算委員会を重視すべきだ。

すべて国会議員、官僚の考え方、やり方一つでは心もとない気がするし、メデイアは税金の無駄遣いをどんどん掘り起こすべきである。また、オンブズマンの活動にも注目したい。


[後記]
またまた復興予算の流用が朝日新聞によってあばかれる。

「復興予算で電力会社支援 原発停止の負担穴埋め」朝日新聞 2013.6.28
復興予算の流用は、基金を流用した総額は1兆円を超えるという。その財源は所得税の復興増税なのだ。
今回明らかになったのは、「火力発電運転円滑化対策比補助金」90億円、「温排水利用施設整備など対策交付金」10億円の計100億円が計上されていた。

経済産業省は、国の要請で原発をとめたから」と説明しているらしいが、基金に残る60~70億円を返還請求するという。

指摘されればしぶしぶ返還要求するが、見つからなければそのままの官僚のご都合主義がまかり通る税金の無駄遣いの一部だ。

朝日新聞には頑張ってもらってあばいてほしい。
                             (2013.6.28)











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