「俄然面白くなってきた」と言ったら不謹慎かもしれないが、米大統領選ではクリントンさんvsトランプさんが現実味を帯びてきたのだ。若者を含めて米国民が目指すのは「強いアメリカ」で、オバマ大統領の弱腰にうんざりしているのだ。
暴言、造反者のトランプさんを米大統領にしてはダメと遅まきながらメデイアがトランプ攻撃を始めたが予備選のテレビ報道を見る限りトランプ旋風だ。
政治家一家の世襲には飽き飽きしていたのでクリントンvsブッシュだけは避けて欲しいと思っていたが、ブッシュさんが余りにも不人気で撤退した。後はクリントンさんだが、民主党候補としては「政治改革」を訴えるサンダースさんが追い上げているが今のところ優勢な雰囲気だ。
そうなるとクリントンさんvsトランプさんの戦いだが、トランプさんにも分がありそうだ。
でも選挙期間中の暴言(?)と大統領になったときの政策の整合性が出来るのか。議会との関係がこじれて政権運営がうまく行かないのではないかとの心配も出てくる。
それだけ米国の政策は私たちの生活に大きく影響し放ってはおけない事態が来るかもしれないのだ。
しかし、ここに来ての米国のメデイアが騒ぎ出した。
ワシントン・ポスト紙は社説で危機感をあらわにした。WSJは、攻撃開始が遅すぎるとしながらも24日のオピニオンでは「民主、共和共に造反者vs既成勢力の対決」と評した。そしてドナルドvsクリントンどちらを望むかと国民に訴えている(WSJ日本版)。
格差是正、反主流派、反ワシントン政治、反エスタブリッシュメントと今まで米国政治には出てこなかった論点が表に出て来た。各党の主流派は戦術を変換する必要に迫られているのではないか。
そしてどちらが大統領になっても今までの対日外交は変わってくるだろう。辺野古はどうなるのか、軍事費を削っているアメリカにとっては日本の肩代わりは変わらないだろう。甘利さんが大筋合意に活躍したと政府は言うTPPもどの候補者も反対だ。輸入ではなく輸出に重点を置けば円高ドル安が進むだろう。
アメリカが不利益になるようなことは避け、「強いアメリカ」を目指すことは明らかだ。
新しい大統領が就任後に、ご機嫌伺いにワシントン詣でをしても厳しい政治課題を突きつけられることは容易に想像出来る。
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