2016年2月16日火曜日

朝日新聞世論調査を見て:安倍政権への批判の目が劣化しているのでは

朝日新聞(2016.2.16)の世論調査を見て驚いた。国民の政権批判の目が劣化しているのではないか。これだけのスキャンダル、大臣の資質が問題化し安倍総理の任命責任が問われているのに「安倍内閣を支持する」は前回よりたった2ポイント下げ40%、「支持しない」は前回と変わらず38%だった。

1か月前の政治状況がどうだったか詳しくは思い出せないが、これだけ騒がれても支持率が変わらないのでは安倍政権に間違ったメッセージを送るだけだ。恐らく安倍政権、自民党はホットしているのではないか。

特に経済再生担当相でTPPの交渉役だった甘利さんが辞めたのは当然としても(62%)、それによって「安倍内閣のイメージが悪くなった」が33%だったとしても「変わらない」が61%とは驚く。

甘利さんは安倍内閣では主要閣僚で閣議前の写真撮影では安倍総理の右隣に座っている。

本当かどうかは知らないが難航するTPP交渉を大筋合意まで持っていけたのは甘利さんの功績と政府は主張したが、合意形成を急ぐあまり日本は不利益も受け入れたと批判されてもいた。

そのためかどうかは知らないが、甘利さんの秘書との絡みで贈賄疑惑が明るみになり大臣辞任に至ったが安倍内閣のイメージは変わらないという。

甘利さんはそれだけの存在だったのか。

担当していたTPPは政権にとっても最重要な政治課題と思っていたが、「政治とカネ」は「安倍内閣の政策とは関係ない」(45%)からイメージは変わらないとでもいうのか。

その甘利さんもすっかりテレビ画面から消えたと思っていたら、不倫騒動で宮崎さんの議員辞職を審議する衆院本会議が映し出されたテレビで「甘利さんは睡眠障害で体調を崩し国会に休養願を出した」という意味のテロップが流れた。
国会でも証人喚問を要求され、毎日報道番組は秘書の不法行為を詳しく報道しているのだから心労も募るばかりだろう。

国民はもっと政権に対する批判の目を持ち安倍政権の暴走を監視しなければ、それこそ「民主政治は死んだ」と言うことになりかねない。

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