巨大地震は2度続く 「半割れ」に備える NHKサンデーゥォッチ9 2023.3.4 |
うっかり見落とすテレビ番組だった4日夜の「NHKスペシャル 南海トラフ巨大地震前編」、「サタデーウオッチ9 巨大地震2度続く?“半割れ”の備える」を見た。「半割れ」とは何なんだ? 疑問がわいてきた。3.11東北地方太平洋沖地震では北と南に「割れ残り」があり注意が喚起されているが「半割れ」とは初めてだ。
こういうドラマ(?)では、過去に小松左京さんが「日本沈没」で一人の異端の地震研究者が新説を持ち出して 近いうちに日本が沈没すると警告、それを一人の新聞記者が同調するというストーリーは面白かった。沈没することはないが一つの警告だった。
今回のストーリーは、気象庁の女性職員が紀伊半島沖地震発生は南海地震震源域だったが、「東側も注しなければいけないのでは」と上司に提案したが、上司は「確かな情報で動かなければ国民を不安にさせる」と拒否した。この女性職員には高知に親、兄弟が住んでおり、身内の心配もあり、もっと危険を知らせるべきだという考えがあったのだ。
テレビニュースは「午後8時21分ごろ 強い地震がありました」「つなみ 逃げて」と注意を喚起する。「半割れ」想定は紀伊半島より西側が割れると仮定、震源は紀伊半島沖、和歌山県、四国では震度7,九州で震度5~震度7,瀬戸内側は震度6強、近畿地方でも震度6弱、山陰地方でも震度5強という。津波は10~15mだ。
巨大地震警報はM8以上、津波などリスクの高い地域に1週間程度の事前避難を呼びかけという。テレビ番組でも女性職員が高知の親に「こちらに来ないか」と呼び掛けていた。危険を察知しての誘いだったが、余り危険を感じていなかった親は断った。
南海トラフ地震は、東海地震、東南海地震、南海地震、日向灘地震の4震源域からなっている。東海地震は発生が危惧されていたがいまだ発生していない。これらの震源が単独で動くか、2~3が同時に動くか時間差で動くか。最悪の時は4連動のM9以上の巨大地震も危惧されている。
南海トラフ「半割れ」地震の連続確率を専門家は、1日以内64%、1週間以内77%、1か月以内85%、3年以内96%とみている。一度大きな地震が起きると巨大地震が連続する確率は急激に上昇するという。
1854年安政東海地震M8.4,1854年安政南海地震M8.4,1944年安政東海地震M7.9,1946年昭和南海地震M8の事例があるのだ。決して安心はできない。
南海トラフ地震もいつ発生しても不思議ではない状況である一方、まだ200年先という研究報告もある。
3.11東北地方太平洋沖地震発生後もアウターライズ地震、青森県沖、房総半島沖には「割れ残り」があるし、富士山も噴火手前まで行ったという。さらに内陸部での地震発生が増えている。
最近の研究でスロースリップ地震が注目されている。3.11東北地方太平洋沖地震を検証した結果、スロースリップ地震が止まったところが震源になっているというのだ。南海地震の震源域周辺ではスロースリップ地震が多発している。注意に越したことはない。
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