今回の自民党総裁選で安倍総理が無投票で再選され、自民党は民意を反映していない面をさらけ出したが、この自民党が圧倒的多数の議席を占める国会を国権の最高機関と言えるか。国民の60%以上の者が安保関連法案の今国会成立に反対しているにもかかわらず、強行する安倍さんを無投票で再選したのだ。
無投票当選を画策する安倍官邸は総裁選での対抗馬潰しにかかった。新聞報道ではなりふり構わぬ恫喝、利益、不利益誘導を行ったらしい。野田さんは最後まで推薦人集めに奔走したがかなわなかった。
自民党総裁選といってもただの政党の総裁、代表、委員長選びではない。自民党総裁=日本の総理選びなのだ。村長や町長選で候補者潰しをやって公職選挙法違反になった例がある。
今回は即、今後3年間の日本の総理選びだ。こんな横暴を許していいのか。もしかして対抗馬が安倍さんに勝っていたら強行採決がうわさされる安保関連法案も慎重審議で、今国会成立は回避できたかもしれない。国民の60%が願うところだが、それを安倍官邸は潰したのだ。
こんなことをしても法に抵触しないなんておかしい限りだ。そんなことができる自民党議員が国会で圧倒的多数の議席を与えられているのだから国権の最高機関なんてお笑いものだ。
そもそも、民主党政権から自民党政権に交代したのは、長い年月デフレ、円高、株安に苦しんでいた国民が、安倍さんの脱デフレ政策、異次元の金融政策などアベノミクスに期待し大きな支持を与えたのだ。
ところが1年前の総選挙では「アベノミクスの成果を津々浦々まで」と訴え高い支持を得たが、選挙が終わった途端に選挙戦では一言も触れていない安保関連法案を「国民の命と生活を守る」と国会へ提出した。後で文句を言っても仕方ないのだが選挙公約にそれらしき政策の記述があったのだ。
この安保関連法案は「違憲」、「立憲主義に反する」「9条守れ」「戦争させない」などの理由で国民の多くは反対、毎週金曜日夜は国会前集会に参加し日本各地に反対運動が広がっている。
16日には参院で採決とも言われている。国権の最高機関である国会が無謀な自民党議員、何もモノを言えない自民党議員、安倍官邸ににらまれたら干され、選挙での公認も危うくなるということでおびえる自民党議員で占められている。
何の後ろめたさもない(?)のだろうか、強行採決あるいは60日ルールでの成立を目指しているのだ。
民意を反映できない国会は解散、総選挙で勢力図を修正するしかない。今の一部を除いた自民党議員、公明党議員は「反立憲主義」「憲法違反」のレッテルを貼られて選挙戦を戦うことになる。国民は厳しい鉄槌を振り下ろさなければならない。
立憲主義を守り、憲法を守る議員を国会に送り込まなければ、ますます国会は民意からかけ離れていく。
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